受託と直販の違いが伝わるメーカーサイトのつくり方。架空の収納ボックスを確認する担当者の編集イメージ

NOTES

門真市のメーカー新商品サイト|OEM受託と自社直販を分けるページ構成

門真市のメーカー向けに、OEM受託・自社直販・共同開発を分ける新商品サイトの構成を解説。架空の収納ボックスを例に、小売価格と見積条件、開発の担当範囲、保証・返品窓口、発売後の更新まで整理します。

チップス

自社の新商品を紹介したところ、購入希望に加え、「この形を変えて自社ブランドで作れますか」「別の用途の商品を一緒に考えられますか」という相談が届く。メーカーの商品サイトには、完成した品を買う人と、これから製品を作りたい人が訪れます。同じ写真を見ていても、知りたい価格や、次に決めることは異なります。

門真市のメーカーが新商品のサイトを整えるなら、OEM受託、自社直販、共同開発について、何が決まっていて何を相談する取引かを分けましょう。この記事では、販売仕様が決まった架空の樹脂製デスク収納ボックスを例に、ページ構成、価格の見せ方、責任と問い合わせ先を具体化します。サイトを三つの別ドメインへ分割する前に、読者に約束する内容を整理するための方法です。

門真の技術発信に、商品と事業の違いを加える

門真市のものづくり産業振興計画は、冊子58ページで企業間の連携や資源の共有、新製品・サービスを通じた付加価値向上を扱っています。門真市中小企業サポートセンターによるマッチング支援も示されています。計画の方針を、自社の共同開発実績や利用できる支援の確約として書くものではありませんが、他社と何を担えるかを説明する背景になります。

地域の公開例では、門真市のマルイチ エクソムの公式サイトに、加工技術の案内と自社製品の紹介があります。CASANELの紹介ページでは、固有の商品名で特徴や仕様を説明しています。会社が持つ加工技術と、その技術から生まれた商品を別の説明として見せる参考例です。本稿では、同社の直販運用やOEM条件、商品の性能を検証したものではありません。

新商品を載せる際も、「こんな加工ができます」という会社の能力と、「この仕様の商品を販売しています」という案内を区別します。さらに共同開発を受けるなら、販売中の商品を変更するだけなのか、新しい用途や構造を検討するのかが分かる説明を加えます。事業の名前を並べるだけでなく、相談の出発点を示すことが必要です。

新商品から進む三つのページを、決まっていることから分ける

架空の収納ボックスを見た人が、掲載仕様のまま一つ買いたいなら、自社商品の購入ページへ案内します。自分のブランドで販売するため、指定する寸法や色の製造を相談したいなら、OEMのページが候補です。一方、使う場所の課題はあるものの、形や構成をこれから考えたいなら、共同開発の説明が役立ちます。ここでは、この三つを受け付ける架空の会社を想定しています。

OEMは他社のブランドで販売する製品の製造を受ける形態を指しますが、設計までどこが担うかは案件によって異なります。共同開発と完全に別の活動になるとは限りません。サイト上では名称だけで線を引かず、自社がどの段階から関わり、どのような相談を受けるかを説明しましょう。

新商品を入口に、指定仕様のOEM受託、販売中の自社商品の購入、用途から考える共同開発へ分かれる三つの事業導線図

図は架空のメーカーの案内例です。OEMと共同開発の担当範囲は案件ごとに確認します。

購入ページでは、選べる色やセット、販売価格、配送、購入後の案内を一続きにします。OEMページでは、相談できる加工と設計の範囲、仕様や数量を確認する流れ、見積もりの前提を置きます。共同開発ページでは、検討したい用途、自社と相手が持ち寄るもの、初回の相談で整理する事項を示します。

商品を見ている人に、この区分を最初から覚えてもらう必要はありません。「掲載商品を購入する」「別仕様の製造を相談する」「用途から商品開発を相談する」という、行動が分かるリンクにします。OEMか共同開発か判断できない場合は、希望と決まっている事項を聞いて担当者が確認する案内を添えます。

また、どのページからも会社の正式な名称と事業の関係を確認できるようにします。直販だけにブランド名を使う場合も、運営する会社との関係が分かることが大切です。別サイトへ移る構成なら、移動先が商品購入のサイトであることをボタンの近くで説明し、購入者に運営主体を探し直させないようにしましょう。

