無料相談

売上あげる、
おてつだい。

  1. トップページ
  2. コラム
  3. 記事

コラム

障害福祉サイトの苦情・相談窓口|利用相談と分けて伝える案内設計

チップス

障害福祉サイトで、利用中の困り事・苦情を伝える窓口を見つけやすくする方法。新規利用相談と区別し、担当・連絡方法・第三者や外部の窓口・情報の取扱いを表示表で整理します。

困り事や苦情を伝える窓口を整える、案内棚を準備する福祉事業所職員の架空イメージ

利用しているサービスについて困っているのに、ホームページには「見学・利用のお問い合わせ」しか見つからない。フォームを開くと、利用希望日や見学人数の入力を求められる。こうした画面では、今の支援について話したい人が、自分の用件を送ってよいのか判断しにくくなります。

障害福祉・生活支援のサイトでは、新しく利用を考える人の相談と、利用中の困り事・苦情を伝える窓口を区別して案内します。別のボタンを作るだけでなく、何を相談でき、誰が受け取り、どの方法で連絡できるかまでそろえることが大切です。

この記事は、法人の経営者・事業責任者・Web担当者が、現行の苦情受付体制をサイトへ反映するための案内設計を扱います。個別の苦情の判断や解決を行うものではありません。表や画面の文言は設計例として示し、自法人の規程と担当者の確認に合わせて調整します。

「利用中の困り事」を伝えられる入口にする

最初に、利用者が使う言葉と窓口の正式名称をつなぎます。「苦情受付」という名称は必要でも、その言葉に当てはまるか迷う人がいます。「利用中の困り事・苦情について」のように用件を添え、サービスの説明で分からなかったことや、対応について伝えたいことを相談できると示します。

反対に、「ご意見をお聞かせください」だけでは、回答を求める相談なのか、感想を集める欄なのかが分かりません。アンケート、一般のお問い合わせ、苦情受付の役割を確認し、回答や対応につながる窓口を明示します。親しみやすい見出しにする場合も、正式な受付担当と連絡方法を隠さないようにしましょう。

入口は、新規利用を案内するページの奥だけに置かないことが重要です。事業所の紹介、利用中の方向け案内、法人の情報公開、共通メニューなど、現在の利用者が確認する場所からたどれるようにします。活動のお知らせが増えても埋もれない、継続して参照できるページを用意します。

重要事項説明書などのPDFに窓口が載っている場合も、サイトの案内ページから、担当名と連絡手段を確認できるようにします。長い資料を開いて該当ページを探すことだけを入口にしないためです。掲載内容はPDFと照合し、別々の窓口があるような食い違いを残さないようにします。

相談目的・担当・連絡方法を一つの表で照合する

画面を作る前に、相談目的と受付先を整理します。同じ職員が複数の役割を受け持つ場合でも、見学を受ける仕事と苦情を受ける仕事は分けて確認します。連絡先を増やすことよりも、その窓口がどの役割で話を聞くかを伝えることが先です。

厚生労働省が掲載する苦情解決の指針は、苦情解決責任者、苦情受付担当者、第三者委員の役割や、氏名・連絡先と仕組みの周知を示しています。Web担当者が肩書だけで担当を決めず、法人の規程や利用者向け資料に記載された体制を確認する際の手掛かりになります。厚生労働省の苦情解決の指針

次の表は、掲載項目を決めるための設計例です。すべての法人が同じ部署や連絡手段を持つという意味ではありません。担当名・受付時間・連絡先は、実際に受け付ける人へ確認して記入します。

相談の目的 表示する受付担当 連絡手段の案内 掲載前の確認先
初めての見学・利用相談 利用相談を受ける部署や担当 見学や利用相談用の電話・フォームなど 利用相談の責任者
利用中の困り事・苦情 苦情受付担当者。苦情解決責任者の役割も説明 実際に受け付ける電話・書面・フォームなど 苦情解決責任者と受付担当者
第三者委員へ伝えたい 法人が案内している第三者委員 委員へ連絡できる方法と、連絡時の説明 委員と連絡方法を確認する法人担当
法人外の窓口へ相談したい 外部機関の正式名称 その機関の相談案内へつながるリンク 外部機関の現行公式案内

複数の事業所がある法人では、対象事業所と受付先の関係も添えます。法人本部が各事業所の苦情を受けるなら、そのことを明記します。事業所ごとに担当者が異なる場合は、名前と番号を事業所名に対応させ、どの担当へ届くかが分かる配置にします。

