Shopifyの構築費用を比べるには、制作会社へ払う初期費用、Shopifyなどへ払う利用料、公開後の作業費を分け、同じ対象・期間で照合します。Shopifyの公式月額料金が分かっても、商品登録や移行、デザイン調整を外注する金額までは決まりません。
見積書を受け取った担当者が、合計額の差を社内へ説明できるように、現行の公式料金、内訳の確認、比較例、別料金の聞き方を整理します。初期費用を判断するときは、商品数や移行・連携の範囲が自社と異なる費用例を、そのまま予算基準にしないことが大切です。

Shopifyの利用料金と、外注する構築費を分ける
まず、見積書の「Shopify構築一式」が制作作業だけなのか、有料テーマや初月の利用料まで含むのかを確認します。含まれている支払いを、別の予算表へもう一度足すと二重計上になります。
2026年10月2日に確認したShopify公式の日本向け料金ページでは、主要3プランの利用料は次の表示でした。
| プラン | 月払いの表示額 | 年払いの月額換算 |
|---|---|---|
| Basic | 4,850円/月 | 3,650円/月 |
| Grow | 13,500円/月 | 10,100円/月 |
| Advanced | 58,500円/月 | 44,000円/月 |
これはShopifyの利用料金です。制作会社への構築費、テーマ購入、アプリ、決済、運用支援を含む総額ではありません。公式の請求説明では、年払いは1年分の前払いとされています。月額換算の数字を、毎月その金額だけ払う契約と取り違えないようにします。
予算を決めるときは、キャンペーン終了後の通常料金、請求通貨、税、対象ストアへの適用条件を契約画面で確認してください。料金と機能は変更されるため、発注時にも公式表示を再確認します。プラン選びは月額だけで決めず、必要な機能や運用人数、採用する決済方法を構築担当へ伝えます。
初期費用の差は、成果物と作業条件で確かめる
外注費が違うときは、同じ「商品登録」「テーマ調整」という項目でも、渡す材料と完成条件が一致しているかを見ます。トップページの印象だけでは、データを整える作業や購入確認の違いは分かりません。
| 見積もりの項目 | そろえる条件 | 制作会社へ聞くこと |
|---|---|---|
| 設計・デザイン | 対象ページと独自に作る部分、確認・修正の範囲 | テーマ設定で対応する箇所と、追加制作する箇所はどこか |
| 商品登録 | 商品数、色・サイズなどの組み合わせ、支給データの形式 | データの整形、画像整理、登録後の照合まで含むか |
| 既存ECからの移行 | 商品・顧客・注文などの対象、旧URLへの対応 | 移せる範囲、試験移行、切り替え確認はどこまでか |
| 決済・配送・アプリ | 採用候補、送料の例外、連携先と担当 | 初期設定、審査に必要な自社対応、動作確認は何を含むか |
| 公開前の確認 | 注文・通知・スマホ表示などの確認内容 | 送料の境界や例外注文も確認するか。記録を受け取れるか |
| 引き継ぎ・公開後 | 操作説明、資料、対応期間、更新担当 | 不具合の相談、更新依頼、追加改修の扱いはどう違うか |
商品数は、一覧の行数だけで伝えないほうが正確です。例えば架空の雑貨店で40商品を扱い、一部に色違いがあるなら、商品数と組み合わせの数を両方渡します。写真の点数や説明文の状態も、登録作業の前提になります。
Shopifyの商品CSVの公式案内には、列の形式やデータの依存関係、画像の準備が説明されています。旧ECからCSVを出せることだけで、整形や画像確認の作業を不要とは判断できません。見積もり段階では数商品分のサンプルを渡し、何を自社で直し、何を依頼するかを確認します。
移行する場合は、既存の商品URL、検索向けのタイトル・説明、リンクの引き継ぎ方も対象へ入れます。移行作業の名前だけで、検索流入の維持や順位まで保証されるとは扱いません。
架空の2案を比べると、追加確認する項目が分かる
次の図は、同じ40商品のShopifyショップを想定した、説明用の架空見積もりです。実際の価格相場や当社の料金ではありません。

