担当者の顔写真、資格、入社年、趣味は載っている。それでも、家を売りたい人には、誰に売却の相談をすればよいか分からないことがあります。過去に賃貸を担当していた経歴が目立ち、現在は売買を受けていることが伝わらない場合もあるでしょう。
不動産会社の担当者紹介では、人物の人柄とともに、現在受けている相談を示します。業務、扱う物件、対象エリア、所属、連絡の体制を紹介票へ整理し、一覧と詳細、相談先へ反映しましょう。この記事は、自社のサイトを見直す経営者やWeb担当者に向けた、掲載項目と画面構成の考え方です。
経歴より先に、現在相談できる仕事を示す
プロフィールの最初には、「住宅の売買仲介を担当」「賃貸の部屋探しを担当」など、現在の仕事を短く添えます。売買でも購入と売却のどちらを受けるか、住宅と事業用物件では扱いが違うかを、本人と責任者に確認します。部署名を知らない人でも、用件から担当を探せる説明にします。
ハウスセイラーズのスタッフ紹介は、売買事業部、賃貸営業部、賃貸管理部などを分けて掲載しています。顔写真や名前を並べるだけでなく、所属する仕事のまとまりから人物を探せる構成です。参考にするのは分類の仕方で、同社の担当体制や連絡方法をそのまま自社へ適用するものではありません。ハウスセイラーズのスタッフ・店舗紹介
過去の経験は、現在の担当とは別の欄に置きます。以前は賃貸仲介をしていた人が、今は売却相談を担当しているなら、その二つを混ぜないようにします。「売買・賃貸経験あり」とだけ書くと、どちらも現在直接相談できると読まれる可能性があります。
肩書きだけから仕事を推測して埋めることも避けます。店長がすべての個別相談を受けるのか、店舗運営を担当し、相談は内容に応じて振り分けるのかは会社によって異なります。役職、所属、相談できることを別々に確認してから、短い紹介文へまとめます。
業務・エリア・担当体制を、一人分の紹介票にする
紹介票は、本人に自由文を書いてもらう前に、会社として必要な項目をそろえるために使います。全員へ「自己紹介をお願いします」とだけ依頼すると、ある人は経歴、別の人は趣味だけを書くなど、比較したい項目が欠けることがあります。共通欄と自由なメッセージ欄を分けておくと整理しやすくなります。
次の表は、架空のA担当とB担当の紹介票です。中央地区・東地区は説明用の地域名で、実際の会社の対応地域や担当者を示していません。売買と賃貸を扱う会社で、二人の担当範囲が異なる場面を想定しています。
| 紹介票の項目 | A担当の記入例 | B担当の記入例 | 掲載前の確認 |
|---|---|---|---|
| 現在の担当業務 | 住宅の購入・売却相談 | 住宅を借りたい人の相談 | 現在受けている仕事か |
| 主に扱う物件 | 中古戸建て・中古マンション | 賃貸マンション・アパート | 事業用物件も含むと読ませないか |
| 物件の対象地域 | 中央地区 | 中央地区・東地区 | 会社全体の対応地域との違い |
| 所属と連絡先 | 売買チーム・店舗窓口 | 賃貸チーム・店舗窓口 | 窓口が用件を引き継げるか |
| 不在時の案内 | 店舗が用件を受けて確認 | 店舗が用件を受けて確認 | 代わりの人が即対応すると約束しない |
| 経歴・資格・写真 | 確認した資料と本人の承諾を記録 | 確認した資料と本人の承諾を記録 | 未確認の年数や資格を補わない |
この表を、そのまま全部公開する必要はありません。資料名、承諾の記録、確認日などは社内管理用に残し、公開ページには相談者が必要とする担当業務や地域を載せます。紹介票の管理情報と、プロフィールとして見せる情報を分けて使います。
「相談できます」の範囲が曖昧な場合は、最初に何をする人かを聞きます。希望条件を整理するのか、物件を紹介するのか、別の担当へつなぐのか。その説明を一文にすると、単に「不動産全般」とするより、相談者が自分の用件と照合しやすくなります。
取材では、最近の仕事を例に確認します。「売却相談では初回に何を聞きますか」「条件が決まっていない人には何を案内しますか」と尋ね、実際の対応を整理します。一件だけ行った特別な対応を、すべての相談で受けられる標準サービスとして紹介しないことも大切です。
対象エリアは、何の地域かまで明らかにする
桑都不動産のスタッフ紹介には、資格や営業経験とは別に担当エリアの欄があり、地域名が掲載されています。人物について知る情報と、相談する物件の地域を照合する情報を分ける公開例です。ここでも、掲載されている経験年数や地域を自社の事実として転用するわけではありません。桑都不動産のスタッフ紹介
自社の紹介では、その地域が「物件の所在地」を指すのか、「訪問できる範囲」を指すのかを確認します。中央地区の物件を扱う担当者でも、遠方に住む所有者から相談を受ける場合があります。相談する人の住所と物件の所在地を一つの地域条件で扱わないようにします。
例えば、遠方から中央地区の住宅を売りたい人には、物件所在地が担当範囲に入るかが先に必要です。来店や訪問が必要か、オンラインでどこまで話せるかは別の確認事項です。対象地域の一覧だけで、訪問方法や対応手段まで約束しない構成にします。
「地元出身」「地域に住んでいる」といった人物情報も、担当範囲とは別です。その人の居住地を詳しく掲載すれば、仕事で受ける地域が伝わるとは限りません。公開する必要性と本人の意向を確認し、相談の判断には業務として受ける地域を明示します。
会社全体と個人の担当範囲が違う場合もあります。会社は中央・東地区を扱っていても、A担当は中央地区の売買を主に受けるという例なら、会社案内の全地域をA担当の欄へ自動的に複製しません。個人の紹介から、店舗全体の対応案内へ戻れるリンクを用意します。
