建材会社の営業・Web担当の方へ。納材した建物の写真を載せても、御社にどんな材料や加工を頼めるか伝わっていないと感じませんか。完成した建物の写真を事例ページの先頭に置くと、見た人はその会社が建物全体を設計・施工したと思うことがあります。実際には、一部の材料を供給しただけ、加工まで担当した、現場へ納品した、といった関わり方の違いがあります。美しい完成写真だけでは、製品を検討する設計者や施工会社が「何を頼めるか」を判断できません。
当社は営業・案件担当者に話を伺い、納材事例の原稿を作ります。掲載内容を確認するため、供給材・加工・納品を分けた事例票を先に作ります。相談前に御社で票を完成させる必要はありません。今の商品資料や納入記録から、掲載候補と確認する相手を一緒に考えます。御社が関わった材料と工程を確認し、施工や設計を他社が担当したなら、その事実と矛盾しない見出しと写真説明にします。事例を商品詳細へつなげる場合も、その案件で使われた仕様と現在販売する仕様を混同しないようにします。この記事では、当社が取材と資料の確認から、御社の納材事例、写真の説明、商品詳細と見積相談へ進むページを制作する流れを紹介します。木材の強度や施工の適合は、御社の担当者や設計者が確認する領域です。
御社が納めた材料を、写真と見出しで伝える
完成した施設の全景は、材料の使われ方を伝える力があります。一方で、「施工事例」という一語と全景写真だけを並べると、材料を納入した会社と建物を施工した会社の境界が消えます。検索結果やSNSで写真と見出しだけが切り取られる場合、本文の末尾に小さく「当社は材料のみ」と書いても伝わりません。当社は一覧カードの見出しや写真の直下に、何を供給した事例なのかを明記します。
たとえば「商業施設の木質内装材を納入」「学校の一部に使用する構造材を加工・納品」といった書き方は、建物全体を担当したかのような言い方と異なります。ただし、具体的な施設名や担当範囲は契約書、納入記録、関係者の確認を経て決めます。事例のタイトルを写真の印象だけで作ると、実際に供給した材が主役から外れます。当社が作る見出しは、案件の規模より御社が担った内容を先に伝えます。
関連する木材・建材会社の商品案内に関する記事では、樹種、寸法、加工、配送条件の見せ方を紹介しています。本稿は商品ページ全般ではなく、特定の納材案件でどの材をどこまで担当したかに絞ります。商品ページでは購入前に選ぶ仕様を、事例ページではその案件に実際に使われた仕様と担当範囲を示す、と役割を分けます。
営業・現場への取材から、事例原稿を作る
当社は事例原稿を書く前に、御社の営業・製造・物流担当と、営業の案件記録、製造・加工の指示書、出荷・納品の記録を照合します。一つの案件名で複数の材や納品回があるなら、どの材が写真の場所に使われたかを確認します。「この建物に当社の材を納めた」は事実でも、写真に写る天井や床のすべてが自社材とは限りません。写真に写る部位と納入記録が結び付かない場合は、全景写真を主な証拠にしない判断も必要です。
製品名のほか、樹種、寸法、表面の仕上げ、加工の有無など、選定に関わる属性を当社と御社の担当者で商品台帳から確認します。林野庁の構造用木材の寸法等の資料には、樹種や寸法、強度等級などを区別する例が示されています。これは個々の納材品の仕様を証明する資料ではありません。自社の事例へ数値や等級を掲載する際は、該当製品の記録と担当者による確認が必要です。
同じ見た目の材でも、製造時期や加工条件が異なる場合があります。事例で使った仕様が現在も注文できるかを確認し、変更・終売しているなら商品ページの現行情報へ案内するときに注記します。古い事例から現行商品へ進めるリンクを置くこと自体は有用ですが、当時の納材品と今の販売品が同じ性能・寸法だと断定しないようにします。当社は見積や代替材の相談に必要な情報を営業へ渡せるよう、事例から相談先までの案内も作ります。
担当範囲と許可を確かめ、Webの事例へ

