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コラム

建設会社のホームページで頼める工事を伝える方法

チップス

法人向け建設会社のサイトで、工場と店舗の工事対応範囲をどう分けるか。建物用途、設計・施工などの工程、受託範囲を比較表にし、サービスページ、事例、フォームの案内を揃えます。

工場と店舗の建築模型に対応範囲を分ける見出しを重ねた画像

建設会社の営業やWeb担当の方は、サイトで「工場・店舗・オフィスの改修に対応」と紹介していても、受けていない工事の相談が来ることはありませんか。発注者が、どの建物で、設計や施工のどこまで相談できるかを読み取れないのかもしれません。工場の設備更新を考える人と、営業中の店舗の内装を直したい人が、同じ施工事例一覧へ進むだけでは、自分の案件が対象か判断できません。似た写真が並んでいても、設計だけを受けたのか、施工まで請けたのか、協力会社と何を分担したのかは読み取れないからです。

みやあじよは営業・現場担当者へ取材し、サービス紹介、施工事例、問い合わせフォームを制作します。その際に、建物用途・工程・受託範囲の比較表を先に作ります。会社が現在引き受ける仕事を、工場、店舗などの用途と、相談・調査・設計・施工・引渡しの段階で整理し、その内容をサービスページ、事例、問い合わせへ反映するための資料です。TASAKIの公式サイトは工場・物流倉庫について、設計・施工一貫、設計と監理、施工、改修の区分を示しています。平野建設の店舗・オフィス案内は、店舗・オフィスの内装デザイン、設計、施工を扱うと説明しています。各社で示し方と対応内容は異なります。自社の範囲は契約、担当体制、許可、過去の事例を責任者が照合して決めます。

工場・店舗など、建物から相談できる工事を探せるように

当社は、営業でよく受ける相談と、増やしたい工事を伺ってサイトの入口を考えます。発注者が、最初から工事種別を正確に言えるとは限りません。「工場の一角を改修したい」「店舗の客席と厨房を見直したい」など、建物の用途と困りごとで探す場合があります。トップの「施工メニュー」だけに専門工事名を並べるより、工場・物流倉庫、店舗・商業施設、オフィスなど、自社が実際に扱う用途への入口を置く方が相談の見当を付けやすくなります。扱っていない用途を集客用に列挙しないことが前提です。

当社は用途別ページの見出しと原稿に、その用途で扱う工事の目的と範囲を添えます。工場では、建屋の改修と設備工事のどこまでを扱うかを示します。店舗では、内装工事の範囲に加え、設計・施工のどこまでを受けるかを示します。TASAKIの案内は、工場・物流倉庫の設計・施工の組合せと、空調、給排気などの設備業務を別項目にしています。一方、平野建設は店舗・オフィスを内装デザインから施工までの説明と事例で示しています。これらを自社の実績に置き換えるのではなく、「用途」と「工程」を別々に示す書き方の例として読みます。

「工場も店舗も対応」といっても、両方で同じ規模・工程・設備工事を請けるとは限りません。工場の新築は対応するが店舗の新築は扱わない、店舗の改修は設計を含むが工場では施工のみなど、自社の実態に合わせて欄を分けます。用途が複合する建物なら、どの範囲を相談できるか個別確認へつなぎます。当社が原稿をつくる際も、用途の名前だけを増やさず、過去の見積書や事例と現在の体制を見ながら、実際に請ける範囲を御社の責任者に確認します。

用途ページの分類は、工事種別や専門部署の分類とも完全には重なりません。発注者は「工場の空調」と探し、社内では設備担当が受けるかもしれません。Web上の工場ページから空調の相談条件を見つけられるようにしつつ、設備ページの説明とも同じ受託範囲にします。複数ページに同じ仕事を載せる場合、どちらのページを最新情報の基準にするか決め、片方だけ更新される状態を避けます。受託対象外の用途にも共通の技術を持つなら、「技術がある」と「その建物で請ける」を分けた文章にします。

設計も施工も、どこまで頼めるかを原稿にする

「一貫対応」という言葉は便利ですが、発注者が想像する範囲は広いものです。基本設計や現地調査はどの段階から受けるか、施工管理や設備調整を含むか、引渡し後の修繕相談まで受けるかを確認します。サイトでは一括して「ワンストップ」と書く代わりに、自社が契約主体となる工程、協力会社と進める工程、発注者側の手配が必要な工程を説明します。施工だけを受ける案件と設計施工の案件では、問い合わせ時に必要な情報も変わります。