見積価格・小売価格・開発費を、一つの価格欄に集めない

架空のボックスを税込3,300円、送料660円で一つ販売するとします。この場合の支払額は合計3,960円です。これは説明用の設定で、実在商品の価格ではありません。購入ページでは、商品代金と送料、ほかに負担する費用があればその内容を確認できるようにし、注文する仕様と金額を結び付けます。

同じボックスを参考に、寸法や材質を変えて200個作りたいというOEM相談では、3,300円を数量倍した数字が見積価格になるとは限りません。設計の変更、金型や治具、試作、包装など、案件に含まれる内容を確認する必要があります。購入価格の横に「別注も可能」とだけ添えると、どの条件が引き継がれるかが曖昧になります。

取引の案内価格の説明に含めること混ぜない情報
自社商品の購入販売する仕様、税込価格、送料、追加費用条件が未確定の別仕様製造の費用
OEM受託見積もりに必要な仕様・数量、対象工程、試作等の扱い店頭の小売価格をそのまま使った単価
共同開発検討する段階、担当範囲、費用を決めるための確認事項未決定の開発費を含まない完成品価格

共同開発のページで「まずは無料相談」と書く場合も、無料の範囲が初回の打合せなのか、設計提案まで含むのかを確かめます。範囲が決まっていないのに、試作や調査も無料で引き受けるようには見せません。金額をまだ提示できない場合は、何を確認してから費用を案内するかを書けば、相談前の見通しになります。

価格表を分けるだけでなく、検索から直接入るページにもこの違いを残します。新商品の発表記事、商品詳細、技術紹介のどこに小売価格が出ているかを洗い出します。製造相談へ移るリンクには、掲載価格は販売中の商品に対するもので、別仕様は個別に確認することを、自社の条件に合わせて示してください。

共同開発は、役割を相談するためのページにする

共同開発をOEMページの末尾に一行追加するだけでは、相手が何を準備すればよいか分かりません。架空の会社が「狭い作業台で使う収納用品を考えたい」という相談を受けるなら、現在困っている場面、利用者、置き場所、必要な機能、すでに決まっている条件を聞く入口を設けます。最初から完成図面があることを必須にすると、この段階の相談と合いません。

公開する説明では、自社が参加できる領域を具体的にします。成形方法の検討、試作の製作、量産に向けた工程の検討など、実際に担える内容を示します。他方、利用場面の調査や販売先の開拓まで自動的に引き受けるような言い方は避け、相手と分担を確認する事項にします。

初回の相談案内には「用途と課題を伺い、当社が関われる範囲と次の検討を確認します」という文が考えられます。これは説明用の文例です。「採用します」「製品化します」といった決定を先に示す表現とは分けます。公開している技術情報だけで判断できない案件は、担当者が内容を確認してから次の段階を案内します。

成果物や権利、秘密情報の扱いは、サイトに一般的な条件を並べて確定したことにしません。既存の設計や素材を誰が持ち寄るか、新しく作るものをどう扱うか、公表できる範囲はどこかなど、合意が必要な事項を整理します。機密図面を最初のフォームに一律添付させず、必要なやり取りの方法を案内できる状態にしておきましょう。

共同開発品を後から自社直販へ載せる場合も、社内で作ったという理由だけで自由に販売できるとは扱いません。商品名、写真、設計情報、販売範囲の公表可否を関係者が確認し、確認済みの説明を制作担当へ渡します。技術実績として紹介できる範囲と、商品として販売できる範囲は別に確かめます。

保証・返品・不具合の相談は、販売する主体と対象商品を示す

新商品サイトでは、「製造元だから全部こちらで対応」と単純化しないようにします。自社直販で販売した完成品、他社ブランドのOEM品、開発中の試作品では、対応を判断する資料や相手が異なります。商品を見た人に担当部署を推測させるのではなく、購入した商品や取引に対応する説明へ案内します。

