SNS担当が投稿ごとにリンクを作り、同じ媒体を「Instagram」「instagram」「insta」と入力した。翌月、アクセス解析の画面では三つの参照元に分かれている。投稿の反応を比べるつもりが、まず何を同じ媒体として集計するかから確認し直すことになりました。外部の予約媒体と自社サイトも使っていれば、どのリンクがどの目的で作られたか分からないまま数字だけを並べても、ページ改善の判断につながりません。
SNS・外部媒体・自社サイトを兼任する担当者は、媒体・施策・リンク用途・命名値・検証結果の台帳を先に作ります。どの外部リンクから、どの自社ページへ移る動きを観測したいかを決め、UTMの値、リンクの掲載先、公開前のテストを一行で管理する方法です。下の台帳は架空の編集用例で、実際のキャンペーンや成果を示しません。数値の集計や流入の評価は、自社の現行計測設定と利用中の媒体の機能を確認してから行います。
何を比較するためのリンクか決める
まず、投稿、プロフィール、予約媒体の説明欄など、現在自社サイトへ移動できる場所を一覧にします。外部媒体で予約まで完結する人がいるなら、その動きは自社サイトのアクセス解析だけでは見えません。計測するのは「外部のリンクを押して自社サイトに到着したセッション」なのか、「予約や相談まで進んだ件数」なのかを分けます。来店や電話のきっかけも含める場合は、現場で聞いた情報をアクセス数と同じ欄に合算しません。
みやあじよの自社サイトと外部媒体の使い分けは、知ってもらう場所、詳しく説明する場所、予約・相談を受ける場所を整理し、外部媒体で取得できないデータと現場の聞き取りも分ける考え方を示しています。本稿は媒体を増やすか減らすかの判断ではなく、自社サイトへ向けたリンクを比較可能にする命名と検証に絞ります。リンクを付けても媒体内での閲覧や予約がすべて見えるようになるわけではありません。
比較単位は小さく始めます。たとえば「同じサービス案内ページへ向けた、同じ期間のプロフィールリンクと投稿リンクを区別する」と決めます。別々のサービスへ着地するリンクを比べるなら、着地先の違いも台帳へ残します。投稿内容、掲載日、媒体の配信方法、案内先が違えば、その差をUTMだけで説明できません。データがそろった後も、どのページで説明が足りないかを考える材料として扱い、リンクの命名だけで効果を証明しません。
参照元・メディア・施策名を一つずつ決める
Google アナリティクスの公式ヘルプでは、手動で付けるURLパラメータのうち、utm_sourceは参照元、utm_mediumはマーケティングの種類、utm_campaignは施策を表します。リンクにUTMを付ける場合はこの三つを使い、値の大文字小文字も区別されます。つまり、担当者が意味の似た語を自由に入力すると、同じ施策が別の行に分かれます。値は自社で決めた辞書から選び、後で読んでも同じ意味になるようにします。
ここでは架空の命名例として、参照元を媒体ごとの小文字、メディアをリンクの性質、キャンペーンを施策の共通名とします。utm_source=instagram、utm_medium=social、utm_campaign=autumn_class_2026のような形です。これはGoogleや各媒体が必ず使う値ではなく、自社で一度決めた値を継続する例です。どの値を採用するかは、既存の計測値、広告の自動タグ付け、社内の集計方法と照合します。既存の名前を急に変える場合は、変更日と旧値を記録し、過去データが自動で統合されたと考えないようにします。
「媒体」はutm_source、「有料・非有料などの配信方法」はutm_medium、「同じ目的の施策」はutm_campaignといった対応を台帳で固定します。投稿とプロフィールの区別を参照元に混ぜると、同じSNSが複数の媒体名に見えます。リンクの置き場所を比較したい場合は、台帳の「リンク用途」列で管理し、必要ならutm_contentで区別する設計を検討します。使う項目を増やすほど入力違いも増えるため、比較する意思のある単位だけを追加します。
リンク台帳は、URLの前後を一行にする
次は架空のリンク管理台帳です。値やページ名は説明用で、実在の広告運用やアクセス結果を示すものではありません。自社では現行のリンクと担当者を記入し、まだ計測できない欄を「未確認」として残します。
表は左右にスクロールできます。
| 媒体と掲載先 | 施策・リンク用途 | 命名値の確認 | 検証結果を残す欄 |
|---|---|---|---|
| SNSプロフィールの仮枠 | 通常のサービス案内へ | source・medium・campaign・必要ならcontent | 着地先とURL保持を記録 |
| SNS投稿の仮枠 | 同じ施策の詳しい説明へ | プロフィールと共通にする値、分ける値 | 投稿画面から実クリックを確認 |
| 予約媒体の仮枠 | 条件説明ページへ | 媒体名とリンク用途を別々に記録 | 媒体のリンク制限と着地を確認 |
| 使えないリンクの仮枠 | 媒体内で予約が完結 | UTMを作らない理由を記録 | 観測対象外と受付側の確認先を記録 |

台帳には、元の着地URL、UTM付きURL、作成者、公開予定日、掲載先の画面、担当者の確認日も持たせます。表の「検証結果」はアクセス件数を入れる欄ではなく、リンクを押したときに目的のページが開き、値が残るかを記録する欄です。公開中にURLを差し替えたら、旧URLを消して履歴を失わず、適用日を追加します。予約媒体の編集権限が別担当にあるなら、依頼日と反映日も分けます。