TASAKIは工場・物流倉庫向けの営業内容で、設計・施工一貫、設計及び監理、施工などを分け、工事の流れも掲載しています。これは同社の事業範囲です。自社でも同じ区分でページを作る必要はありませんが、「設計もできます」「施工もできます」と個別に書くだけでは、同じ案件でどの組合せを引き受けるか伝わりません。責任者が実際に受ける組合せを確定し、サイトでは工程のつながりと相談の入口を示します。

国土交通省は、建設業の許可が工事の種類ごとに行われることを案内しています。建物の用途名だけで許可業種や請けられる工事を判断することはできません。自社の許可・登録をサイトに記載する場合は、現行の許可証と工事内容を担当者が照合します。制作会社が「店舗工事の実績があるから工場の設備工事も受注できる」と推測しないようにします。また、許可情報を細かく列挙するだけでなく、発注者が相談できる具体的な範囲へつなげます。

施工事例には、御社が担当した工事を添える

当社は施工事例の取材で、建物用途、依頼された課題、御社が受けた工程、工事の対象部位を伺います。その内容を完成写真に添える原稿と、事例の基本情報へまとめます。こうした基本情報があれば、発注者は同じ用途の建物で似た案件を相談できるか、設計や設備まで含めて相談できるかを確かめやすくなります。写真のキャプションだけに「工場改修」と書き、本文を読まないと設計と施工の分担が分からない構成を避けます。

平野建設の店舗・オフィスページは、店舗や事務所の改修事例へつないでいます。こうした事例は用途への入口になります。ただし、過去の一件で対応した仕事を今も同じ条件で受けるとは限りません。事例には「この案件で担当した範囲」を置き、現在の標準的な相談範囲はサービスページで管理します。工場の事例を店舗ページにも掲載する場合は、用途の違いと共通する工事を説明し、工場でも店舗でも同じ工法や規模に対応すると読ませないようにします。

実績の公開には発注者の承諾も必要です。工場の設備配置、稼働中の工程、店舗のバックヤード、開店前の情報など、公開できない部分があります。事例から伏せる情報を決めた後でも、「設計から施工まで担当」などの役割説明が契約書や関係者の許可と合うか確認します。匿名の事例にするときは、詳細な所在地や取引先を推測できる写真やメタデータにも注意します。掲載できない案件を補うために、他社の事例を自社の実績のように見せることはできません。

工場と店舗の対応範囲を、同じ項目で確認する

工場と店舗の建築模型と素材を別々のボードに並べた机
工場と店舗の情報を分け、同じ仕事として広げすぎない。

次の表は、法人向け建設会社がサイトの掲載範囲を決めるための設計例です。当社が取材内容を整理するためにも使う表で、御社で埋めてから相談する必要はありません。「対応可能」を埋めるための表ではありません。現在の受託範囲を営業、設計、施工、許可管理の担当者が確認し、扱っていない工程は「相談不可」「協力会社と要確認」など実態に合う表記を選びます。

表は左右にスクロールして確認できます。

比較すること 工場・物流倉庫 店舗・商業施設 公開前の確認
相談の対象 建屋・設備・区画のどこか 客席・売場・設備のどこか 具体的な受託範囲
現地調査 誰が何を確認するか 営業状況をどう確認するか 調査の担当と費用
設計 自社か協力先か 内装と設備の分担 契約主体と図面の範囲
施工 請ける工事の種類 請ける工事の種類 許可と施工体制
工事中の調整 稼働・搬入との調整先 営業・利用者との調整先 個別現場で決める条件
引渡し後 保守・追加工事の窓口 補修・変更相談の窓口 契約と保証の範囲

工場と店舗を単純な可否の丸印だけで比較すると、何ができるかの説明が欠けます。「設計○」でも、設備の設計まで含むか、内装だけかは分かりません。当社は表の短いセルに範囲と担当を載せ、詳しい工事内容を読める用途別ページへつなぎます。スマートフォンでは工場と店舗の列を一度に読めないことがあるため、横スクロールの案内、または用途別カードを用意します。行見出しと値の対応が保たれるか、画面で確認します。

この比較表を作る目的は、社内の見積や工事管理をWeb制作側で組み直すことではありません。営業資料や契約書で確認された仕事を、サイトのどこにどう載せるかを決めるためです。社内で範囲が未確定の工程を「対応中」と曖昧に公開せず、確認担当と回答予定を内部に残します。発注者へは「この条件は現地調査と担当者確認後に回答」と、問い合わせ前に分かる形で案内します。

