Web制作の相場を調べるときは、金額と一緒に、制作範囲・素材の担当・公開後の費用を確認することが大切です。初期費用が数万円のプランと、数十万円の買い切りプランでは、毎月の支払い、用意する原稿、含まれる作業が異なることがあります。
この記事では、会社サイトの制作を検討する方向けに、2026年10月2日に確認した公式公開料金を例として、予算の組み方を説明します。掲載例は市場全体の平均や中央値を示す調査ではなく、料金の条件を読むための材料です。

公開料金は、制作範囲と一緒に見る
次の3例はいずれも、提供元が公式に公開している料金です。作るページと提供範囲が異なるため、金額だけでサービスの優劣を決める表ではありません。表示額は税込で、詳細は各提供元の現在の案内をご確認ください。
| 公式の公開プラン | 料金の表示 | 一緒に確認する条件 |
|---|---|---|
| あきばれホームページ:初めてパックの見積例 | 初期54,780円、月額6,490円 | 初回は月額4か月分を含め80,740円。原稿の流し込みなど選択作業は別料金。独自ドメインの更新費用あり |
| Webloom:買い切り・5ページまで | 制作220,000円。任意保守は月8,800円 | デザイン・実装・スマホ対応・公開設定等を含む。サーバー・独自ドメイン代は別途。保守なしの更新や不具合対応は別見積 |
| gTOMO:スタンダートの基本パッケージ | 550,000円 | トップのほか固定10ページ・初期投稿3ページ等を目安に構成。掲載原稿・素材は依頼側が用意。撮影は別見積。公開後の支援期間と継続料金も確認 |
例えば、原稿を自社で用意できる場合と、取材して文章にしてもらう場合では、必要な作業が変わります。公開されている基本プランに後者が含まれるか、追加するといくらになるかを尋ねてください。
表の金額が自社の予定より安くても、必要な内容がすべて入るとは限りません。反対に高い見積でも、ページ数や原稿作成、移行の範囲が違えば、同じものを高く売っているとは判断できません。まず同じ条件へ読み替える工程が必要です。
同じページ数でも費用が変わる理由
「5ページの会社サイト」という依頼だけでは、作業量が定まりません。短い会社概要と、商品ごとの条件を図や写真で説明するページでは、必要な情報整理も画面の作成も違います。
見積前に確認したいのは、次の点です。
- ページの内容と量:トップ、事業紹介、商品、実績など、何をどこまで説明するか。
- 原稿と写真:完成データを渡すか、整理・取材・撮影から依頼するか。
- デザイン:既存の型を使う範囲と、自社の情報に合わせて個別に作る範囲。
- 機能と更新:お知らせだけ変えるか、商品や実績の追加も社内で行うか。
- 公開と移行:新規公開か、既存のページ・画像・URL・メール環境を確認する必要があるか。
予約、販売、会員機能、多言語対応などを加える場合は、会社案内の基本プランから必要な作業を分けて見積もってもらいます。機能名だけでなく、誰がどう使うかを伝えると、必要な範囲を決めやすくなります。
制作会社の人数や法人・個人の区分だけで、費用や品質は判断できません。担当する工程、確認する体制、公開後の対応を、自社の必要な条件と照合してください。
制作費に継続費を足し、使う期間の予算にする
予算は、最初の制作費、毎月・毎年の費用、必要に応じて発生する追加費用に分けます。サーバーやドメイン代が月額に入る場合と、別の契約で支払う場合があります。費目の名前だけでなく、含まれる範囲を確認します。
例えばWebloomの公開料金で、買い切り制作に任意保守を12か月付けると、税込の小計は次のとおりです。
220,000円+8,800円×12回=325,600円
この小計に、別途のサーバー・独自ドメイン代や、必要な追加作業を加えます。これは公開料金を使った条件付きの計算例で、株式会社みやあじよの見積ではありません。実際の支払額は、課金開始日、依頼範囲、契約期間を確認して計算してください。