受付担当者と解決責任者を同じ意味で紹介しないことも大切です。利用者にすべての役割を覚えてもらう必要はありませんが、最初に話を受ける人と、その後の対応を担う人が分かると、連絡後の流れを理解しやすくなります。掲載用の短い説明を、当事者となる担当者同士で確認してください。

相談の種類を選ぶ欄には、読み手が分類を決めきれない場合も考慮します。「苦情に当たるか分からない」「担当する事業所を選べない」ときに、入力を諦めずに確認できる説明を添えます。ただし、迷った人の連絡を受ける先も、実際に内容を確認できる担当へ結び付けます。見た目だけの「その他」を用意し、通知先が決まっていない状態にしないようにします。

事業者に言い出しにくい場合の案内も残す

苦情の内容によっては、普段接している職員へ直接伝えにくいことがあります。その人が必ず事業所のフォームを通らないと、ほかの相談先を見られない構成にしないようにします。第三者委員や法人外の相談窓口は、それぞれの役割と連絡方法を独立して確認できるようにします。

大阪府社会福祉協議会の運営適正化委員会は、事業者との話し合いで解決しない場合や、事業者に言い出しにくい場合に、直接相談できることを案内しています。このような外部窓口を紹介するときは、法人の別部署と誤解されないよう、組織名と外部の相談先であることを示します。大阪府社会福祉協議会・運営適正化委員会

新規利用相談・利用中の苦情受付・第三者委員・法人外の窓口を独立して確認できる設計例
案内構成の例。すべての窓口を順番に通る手続きを表す図ではない。

第三者委員と運営適正化委員会は、同じものとしてまとめません。法人が苦情解決の仕組みの中で案内する委員と、法人外に設置された機関とでは、連絡先も対応の仕方も異なります。「第三者の窓口はこちら」と一つにせず、名称、関係、相談方法を読み分けられるようにします。

外部窓口の受付対象や方法は、その機関の現行案内を確認します。大阪府社協のページには、電話以外の相談方法とともに、来所相談の中止も掲載されています。古い資料の住所だけを写して訪問を促すのではなく、最新の方法を確認できる公式ページへつなぐことが必要です。

また、通常の苦情相談と、緊急の危険に関する連絡を同じ返信待ちの流れへまとめないようにします。地域の行政が案内する緊急時や虐待に関する窓口を掲載する場合は、その正式な対象と連絡方法を担当者が別に確認し、一般の問い合わせ窓口との役割の違いを明記します。

誰が読むか、どう返事をするかを送信前に伝える

連絡先が見つかっても、書いた内容を誰が読むか分からないと、伝えることをためらう場合があります。フォームの近くには、受付担当、内容を確認する目的、担当者からの連絡方法を、自法人の運用に合わせて記載します。一般のプライバシーポリシーへのリンクだけで、今回の相談の流れを説明したことにはしません。

例えば、利用中の困り事を送るフォームなのに、通知が新規営業や採用の担当も見る共通メールへ届く運用なら、画面の名称だけ変えても解決しません。誰が閲覧できるか、担当者不在時に誰が確認するか、第三者委員への連絡をどう扱うかを先に決め、表示と実際の受信先をそろえます。

「誰にも知られません」「匿名なら必ず身元が分かりません」といった約束は、仕組みを確認せずに載せないようにします。大阪府社協の案内でも、匿名相談に応じる一方、事業者への聞き取りや改善の申し入れが匿名のままでは難しい場合があると説明しています。自法人でも、相談者の希望を聞く方法と、対応上確認が必要になることを整理します。

送信前に伝えること 担当者が確認する内容
最初に読む担当 通知先、閲覧できる役割、不在時の確認者
希望する連絡方法 電話・メール等で対応できる方法と、連絡を受けられる時間
内容の伝達に関する希望 誰への報告や連絡を希望するか、希望を確認する手順
匿名で伝えたい場合 受け付ける方法、個別の返答や事実確認で生じる制約
受付後の案内 受領と内容確認の違い、次に連絡する担当、対応可能な目安

この表は、情報共有を一律に許可するための同意文ではありません。相談者が伝えた希望をどの段階で確かめ、どの範囲で対応するかを、苦情受付担当者と個人情報管理担当者が決めるための確認項目です。規程と異なる取扱いを、Web担当者だけで約束しないようにします。