当社は御社の担当者と案件を特定し、事例として公開できるかを確かめます。次に、供給、加工、納品、施工という工程ごとに自社と他社の担当を分けます。その後、建物名、所在地、写真、設計者や施工者の名称について、それぞれ公開の許可を確認します。最後に、事例の見出し、担当範囲、写真の説明、商品へのリンクを組み合わせます。この順序なら、公開できる写真を先に選んでから担当範囲を後付けすることを防げます。
木材建材事業者の実際の説明例として、三井ホーム木材建材事業本部のプレカット構造材のページは、加工した材を現場へ届けることを説明しています。加工と納品は、建物全体の施工とは別の仕事です。同社は別途、構造図面作成から建方工事までの対応も案内しています。事例ごとに、実際に受けた工程を確認する必要があります。ただし、他社のページを自社の実績の根拠にはできません。参考にするのは、工程と提供範囲を分けて説明する姿勢です。
公開までの確認者も工程によって変わります。製品の事実は製造・品質担当、加工の範囲は工場担当、納品先や日付は営業・物流担当、写真と名称の許可は発注者や関係者に確認します。当社も御社のWeb担当も、一つのメールの文面だけから全工程を推測しないようにします。確認した事実と確認者を事例票に残しておけば、後で修正を求められたときにも参照できます。
原稿にする前に、御社の担当を一緒に確認

当社が御社と確認する事例票は掲載原稿の下書きではなく、事実を分ける管理資料です。下の欄は形式の例であり、特定の会社が各工程を受けたことを示すものではありません。各行に「自社が担当」「外部が担当」「未確認」を記録し、未確認を公開文で補わないようにします。納品先が施工会社なのか現場なのかも、実際の記録に沿って表記します。当社が必要な項目を伺ってまとめるので、最初の相談に専用の管理資料は要りません。
表は左右にスクロールして確認できます。
| 工程 | 事例票に記す内容 | 確認する資料 | 公開文で注意する点 |
|---|---|---|---|
| 供給材 | 品名、材の種類、採用した部位 | 商品台帳・受注記録 | 写真に写る全ての材としない |
| 加工 | 切断、プレカット、塗装等の実施範囲 | 加工指示書・担当確認 | 自社加工と外部加工を分ける |
| 納品 | 納品先、回数、引渡しの範囲 | 出荷・納品記録 | 現場施工まで含めない |
| 施工 | 施工を担った事業者と自社の関与 | 契約範囲・関係者確認 | 担当していない工事を実績にしない |
| 写真・名称 | 建物、部位、撮影者、許諾条件 | 許諾記録・写真台帳 | 利用範囲と表記を守る |
「納品のみ」の案件でも、素材や仕様を選ぶ人に役立つ事例になります。どの用途へ納めたか、材料を選ぶ際に何を確認したかを示せば、完成写真の大きさに頼らず価値を伝えられます。反対に自社で加工や施工まで受けた案件なら、それぞれの工程と担当を明確に書きます。自社の能力を控えめに見せる必要はありません。実際に担当した範囲を明確に伝えます。
当社が確認した表から公開原稿を作る際は、発注者にとって重要な「何を納めたか」「どこまで担当したか」を残します。内部管理用の伝票番号や納品日の詳細をすべて出す必要はありません。商品ページへつなげるなら、事例に使われた製品名とリンク先の現行製品名が一致するか確認します。一致しない場合は、同じ用途の現行商品を紹介していることが分かる文を添えます。
供給した部位が分かる、写真と説明に
当社は建物の全景と御社の供給した部位を組み合わせて、写真の構成を考えます。全景写真は、材料が使われた環境を示す背景です。自社が供給した部位を見せるには、全景に加えて材の近景や施工後の部位写真を用意できるか検討します。近景を掲載しても、写っている材料が納入記録と一致するかを確かめます。撮影時期が違う写真を同じ時点のように並べないことも必要です。写真ごとに撮影者、場所、対象部位、掲載許可を管理します。
当社が作る写真の説明には「施設の内装」だけでなく、「当社が供給した壁材を使用した部分」のように担当範囲を示します。具体的な部位が確認できないなら無理に断定しません。図面や完成写真に設計者、施工者、他社製品が含まれる場合、掲載許可とクレジットの条件を確認します。発注者から建物名は出せても所在地は出せない、写真は自社サイトだけ使用できる、といった条件もあります。