保守の月額に、すべてのページ更新や検索改善が含まれるとは限りません。ソフトウェアの更新、障害時の対応、文章の差し替え、記事の新規制作は別の作業です。回数、作業量、連絡時間、対象外の作業を確認して、任せたい内容と合わせます。
1年だけ使う予定なのか、継続的に会社情報を育てるのかでも判断は変わります。同じ利用期間、同じ税区分、同じ更新内容で試算すると、初期費用だけでは見えなかった負担が分かります。
小計と、まだ分からない費用を分けて残す
この計算例を社内の予算表に使うなら、次の3つを別の欄に残します。
- 確認済みの小計:制作と任意保守12回分で325,600円。
- 別途の費用:サーバー・ドメインの契約額と、必要な追加作業の見積。
- 自社で用意するもの:原稿・写真・確認作業の担当と、確保できる時間。
未確認の費用を0円として合計を確定させず、「別途費用の確認待ち」として扱います。例えば原稿を支給する前提で予算を組んだ後、社内で用意できないと分かったら、執筆を外部へ頼む費用も確認する必要があります。予算表と依頼範囲を一緒に直すことで、契約後の追加に備えられます。
初回の支払いと、年間費用を分ける
あきばれホームページの見積例では、初期54,780円に月額6,490円の4か月分を加えて、初回80,740円としています。5か月目以降は毎月の支払いです。
このように月額の前払いがある場合、年間費用の計算で二重に足さないようにします。月額12回分で見るなら、初期54,780円+6,490円×12回で132,660円です。独自ドメイン更新や選択オプションは、この計算の外に残ります。
社内の支払計画では、「契約・着手時」「公開時」「毎月」「更新時」に分けて金額を書き出します。総額を払えることと、必要な時期に支払えることは別の確認です。着手金や残金の時期がある契約なら、その条件も見積と合わせて確認します。

予算が足りないときは、依頼範囲を組み直す
予算調整では、今回の公開に必要な情報と、後から追加できる情報を分けます。会社の事業や相談方法を説明する部分は優先し、資料がまだ整っていない実績紹介などは、追加の範囲と費用を決めて別の工程にする方法があります。
ただし、後から追加する方が必ず安いとは限りません。最初の構成変更が必要になるか、追加ページの単価や設定費があるかを確かめます。公開を急ぐ理由と、あとで用意できる情報を伝えて、今回と追加時の両方を見積もってもらってください。
社内で原稿や写真を用意する場合も、担当時間を確保できるか確認します。「素材支給」にして制作費を下げても、資料の収集や確認が止まれば公開できません。完成原稿を渡せないなら、手元の資料から整理する作業を依頼範囲へ含める方が現実的な場合があります。
見積依頼に、予算の前提を添える
条件を読み終えたら、自社の依頼内容を短くまとめます。未定の項目は未定と書き、確認してから決める部分を残して構いません。
| 伝える項目 | 書き方の例 | 金額の確認につながる点 |
|---|---|---|
| 目的・対象 | 法人の購買担当へ対応範囲を伝えたい | 必要な情報整理とページの内容 |
| 今回の制作範囲 | 会社案内・事業紹介・相談窓口を先に公開 | 基本プランに入る内容と追加分 |
| 原稿・写真 | 会社案内はあるが、Web用の文章は未作成 | 整理・執筆・撮影を誰が行うか |
| 公開時期 | 展示会の案内にURLを載せたい | 素材と確認の時期、公開範囲 |
| 予算 | 初期と継続費の上限、税込か税抜かを分ける | 制作費と支払計画の調整 |
| 公開後の運用 | お知らせは社内、障害対応は外部に依頼 | 更新作業と保守の対象範囲 |
この例は説明用の架空の依頼条件です。「予算内でできる内容」「不足する作業」「別途費用」「変更が必要になった場合の確認手順」を回答してもらうと、次の判断ができます。
実際の見積を取得した後の発注判断は、Webサイト制作費用の妥当性を判断する方法も参考になります。本記事の公開価格を、そのまま自社の見積の上限や下限に置かず、必要な作業と照合してください。
株式会社みやあじよでは、原稿・写真・更新方法・既存データの移行などを確認して、必要な工程と見積範囲を整理します。自社で用意できるものと任せたい作業を相談したい場合は、コーポレートサイト制作の対応内容をご覧ください。
料金の確認について
公開料金は2026年10月2日時点の公式ページを確認したものです。キャンペーン、仕様変更、契約条件により変わるため、発注時には表のリンク先で現在の料金と適用範囲をご確認ください。掲載した3社は料金条件を説明する例で、推奨順や品質の順位ではありません。