送信完了の画面や自動返信も、解決したような文面にしません。送信を受け付けた段階なら、そのことと次の確認を案内します。返答までの期間を示す場合は、休日や担当者不在時も含め、実際に対応できる条件を確認します。連絡方法の希望がある人へ、一律に電話で返す設計になっていないかも点検します。

電話や長文入力を、相談の前提にしない

電話だけでは伝えにくい人、長い文章を入力することが難しい人もいます。自法人で受け付けられる手段を整理し、書面や対面、フォームなどの選択肢を分かる位置に置きます。実際に確認する担当を決めないまま連絡方法だけ増やすと、届いた内容が放置される原因になります。

本人が使うことを中心に考え、「ご家族からお電話ください」だけで終わらせないようにします。家族や支援者が連絡を手伝う場合も、誰が相談しているか、本人はどの方法で返事を受けたいかを確認できる案内にします。本人と連絡を手伝う人の情報を、一つの氏名欄で区別なく扱わないことが重要です。

フォームを設ける場合は、最初から長い経緯や詳しい診断情報を一律に必須にするのではなく、担当者が話を受けるために必要な項目を検討します。「何について困っているか」「どの方法で連絡できるか」などから確認し、詳しいことを後で伝えられる運用も考えます。証明書や資料がないと相談できないように見せないことも大切です。

画面の説明には、短い文と意味が分かる見出しを使います。連絡方法を色やアイコンだけで区別せず、「電話で伝える」「書面で伝える」などの言葉を添えます。入力欄の名前、必須・任意、送信できなかったときの直し方も、読み手が確認できるようにします。

タブレットで相談案内を確認する福祉事業所職員の架空イメージ
利用者向けの言葉と、担当者が実際に受け付ける方法を照合して案内を整える。

公開前は、資料と受信先まで一緒に点検する

原稿ができたら、重要事項説明書、事業所内の掲示、利用時に渡す案内と照合します。担当者の氏名、役割、連絡先、受付時間が同じかを確認し、異動や変更があったときに誰が更新するかも決めます。サイトの表示だけ直して、配布資料に古い担当名が残る状態を避けます。

確認には、三つの場面を使うと具体的です。利用中の本人が困り事を伝えたい場合、家族が本人の希望する方法で連絡したい場合、事業者へ直接言い出しにくい場合です。それぞれの入口から、相談できる内容、担当名、使える方法、受付後の説明までたどります。利用予定や見学人数を答えないと進めない箇所が残っていないかも見ます。

フォームの動作を検査するときは、実在利用者の苦情を試験用に使わず、架空の内容で担当者が確認します。選んだ相談目的が受信側でも分かるか、決めた担当だけが内容を見られるか、返信の案内が画面と合っているかを点検します。電話番号は、表示と電話ボタンの発信先が一致するかを照合します。

窓口の案内を整える目的は、利用中に困ったとき、伝える先と方法を見つけられ、連絡後に何が起きるか分かる状態を作ることです。新規利用の受付とは別に、現在の利用者が話を伝えられるページを、現場の仕組みと一緒に維持していきましょう。

支援の紹介と、利用中の相談案内を整える

みやあじよでは、事業所の資料と現場の説明を確認し、利用案内・公表情報・相談窓口をつなぐホームページを制作します。障害福祉・生活支援向けホームページ制作の支援内容を見るから、案内整理や制作の範囲をご確認ください。

参考資料

  • 厚生労働省掲載「社会福祉事業の経営者による福祉サービスに関する苦情解決の仕組みの指針について」。役割と周知の記述を参照。
  • 大阪府社会福祉協議会「運営適正化委員会」。直接相談、相談方法、匿名相談の説明を参照。
  • 厚生労働省掲載・日本能率協会総合研究所「社会福祉事業者における苦情解決体制のあり方に関する調査研究報告書」(2025年3月)の参考資料2、冊子101〜103頁に再録された指針とも照合。

確認日:2026年9月16日。表と案内構成は設計例です。適用する制度や自法人の取扱いは、責任者と確認して掲載してください。

マーケター・コンサルタントの皆様へクライアントの「価値」を伝えるWebトータルパートナー提携Webに関するトータルからスポット作業まで必要な部分だけお任せできるWeb制作パートナー提携