一般向けの通販について、消費者庁の通信販売の案内には、価格や送料、支払い、引渡し、返品特約などの表示事項が整理されています。直販ページを作る際は、販売条件を確認し、商品ページと申込みの画面から必要な案内を読めるようにします。返品の特約がある場合の表示は、最終確認画面も含めて確認する事項です。

購入者の都合による返品、商品に問題がある場合の対応、メーカーが案内する保証は、同じ意味ではありません。「返品不可」という短い文を置くだけで、すべての対応が決まるわけではないため、販売責任者が条件と説明を確かめます。Web担当がOEM契約の文を一般購入用へコピーして済ませないようにしてください。

架空例の収納ボックスなら、直販で買った人に必要な商品名や注文情報の確認方法と、相談窓口を示します。OEM品については、案件で定めた連絡先と確認手順に沿う案内が必要です。自社商品と外観が似ていても、直販の説明書や保証をそのまま適用できるように見せないことが大切です。

共同開発の試作品には、販売品の購入後サポートへ進むボタンを付けません。評価や確認のために渡したものなら、対象の試作品と、連絡する開発担当が分かる案内にします。販売前の状態を一般購入のページへ混ぜないことが、相手に必要な連絡先を伝える方法になります。窓口を分けることと、製造・販売に伴う責任の有無は別です。法令や契約上の責任を、受付部署の区分だけで決めないようにします。

商品の特徴を伝える文と、技術の根拠をつなぐ

直販ページでは、工場の技術説明をそのまま冒頭へ並べるより、何を入れ、どこに置く商品かを先に伝えます。架空の収納ボックスなら、机上の小物をまとめる場面を見せ、その後に形や寸法、内容物、手入れの案内を置きます。商品の価値を説明するために、未確認の耐久性や収納量を足す必要はありません。

技術のページへつなぐときは、販売品のどの部分に関係する説明なのかを示します。成形方法の紹介なら、形を作る工程を説明する根拠として読んでもらい、すべてのサイズや用途に対応できるという保証には広げません。自社で行う工程と協力先に依頼する工程も、確認した範囲で書き分けます。

OEMの相手に自社商品を参考例として見せる場合は、販売仕様を確定した完成品であることを添えます。同じ外観の別仕様を無条件で提供できるわけではないため、変更希望は製造相談で確認する関係にします。共同開発の試作品を紹介する際は、販売品の写真と区別できる見出しを付け、公表を認められた範囲だけを見せます。

架空のメーカーで販売品の梱包と別仕様検討用の収納ボックスを分けて扱う担当者の編集イメージ

写真は架空の編集イメージです。実在の商品、取引先、受託製造や共同開発の実績を示していません。

発売後の変更は、どの取引に影響するかを先に確認する

自社商品の色を一色追加したとき、購入ページの選択肢と在庫は更新対象になります。ただし、それだけでOEMの選択可能な色や、共同開発案件の材料条件も増えるとは限りません。共通する技術情報から説明を作っていても、変更の適用先は取引ごとに確かめます。

社内では、商品名、販売仕様、価格の確認元、問い合わせ先に加え、どの事業の説明かを記録します。販売担当は小売条件、製造営業はOEMの受付条件、開発担当は検討範囲を確認し、Web担当は対応するページとリンクを修正します。同じ人が兼任する会社でも、この区分があれば別事業の条件まで書き換えることを防ぎやすくなります。

商品情報を検索へ伝える設定も、ページの用途に合わせます。Googleは商品構造化データの概要で、直接購入できない商品ページと、購入できるページに対応する案内を分けています。OEMの見積相談へ小売商品の価格や在庫を機械的に付けず、対象ページの内容と要件を確認して実装します。本コラムに商品用の設定を付ける指示ではありません。

最後は、同じ新商品を見た三人のつもりで読み通します。掲載仕様で買いたい人は支払額と購入後の案内まで、別仕様を作りたい人は小売価格と見積条件の違いまで、用途から相談したい人は担当範囲と初回の準備まで進めるかを確かめます。三つの取引を扱っていても、読む人が自分の目的に合う条件をたどれるサイトに整えましょう。

門真市のメーカー向け・OEMと自社直販のサイト設計を相談する

参考・出典

出典確認日:2026年9月7日。収納ボックス、数量、価格、案内文、表と図は説明用の架空例です。