写真と事例票の情報量が多いと、スマートフォンでは何が自社の担当か分かりにくくなります。当社は「担当範囲」を短く記し、その下に材の仕様、加工、納品、写真を分けて示します。複雑な図解を載せる場合、W3Cの複雑な画像の説明に沿って、短い代替テキストに加え重要な関係を本文でも説明します。画像を見ない人にも供給と施工の境界が伝わるかを確認します。
納材事例から、商品詳細と見積相談へ
当社は事例の最後に、使用した材の詳細と、現在相談できる商品の範囲を分けてリンクします。「この写真と同じ仕上げを注文する」といったボタンは、現行品の仕様と供給条件が一致すると確認できる場合に限ります。相談フォームは御社の営業が確認する流れに合わせ、用途、希望する材、必要な加工、納品先の概要を聞く項目を当社が作ります。仕様の適合や納期は担当が確認するようにします。図面の添付が必要なら、安全な受渡し方法を会社の運用に合わせて用意します。
同じ建物に複数の建材会社が関わった場合、当社が制作する事例ページには、御社の供給した材の部位を明確に示します。他社の材を含む完成写真を掲載するなら、本文でどの部分が自社の担当かを説明します。建物全体の環境性能や受賞歴を自社の材料だけの成果として書かないようにし、関連する評価を掲載する際は根拠と対象範囲を確認します。
商品や許諾の変更を、掲載ページへ反映する
大きな建物への納材では、同じ案件で複数の製品を別々の時期に納めることがあります。当社が商品ごとに事例を作るなら、ページ同士が同じ建物の同じ部位を重複して自社実績として数えていないかを確認します。逆に一ページにまとめるなら、製品名と用途、加工、納品の関係を表で追えるようにします。「建物一件」という集計単位と「納材の明細」は別です。実績件数を掲載する場合も、何を一件と数えるか社内で統一します。
共同開発品や協力工場で加工した材では、自社が企画・販売した範囲と、製造・加工を担った相手の範囲を確認します。会社名をすべて公開する必要がない場合でも、「自社工場で加工」と誤読される表現は避けます。検査や品質表示を載せる場合は、対象となる製品と書類を品質担当が照合します。汎用の認証マークを写真の横に置くだけで、この案件の材料が認証対象だと読ませないようにします。
営業資料では建物名が略称で登録され、発注者の正式表記と違うことがあります。公開前に正式名称、用途の表現、所在地の粒度を確認し、検索結果の見出しにも同じ表記を使います。許可を得た範囲が変わったときにすぐ修正できるよう、事例票には公開URLと許諾の連絡先を記録します。写真を外した後も、サムネイルやSNS共有画像に残らないかを点検します。
公開後も、商品名の変更、終売、加工範囲の変更があれば事例からのリンクを点検します。当社は、当時の納材記録と現在提供できる範囲の案内を区別します。新しい事例を追加するときも、営業が持つ記録を基に当社と事例票を作り、確認済みの範囲だけが公開原稿へ進む運用にします。木材・建材の製造・販売向けサイト制作では、こうした聞き取りと確認から、納材事例の原稿、写真構成、商品ページと見積相談への案内を制作します。
当社は事例本文とともに、一覧カードも点検します。本文に正しい担当範囲を書いても、一覧が「施工実績」という見出しの下で完成写真だけを並べれば、一覧の段階で誤読されます。「納材事例」「加工・納品事例」など実際の仕事に合う分類を選び、各カードに供給した材の名称と担当工程を短く添えます。複数の事業を持つ会社では、建物全体の設計・施工事例と材料供給の事例を同じ件数表示へ合算するかも確認します。
公開後に写真の利用許諾が変わった場合は、当社と御社のWeb担当で、本文画像だけでなく一覧のサムネイル、関連記事、共有用画像、古いPDFの掲載も見直します。元の写真を差し替えるときは、代替画像の説明が実際の供給材と一致するか確認します。事例票を公開後の管理台帳として残しておけば、同じ案件の情報をどこに掲載したか確認しやすくなります。


