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障害福祉サイトの「やさしい日本語」|来所案内を本人と確かめる手順

チップス

障害福祉サイトの本人向け案内を、原文・言い換え・確認質問で比較。来所案内の架空例を使い、正式名称や受付条件を残す方法、本人と画面で確かめる手順、修正と再確認の記録を解説します。

言い換えた言葉を本人と確かめるという見出しと、相談スペース

「来所をご希望の方は、事前に当事業所へご連絡ください」。事業所では普段使う案内でも、初めて読む本人には、どこへ、何を伝え、いつ行けばよいのかが分からないことがあります。漢字にふりがなを付けても、連絡した後の流れが書かれていなければ、次の行動は決めにくいままです。

障害福祉のサイトで「やさしい日本語」を取り入れるときは、言葉の難しさと、案内に必要な情報の不足を分けて考えます。この記事では、経営者・事業責任者・Web担当者に向けて、同じ来所案内の原文、言い換え、確認質問を比べる方法を紹介します。本人が読んで使えるかを確かめ、修正へ戻すための制作手順です。

「やさしくしたつもり」を、確認できる目標へ変える

最初からサイトの全文章を書き換えようとすると、何をもって良くなったとするかが曖昧になります。まずは「見学を希望するときの連絡方法が分かる」「訪問日時を誰と決めるか分かる」など、一つの案内で確かめたいことを決めます。読み手の能力を試す目標ではなく、画面の説明が役割を果たすかを見る目標です。

対象となる本人の読み方や使い方を、一種類にまとめないことも大切です。文章を読む人、読み上げを使う人、写真を手掛かりにする人、支援者と一緒に確かめる人がいます。障害名だけから適した文字量や表現を決めず、実際にページを使う場面を、本人と日頃接する担当者にも確認します。

W3Cの認知アクセシビリティに関する補足ガイダンスは、分かりやすい語、短い文、明確な画像、余白などを挙げています。単語の言い換えだけでなく、まとまりや表示も考える手掛かりです。この資料はWCAGへの適合に必須の要件とは区別されており、取り入れたことだけで適合を宣言するものではありません。W3Cの分かりやすい内容の補足ガイダンス

出入国在留管理庁と文化庁の「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」は、主に外国人へ情報を届けるための資料です。その目的を踏まえず、障害福祉の本人向け案内へ共通の正解として当てはめないようにします。「やさしい日本語」という名前を付けることと、今回の読み手へ伝わることは、別に確認する必要があります。在留支援のためのやさしい日本語ガイドラインの案内

言い換える前に、残す事実をそろえる

来所案内なら、訪問先の正式な事業所名、連絡方法、連絡を受ける時間、訪問日時の決め方などを担当者と照合します。原文が短くても、その背景には受付の決まりがあります。書き手が想像で「いつでも来てください」「連絡した日に見学できます」と補わないよう、確認した内容を編集用のメモへ残します。

制度上のサービス名や書類名も、読みやすさだけを理由に消さないようにします。手元の書類と照合するために必要なら、正式名称を残し、その近くに説明を添えます。「書類を持ってきてください」と短くしても、何を持参するかが分からなくなれば案内としては後退です。今回の来所に不要な書類まで、新たな条件として追加しないことも確認します。

説明を加える部分と、事実の確認が必要な部分を分けると、担当者へ戻しやすくなります。「来所」を「事業所へ来ること」と説明するのは表現の検討です。一方、電話以外でも受け付けるか、付き添いが必要かは運用の確認です。書き換えの途中で答えがない項目に気付いたら、未確認として扱い、公開文へ推測を入れません。

同じ来所案内を、原文・言い換え・質問で比べる

次の表は、見学する前に電話で日時を相談する架空の事業所を想定した編集例です。実在する法人の受付条件ではありません。言い換え例だけを完成文としてコピーせず、自法人の事業所名、連絡先、受付方法に合わせて作り直してください。