A案は80万円、B案は100万円ですが、商品データと画像の整理、購入確認、引き継ぎ資料の範囲が違います。自社で完成データを用意できるなら、A案の条件で足りる可能性があります。材料の整理も必要なら、A案の追加金額と納期を確認してから比べます。
「一式」の中に書かれていない項目は、無料で含まれるとも、必ず別料金とも決めません。次のように聞くと、必要な回答を揃えやすくなります。
「商品40点の登録について、支給CSVの整形と画像整理を含むか教えてください。送料の例外を含む購入・通知の確認と、社内向け操作資料も必要です。見積内か、追加見積もりか、対応しない範囲かを項目ごとに示してください。」
回答が揃ったら、必要な範囲を含んだ金額と、自社に残る作業を並べます。担当者が商品情報を揃える時間まで外注費へ混ぜる必要はありませんが、担当と期限を別欄に残すと、公開日を判断しやすくなります。
公開後の費用は、支払先と増える条件を記録する
Shopifyの請求に含まれる料金の説明では、定期、使用状況に応じた請求、一度限りの購入が分かれています。公開後の予算でも、固定費と利用量で変わる費用を分けて記録します。
テーマの購入費と、そのテーマを調整する制作費は別の項目です。アプリも、導入・設定の作業費と、使い続ける料金を区別します。アプリ名、使うプラン、料金の単位、支払先、請求周期、利用量が増えた場合の条件を見積もりの補足に残します。
アプリの公式請求案内には、定期・従量・一度限りの料金に加え、Shopifyの外で直接請求するアプリもあると説明されています。「Shopifyの請求書だけ見れば全費用が分かる」とは限りません。無料で試せる期間と、その後の料金も分けて確認します。
決済では、カードなどの決済手数料と、外部サービス取引手数料を同じものとして足さないようにします。選択した決済方法やShopifyペイメントの利用状況によって適用が変わり、外部の決済事業者から別途請求される料金もあります。構築担当に採用する決済方法を列挙してもらい、適用される料金だけを予算へ入れます。
制作会社の月額支援も、商品追加の代行、不具合の窓口、分析、改善制作がすべて含まれるとは限りません。対象作業、回数・時間の上限、開始日、超えた場合の扱いを確認します。

初年度の予算と、支払う時期を別々に見る
比較期間を1年間などにそろえ、次の費用を集計します。
- 公開までの制作費と、含まれていない一度限りの購入・設定費
- その期間のShopify利用料、アプリ、ドメイン、依頼する運用支援
- 決済や利用量で変わる費用の見込み。前提の売上・件数と計算対象を添える
- まだ金額の決まらない追加作業。確定した費用へ混ぜず、確認先を残す
説明用に、制作80万円、一度限りの購入等5万円、1年間の利用料・アプリ・運用支援30万円と仮定すると、この3項目は115万円です。すべて仮の税抜金額で、公式料金の組み合わせや相場ではありません。決済などの変動費、税、未定の追加作業は別に計算します。商品原価、梱包・配送の実費、広告費、社内作業も含む事業予算では、さらに別項目として加えます。
この集計で大切なのは、含まれている費用を二重に足さず、未確定の費用をゼロにしないことです。支払時期も別に記録します。制作の着手・中間・納品時の支払いと、利用料の年払いは、同じ月へ集まる場合があるためです。実際の請求周期を確認し、月額の数字を機械的に12倍したものだけで資金予定を決めないようにします。
構築費の回収を考える場合は、売上増加の見込みから原価や決済・配送・運用などの増分を引いて検討します。公開するだけで増加額が確定するわけではないため、複数の売上条件で予算を確認し、単純な売上割り算を「必ず回収できる期間」として説明しません。
発注前に、比較の未確定部分を埋める
各社へ同じ条件を渡し、見積書の版・日付と回答をセットで残します。商品とデータの範囲、素材の担当、公開前の確認、継続費、追加依頼の手順が分かれば、総額の差を「どの仕事を含むか」で説明できます。途中で条件を変えるときも、費用と納期への影響を確認してから更新します。
売り方や初回公開の機能から整理したい場合は、ECサイト制作の要件整理ガイドで、目的・配送・在庫・役割分担を確認できます。今回の見積もり比較表には、そのうち依頼する作業と未定事項を移して使ってください。
みやあじよのECサイト制作では、商品登録の設計、決済・配送、公開前の購入確認、公開後の運用を含め、必要な工程を条件に合わせて相談できます。現在のサイト、商品数、見積もりの不明点、自社で用意できる材料を基に、今回必要な範囲を整理してください。