個人に相談する入口と、店舗で受ける体制をつなぐ
担当者を指名できるかは、写真や名前を掲載することとは別に決めます。指名を受け付けない運用なら、「内容に応じて店舗で担当を確認します」と案内します。人物ページのボタンが個人宛てに見えるのに、実際は共通受付へ届く場合は、そのことが分かる文言にします。
指名希望を受ける場合でも、希望した人が対応できるかを後から確かめる運用なら、担当確定とは表示しません。希望する担当名と相談内容を店舗へ渡し、誰から連絡するかを確認する形にします。勤務日や予定を制作側が推測し、「いつでも本人が対応」と書かないようにします。
不在時の案内は、「スタッフ全員で対応します」という言葉だけで済ませず、店舗が何を受け取るかを具体化します。用件を聞いて本人へ渡すのか、内容に応じて別の担当を確認するのか。すべてのスタッフが同じ業務を代行できるという説明にならないようにします。

購入して今の住まいも売りたいなど、用件が複数の領域にまたがる場合には、どの入口で受けるかを確認します。架空例で売買と賃貸の両方が関係するなら、相談者に社内の分担を判断させる前に、店舗へ希望を伝える案内が考えられます。二人へ同じ情報を別々に送ることが必須なのかも見直します。
入居中の設備不具合や既存契約の連絡を、新規の部屋探し担当へ一律に送る設計にも注意します。管理の連絡先を別に設けているなら、その案内へつなぎます。担当者紹介から相談できる内容と、既存のお客様が使う窓口を、店舗の実際の受け方に合わせます。
資格と写真は、本人の確認を経て掲載する
資格欄は、正式名称、本人が保有していること、掲載する表記を確認します。会社が受けている免許と、個人が持つ資格を一人分のプロフィールで混同しないようにします。資格が記載されているだけで、その人がすべての相談に回答するような説明を添えないことも必要です。
相続、税金、登記などに関係する相談を掲載する場合は、自社で話を受ける範囲と、別の専門家へ確認する範囲を担当者へ尋ねます。「連携先へつなぐ」ことを、担当者本人が専門判断を行うことへ言い換えないようにします。この記事の紹介票だけで、個々の業務を受けられる資格や条件を判定するものではありません。
人物写真は、公開する用途やページを本人と確認した実際の写真を使います。生成した人物を実在する社員のプロフィール写真として置いたり、写真素材の人物に実社員の名前を付けたりしません。顔写真を掲載しない方針なら、氏名表記と担当業務、店舗窓口だけでも必要な案内を組み立てられます。
仕事中の写真を撮る場合は、写り込む物件資料やお客様の情報を確認します。接客の雰囲気を伝える写真でも、実際の相談者が写るなら掲載範囲の確認が必要です。撮影用に再現した場面は、その性質が分かるようにし、特定の顧客対応実績の証拠として扱わないようにします。

一覧・詳細・相談画面で、担当情報をそろえる
一覧カードには、名前と顔写真に加え、現在の担当業務と所属を優先して載せます。地域が相談先を選ぶ重要な条件なら、短い地域表示も添えます。すべての経歴や趣味を小さなカードへ詰めず、詳しい人柄や仕事の進め方は個人の詳細ページで読めるようにします。
担当者が多く、業務や地域で一覧を絞り込む場合は、選んだ条件を画面に残します。該当する人が表示されないときも、会社がその相談を受けないとは限りません。個人の掲載がない場合の店舗窓口を案内し、検索結果が空であることと、会社の対応可否を同じ表示にしないようにします。
詳細ページから共通フォームへ進む場合は、担当名や相談目的がどう伝わるかを確認します。名前を引き継ぐなら、送信前の確認画面でも希望した担当を読み返せるようにします。選び直せる運用なら変更欄を用意し、別の人物ページを見た後に以前の担当名が残らないかを点検します。
「誰に相談すればよいか分からない」という人の入口も残します。すべての問い合わせで担当者の選択を必須にすると、初めて来た人が人物紹介を比較し終えるまで連絡できなくなります。担当希望なしでも用件を受ける運用なら、その選択と説明を実際の受付に合わせます。
受信側にも、相談目的、物件の対象地域、担当希望が同じ意味で届くかを確認します。フォームに名前が入っていても、通知の件名だけが個人宛てに見え、店舗内で確認されないことがあります。入力画面から通知、確認する担当までを、一つの例で読み合わせます。
異動や担当変更は、人物ページの外まで点検する
担当が変わったときは、個人ページだけでなく、一覧カード、店舗紹介、物件詳細の担当欄、フォームの選択肢を確認します。プロフィールが新しくても、物件ページに旧担当の名前が残れば、相談先の説明はそろいません。どの場所が同じ担当情報を使うか、更新時に参照できる一覧を残します。
休職や異動などの事情を、必要以上に公開することはありません。会社として案内する連絡先と現在の受付方法を確認し、本人と合意した範囲で表記を整えます。過去記事に登場する人を現在の担当として自動表示しないことや、古いページからの連絡先も点検対象です。
公開前には、「中央地区の家を売りたい」「東地区で賃貸住宅を探したい」「誰を選ぶか未定」のような用件で、紹介と相談先をたどります。資格や趣味を読まなくても現在の担当が分かるか、不在時に連絡する先が見つかるかを確認します。実際の受付方針を紹介票にそろえることから、担当者の仕事が伝わるページを整えていきましょう。
参照した公開情報
2026年9月20日に公開情報を確認。紹介票と図は架空の設計例です。他社の掲載項目の構成を参考にしており、在籍・資格・経験年数・実績の独立検証や、自社の業務範囲の判定を行うものではありません。