確かめること 原文の例 言い換えの例 本人への確認質問の例
何をする案内か 見学のための来所をご希望の方へ 事業所の中を見たい方へ このページは、何をしたいときに使いますか
最初の行動 事前に当事業所へご連絡ください 来る前に、事業所へ電話してください 中を見たいとき、まずどうしますか
電話で伝えること 見学希望の旨をお伝えください 電話で「中を見たいです」と伝えてください 電話では、何を伝えますか
日時を決める人 来所日時は担当者と調整します 来る日と時間は、事業所の人と相談して決めます 来る日と時間は、どうやって決めますか
決まった後の行動 調整した日時にご来所ください 決めた日と時間に、事業所へ来てください 日と時間が決まったら、どうしますか

元の文を短く区切るだけで、必要な情報がすべてそろうとは限りません。この例なら、実際のページには電話番号、電話できる時間、訪問する事業所の名前や場所も必要です。表は言葉と質問を比較するためのものであり、完成ページの全項目を示すものではありません。

「事前に」という一語をなくす際も、「来る前に」という順番は残しています。「調整」を「相談して決める」と説明しても、本人だけで日時を選べる意味には変えません。言葉を減らした後に、誰が何をするか、先に行うことは何かを、原文と受付の決まりに照らします。

本人が使う言葉も聞きながら、見出しとボタンをそろえます。「事業所の中を見る」と案内した先が「来所申請」だけだと、同じ用件か迷う場合があります。ただし、見学と利用申込みは別の手続きです。親しみやすい言葉へ統一するために、異なる受付を同じ名前にまとめないようにします。

この例を使う際は、電話を使いにくい人への連絡方法も事業所へ確認します。フォームや別の方法を用意しているなら、その入口と送った後の案内を同じページに置きます。現場で受けられない方法を制作側だけで追加するのではなく、連絡を受ける担当と返信方法まで決めてから掲載します。家族や支援者による連絡を受ける場合も、実際の受付に合わせて説明します。

表の質問は、決まった言葉を答えてもらうための台本ではありません。「電話する」以外の表現でも、本人がどの連絡方法を指しているかを確認します。逆に「分かった」と答えた場合も、画面のどこを見て次の行動を決めたかが分からなければ、確認できた範囲を限定して記録します。答えを誘導せず、必要に応じて質問自体も言い直します。

来所日時の原文・言い換え・確認質問を対応させ、修正と再確認につなぐ編集例
架空の来所案内の編集例。本人への確認は未実施であり、理解しやすさを実証した文例ではありません。

確認では「分かりましたか」だけで終えない

文章を見せて「分かりやすいですか」と尋ねるだけでは、どの部分をどう受け取ったかが分かりません。たとえば「中を見たいとき、まずどうしますか」と聞き、ページを見ながら答えてもらう方法があります。正解を覚えているかを見るのではなく、必要な情報を探せるか、意図した行動が読み取れるかを確かめます。

質問する側が先に電話番号を指したり、「先に電話するんですよね」と答えを含めたりすると、案内自体で伝わったかを判断しにくくなります。最初にどこを見たか、迷った言葉は何かを記録し、説明を加えた場合は、その内容も分けて残します。追加の説明で伝わったなら、その説明をページに反映できるか検討します。

答え方を口頭だけに限定する必要はありません。指差しや、普段使う伝え方など、本人が無理なく参加できる方法を相談します。支援者が同席する場合も、本人の反応と支援者の補足を分けて記録します。職員が「普段は分かっています」と説明したことを、今回のページが伝わった証拠に置き換えないためです。

依頼時には、確認するのはページであること、答えたくない質問は飛ばせること、途中で終えられることを分かる方法で伝えます。時間や場所、休憩、必要な支援は参加する本人と相談してください。制作記録に診断名や詳しい生活歴を集めることを目的にせず、どの表示をどう直すかに必要な記録へ絞ります。

W3Cは、利用者と評価する際に、試作段階の具体的な課題を使う方法を紹介しています。また、一人の意見を同じ障害のあるすべての人へ一般化しないこと、利用者による評価だけでアクセシビリティ全体を判断しないことも示しています。今回の確認でも、参加者、確認した画面、支援の有無など、結果の範囲を残します。W3Cの利用者と行う評価の案内

