はじめに
「フリーランス」ってご存じですか?数年前から、主婦ブロガーが収入を得ているというのも耳にしますよね。 インターネットを介せば仕事ができる昨今、 従前なら子育て・介護などを理由に働くことを諦めていた人々が、「フリーランス」として働きだしています。
経済産業省も下記のように注目しています。
これまではフルタイムの常用雇用が「当たり前」であったが、パートタイムだけでなく「雇用関係によらない働き方」が選択肢となっていくことで、女性や高齢者など、これまで労働 参画に制約があった働き手の参画を増やすことができ、これまで活用できていなかった時間 を労働時間とすることができる。このように、「雇用関係によらない働き方」は、労働供給の間口を広げる糸口となる。
引用 https://www.meti.go.jp/report/whitepaper/data/pdf/20170330001-2.pdf
経済産業省「雇用関係によらない働き方」に関する研究会 報告書より引用
フリーランスの働き方
フリーランスとは
組織に属すことなく、個人で仕事を請け負い収入を得る個人事業主のことです。企業と業務委託として契約した場合、納期は決められているものの、作業完了までの時間配分は自由に設定が可能となるケースが多いです。このことにより、家事育児、介護の合間時間を有効活用したい人の選択肢として注目されています。
会社員との違い
会社員は0から仕事を始めることは少なく、雇用される際に仕事・必要な道具(電話・パソコン・名刺など)を会社が用意してくれた状態でスタートします。 また、営業職のように仕事を獲得する職種もありますが、所属する企業が抱えている案件をこなしていきます。
一方、フリーランスの場合は、自分で仕事をする環境づくりから始め、自分で仕事を獲得していかなければならず、これが大きな課題でもあります。
実際、中小企業庁「小規模事業者の事業活動の実態把握調査~フリーランス事業者調査編」 においては、「フリーランスになる際に直面した課題」をたずねたところ、最も回答の多か った課題は「顧客の確保」となっています。
あなたならどのように営業活動をおこないますか? 次に、フリーランスの営業方法についてみていきたいと思います。
フリーランスの営業活動
営業方法としてさまざまな方法が考えられますが、大きく以下の4つが挙げられます。
1、知人・前職からの紹介
もっとも最初に思いつく方法であり、前職の繋がりなどであると安心ですよね。しかし、「そんなに知り合いはいない」という方も多いと思います。また、新規顧客開拓という面ではほかの方法も考える必要があります。
2、クラウドソーシング
クラウドソーシングとはネット上で仕事をお願いしたい依頼主と、仕事を受けたいフリーランスをマッチングするサービスです。
以下に代表的な2サイトを紹介します。
サイト名
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案件特徴
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ランサーズ
( http://www.lancers.jp ) |
ライティング、WEB制作、デザイン、常駐型
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クラウドワークス
( https://crowdworks.jp ) |
システム開発、翻訳
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エンジニア、デザイナー、ライターなどクリエイター向けの業務内容が多いです。誰でも手軽に自分のやりたい仕事を受注する事が可能であるため、開業したばかりのフリーランスにとってはとても助かるサービスです。しかし単価が安いものもあり、フリーランスとして安定した生活をする為には中長期的に別の受注方法も持っておきたいところです。
3、イベント・相談会への参加
自分のターゲットとなる人が参加されるイベントにアンテナを張ってみるとよいでしょう。イベントや交流会、相談会へ参加する事で仕事を貰える事は少ないかもしれませんが、名刺交換を行うことで人脈構築に繋がります。
コミュニケーション力に自信がない場合でも、名刺にホームページのURLやQRコードを掲載しておけば、「詳しくは事業ホームページ(サイト)があるので、ご覧下さい」と促すことができます。
4、ホームページの開設
仕事を依頼する企業としては、知名度や実績のないフリーランスに仕事を依頼するのはとても不安が残ります。その為、ブログやホームページを運営し、スキルや実績を公表しているフリーランスの方が仕事を依頼しやすいという状況にあります。フリーランスがホームページやブログを運営するメリットについてもう少し掘り下げてみていきましょう。
ホームページの必要性
あなたが初めての美容院に行く時、まず、その美容院について調べませんか?場所・営業時間・どんな髪型にしてくれるのか・料金・どんな美容師さん?お店の雰囲気は?そして予約方法は…
このように、仕事を依頼する側も発注候補者の情報を収集・リサーチするものです。名刺だけでは伝えきれない情報を24時間365日公開できるのがホームページです。
1、名刺代わりとなる
ホームページは世の中に、”私はこういうことをしています”と自己紹介をする役割を担っています。ネット上における名刺であり看板です。ユーザーはその名刺や看板(ホームページ)を見て仕事を依頼してきます。
名刺だけだと記載できる情報には限界があります。そこで、自分のプロフィールや実績などをホームページにまとめて掲載する事は非常に重要です。
〈内容例〉
- 名前
- 経歴・キャリア
- 年齢
- 仕事に対するスタンスや想い
- 過去の制作実績(ポートフォリオ)やプロジェクト成果
- 得意分野・強み・求めている仕事の特徴・内容
2、事業内容を明確にできる
自分の事業内容、料金、経営者のプロフィールなどをページ毎に分けて整理することができます。フリーランスとして自分の事業・商品・サービスを売り出していくにあたり、事業のブランドイメージをホームページで表現し、構築することもできます。
事業者自身も、サービスや商品内容を整理できるので、営業の際にも活かせます。あなたの持つスキルを求めている企業や個人が自ら問い合わせすることができる体制が整うので、マッチングミスによるストレスが軽減されます。
3、信頼度獲得
やはりブログやSNSしか持っていない事業者に比べて、自分の事業の公式サイト(ホームページ)を持っている方が信頼度も上がります。前述したとおり、「名刺にホームページのアドレスを記載出来る」利点もあります。
さらに、ホームページの開設にあたり独自ドメインを取得した場合には、独自ドメインのメールアドレスを使用することも可能です。フリーメールではなく独自ドメインのメールアドレスを使用することで、よりプロフェッショナルな印象をいだいてもらえる可能性が高まるでしょう。
ホームページとブログの連携
ホームページとブログの違い
このようにホームページは事業案内や契約に関する内容に集約し、ブログは事業内容に近いテーマで統一した記事を書くというように役割を分けると良いでしょう。
また、ブログであなたの仕事や考え方を伝えることで、それに共感した顧客が仕事を依頼してくれます。共感を得られた顧客はあなたのファンに近い存在であり、今後も仕事をくれる可能性の高い優良顧客になるでしょう。
ブログをこまめに更新することで、検索に引っ掛かりやすくなり、SEO対策にもなります。
ブログとSEOの関係についてはこちらの記事をご参照ください。
連携におすすめはWordpress
ホームページを作る方法はいくつもあり、初心者でも無料で簡単に作れるホームページ作成サービスもあります。 前述したとおり、ブログとの連携を考えるとWordpress(ワードプレス)を使用したサイト作りがおすすめです。 Wordpressの場合、ブログ機能が入っているサイトを作ることができ、更新頻度が高いホームページ作りに向いています。
WordPressについてはこちらをご参照ください。
おわりに
フリーランスにとって「自分を、商品を、サービスを知ってもらう」ということは欠かせません。営業方法は職種やフリーランスとなった経緯にもよりますが、ホームページを持つということはおすすめします。
さらに、ブログとホームページを上手く組み合わせることで、より自分にとって優良な顧客獲得につながるでしょう。
また、ホームページを作る際は、ホームページの役割を考え、何を伝えどうしたいのかという”目的”を明確にしておきましょう。