URLを作る前に、行き先を確かめる
計測の値だけを整えても、リンク先が古い料金ページや違う予約画面なら、利用者の案内を損ねます。各行について、リンクを押した人が何を読めるかを先に決めます。「サービスの条件を知る」なら条件説明ページ、「日時を選ぶ」なら予約画面です。媒体から外部リンクできる場所や数には制限がある場合があるため、利用中のサービスで実際に設定できるURLを確認します。リンクを置けない画面まで台帳上で計測予定にしません。
自社サイト内のボタンにも同じUTMを付け続けると、外部から来たセッションの参照元を考えるうえで混乱を招きます。UTM付きのリンクは、主に外部から自社サイトへ向かう入口として管理します。サイト内で「詳しく読む」「予約へ進む」を比べたい場合は、ページやイベントなど、サイト内の操作を把握する方法を別に検討します。既に広告プラットフォームの自動タグ付けや連携を使っているリンクは、独自ルールで上書きする前に現行設定と計測担当へ確認します。
個人名、メールアドレス、予約番号などを命名値に入れません。台帳にも公開リンクに不要な個人情報を足さず、施策を識別できる語だけにします。短縮URLやリダイレクトを使う場合は、作成したURLそのものが正しくても、最終的な着地先までパラメータが保たれるか確かめます。Googleの公式ヘルプも、リダイレクトや短縮URLで流入情報が失われる場合があると説明しています。

公開前に、掲載画面から押して確かめる
確認はURLを貼り付けた人のブラウザだけで終えません。実際のSNSプロフィール、投稿、外部媒体の表示画面を開き、利用者が押すリンクから到達します。ページが開くか、別ページへの転送がないか、アドレス欄に必要なUTM値が残るか、スマートフォンでも読めるかを記録します。既に?を含むURLへパラメータを付けるときは区切り方を確認し、値の重複や欠落を避けます。長いURLを手入力し続けず、台帳から生成・コピーする運用を決めます。
その後、利用中のGA4のトラフィック獲得レポートで、セッションの参照元・メディア・キャンペーンに想定した値が出るか、計測担当が確認します。テストの直後に画面へ出ないこともあるため、確認日時と「まだ表示されない」を分けて記録します。自社の同意設定、タグの実装、広告ブロック、媒体のブラウザなどによって観測されない動きがあることも前提にします。実クリック一回とレポートの数が必ず一対一になると約束せず、リンクの到達確認と分析画面の確認を別の欄にします。
三つの値がそろっていても、選んだメディア名によってレポート上のチャネル分類が期待と異なる場合があります。自社が使う集計画面で実際の行を見て、既存データと同じ定義か確認します。レポートの「ユーザー獲得」と「トラフィック獲得」では扱う範囲が違うため、二つの数を同じ指標として並べないようにします。比較表を作るなら、期間、対象ページ、指標、集計画面、除外したテストアクセスを記録します。
数字がそろった後の判断を、観測範囲に収める
台帳の列を増やす前に、担当者が月次で実際に見る比較表を一枚作ります。参照元別だけを見たいのか、施策別に着地ページを見たいのかで必要な値は変わります。使わない細分化は入力の負担と表記ゆれを増やします。逆に、投稿とプロフィールの違いを判断したいのにリンク用途を記録しなければ、後からその差を復元できません。計測したい問いを先に書き、列と命名値がその問いに答えられるかを確認します。
台帳が整うと、同じ施策名でリンク先別のセッションを確認できます。ただし、数字の多いリンクが必ず良い導線とは限りません。投稿の表示回数、リンクを置いた位置、媒体内で予約できるか、着地ページの説明内容などが違うためです。まず、意図したページに到着しているか、説明ページから次の案内へ進めるかを、自社サイト側の画面と受付記録で照合します。
問い合わせ件数を比べる場合は、フォーム送信、電話、外部予約サービスの件数を別々に扱います。UTM付きリンクから来たセッションと、実際の予約・成約を一人ずつ結び付けられるとは限りません。たとえばSNSで知って後日サイト名を検索した人の経路は、単純な投稿リンクの集計からは分かりません。観測できるクリックと、受付で聞いたきっかけを分けて報告します。URLの命名をそろえることは比較の入口であり、流入の増減を施策だけの因果として断定する材料にはなりません。
運用では、新しい施策を始めるたびに台帳の既存値を確認し、作成、確認、掲載、集計の担当を分けます。担当交代で似た別名が増えたら、後からレポート画面だけで無理に統合せず、いつどの値を使ったかを履歴へ残します。終了したリンクも公開中の固定投稿やプロフィールに残ることがあるため、行き先の更新や停止を確認します。リンク先ページを改修するなら、旧URLの転送とパラメータ保持も一緒に試します。
みやあじよへ自社サイトと外部媒体の使い分けを相談する際は、今使うSNS・予約媒体のURL、着地ページ、掲載リンク一覧、計測画面、受付で聞くきっかけを用意すると、案内と計測の見直し範囲を決めやすくなります。名前の違うリンクを増やす前に、媒体から自社サイトへ来た人が何を読んで次へ進むかまでそろえましょう。
媒体をまたぐ案内と計測を整理する
自社サイトと外部媒体の使い分けでは、SNSや予約媒体の役割と、自社サイトで説明する内容、リンク先と更新担当を整理できます。現行のリンク台帳と着地ページからご相談ください。