言葉と一緒に、実際の画面も確かめる

原稿用紙では読めても、スマートフォンで一行が細かく折り返されたり、背景写真の上で文字が見えにくかったりすることがあります。確認には、公開する画面に近い試作を使います。電話番号が本文から離れていないか、見出しを追うと順番が分かるか、ボタンの先にも同じ用件が表示されるかを見ます。

すべてをひらがなにすればよいとも限りません。事業所名や地名の区切りが分かりにくくなる場合があります。ふりがな、言葉の区切り、写真による補足などを候補にして、今回の利用者と確かめます。ふりがなを付けた画面は、文字を大きくした状態でも重ならないか確認します。

読みやすくすることと、子どもに話しかけるような表現にすることも同じではありません。成人向けの案内なら、言葉を短くしながら相手への敬意を保ちます。大きな文字や挿絵を使う場合も、制作側の「やさしそう」という印象だけで選ばず、読む本人の意見を聞く対象に含めます。

写真や記号を加える場合は、何を示すかが文と対応していることが必要です。電話の絵だけでは、押すと電話が始まるのか、連絡方法の説明へ移るのかが曖昧です。「電話する」「電話番号を見る」など、実際の動作に合う説明を添えます。飾りを増やすより、どの情報を補う画像かを一つずつ決めます。

案内文を一枚の画像だけで掲載すると、文字の拡大や読み上げなどの使い方を妨げる場合があります。大切な連絡方法や手順はページの文字としても載せ、画像にしかない条件を残さないようにします。本人向けの短い案内と詳しい説明を分ける場合は、どちらからも同じ連絡先へ到達できるかを確認します。

スマートフォンと紙の案内の表示を比べる机上イメージ

反応を修正へつなげ、確認の範囲を記録する

確認後は「分からなかった人がいた」というまとめで終えず、どの文や位置で迷ったかを修正候補へ結びます。たとえば日時を自分で決めて来ると受け取られたなら、「事業所の人と相談して決める」という部分の位置や言葉を見直します。これは架空の検討例であり、実際に得られた評価結果ではありません。

記録には、表示した版、確認した用件、反応、途中で加えた説明、修正箇所、再確認の状態を残します。文章を直しただけでは、直した版が伝わると確認したことにはなりません。日程の都合で再確認できていない場合も、その状態を明記し、「本人確認済み」の一言で全工程を完了させないようにします。

たとえば、電話で伝える言葉は確認できても、訪問場所の見つけ方を確認していない場合があります。この結果を「来所案内全体が分かりやすい」と広げず、次の確認対象として場所の案内を残します。少人数での確認を改善の材料にしながら、未確認の用件を見失わない記録にします。

事業責任者は、言い換え後も受付条件や正式名称が正しいかを確認します。制作側は、見出し、本文、ボタン、移動先の表示をそろえます。本人に伝わるかの確認と、事業者が事実を確認する作業は、どちらか一方で代わりにできるものではありません。それぞれの結果を公開前の判断に使います。

受付時間や連絡方法が変わった際は、通常の案内と本人向けの案内を同時に見直します。短い版だけが古いまま残ると、読みやすくても使えない情報になります。まず一つの来所案内で、事実を守りながら言い換え、画面で確かめ、直した版を記録する流れを作りましょう。その流れを他の案内へ広げていくことが、継続して使えるサイトにつながります。

本人が確かめられる案内を、現場の言葉から整える

みやあじよでは、事業所の確認済みの支援内容や受付方法をもとに、見出し・本文・写真・相談への入口を整理します。本人向け案内と詳しい説明のつなぎ方を見直す際は、制作支援の内容をご確認ください。

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参照した公開情報

2026年9月20日に公開情報を確認。来所案内と質問は架空の編集例です。本人による確認、支援機器を含む評価、WCAG適合評価は未実施です。

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