表の各セルには、掲載の根拠を内部記録として結び付けます。営業用のサービス資料、過去の契約、現在の許可情報、施工部門の確認のどれに基づく表現か分かれば、後の改訂で古い根拠を見つけられます。特定の事例一件しか根拠がない仕事を、全地域・全規模に対応するような共通メニューへ広げないようにします。地域や建物規模によって窓口が異なるなら、受付の分岐も含めて担当者が決めます。サイトには根拠資料の全文を載せる必要はありませんが、公開責任者が説明できる状態にします。

サービスページと事例、相談フォームを一緒につくる

建物用途を分け、工程と受託範囲を確認してサイトへ反映する順序図
用途と工程を確認し、受託範囲を確定して掲載先へ反映する。

当社との制作は、今のサイト、会社案内、施工写真、営業で使う資料を拝見するところから始められます。扱う建物用途を伺い、工程ごとの受託範囲を責任者へ確認します。そのうえで用途別サービスページと事例の説明を整え、最後に問い合わせの選択肢と返信先を合わせます。この順序を図にすると、ページを先に増やしてから受注できない仕事に気付く事態を避けられます。図は工事を進める工程ではなく、サイトの情報を確定して公開する順序です。

当社は営業担当と初回の確認事項を決め、問い合わせフォームを設計します。建物の用途、現在の状態、新築・改修の別、相談したい工程、希望時期などから、実際の受付に必要な項目を選びます。細かな構造や設備仕様を初回から全件必須にすると、検討初期の相談が止まる場合があります。「未定・担当者と相談したい」を残し、正式見積に必要な資料は返信時に案内する方法もあります。自社が施工だけを受ける用途では、設計図面や発注体制を確認する必要があるかを担当者へ聞きます。用途ごとに受信先を分けるなら、通知が実際に担当者へ届くか試します。自動返信を使う場合は、相談者に届く内容が、その用途の相談案内と合っているかも確認します。

ページの更新元も決めます。営業用の対応範囲表、会社案内、用途別ページ、事例、フォームの選択肢が別々に管理されていると、協力会社や許可、担当体制が変わった後に食い違います。更新の基準にする社内資料(正本)を一つ選び、承認者を決めて、Web上の掲載先を一覧にします。更新時は「工場の設備工事」などの項目を単位に、関連するサービスページ、事例の説明、FAQ、フォームを点検します。過去事例は当時の担当範囲として残し、現在の受託範囲と混同させません。

用途別ページが増えた後は、同じ写真や文章を多くのページへ複製しない方が更新しやすくなります。工場固有の工程、店舗固有の工程、共通する相談条件を分け、共通部分は参照先を決めます。写真を再利用するなら、撮影した建物用途と担当した仕事を各ページで示し、別用途の実績だと誤認させないようにします。受託範囲が変わるときに必要な改訂箇所を掲載先一覧から洗い出し、削除・差替え・確認待ちを記録します。Web担当だけで専門的な可否を決めず、確認済みの原稿から更新します。当社は共通情報の参照先と更新する画面を決め、変更を関連ページへ反映しやすい仕組みを検討します。

公開前の確認と、その後の相談から案内を見直す

完成前のチェックでは、工場の担当者と店舗の担当者になってサイトを読みます。用途の入口から工事範囲、事例、問い合わせへ進み、何をどこまで依頼できると読めるか確認します。特に「設計から施工まで」「設備も対応」といった短い見出しは、どの用途や設備に掛かる表現かを見直します。実際には個別確認の範囲なら、見出しだけで確約したように見せず、近くに条件と担当への相談入口を置きます。

公開後は、対象外の工事相談がどのページから来るか、設計だけの依頼を施工込みと誤解されたか、工場と店舗の条件がフォームで混ざったかを記録します。問い合わせ数が増えたことだけで評価せず、受けられる仕事の相談へつながったかを営業と確かめます。対応範囲が広がった場合は、許可と施工体制、担当者、事例公開の条件を確認してからページを更新します。逆に取り扱わなくなった工事は、旧ページやフォームに残さないようにします。

法人向け建設会社のサイトでは、建物用途の名前を並べるだけでなく、その用途で受ける工程と役割を示すことが必要です。比較表で自社の範囲を確認し、サービスページ、事例、フォーム、更新元を揃えれば、発注者は相談前に、自分の案件の用途と依頼したい工程が対象かを確かめやすくなります。

参考資料

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