SEO外注の月次レポートでは、検索の数字と、依頼した作業の進行を分けて確認します。集計条件、対象ページ、実施した変更とその根拠、まだ分からない原因、次の対応と担当が分かれば、発注側は具体的な判断をできます。
順位表が届いても、何を確認し、何を承認すればよいか分からない場合は、説明を追加してもらいましょう。この記事では、企業サイトのSEOを委託する担当者向けに、確認項目と質問の仕方を、架空の報告例で紹介します。

最初に、報告の対象と契約内の役割を確かめる
直近のレポートと、契約時に合意した作業範囲を並べます。分析と提案までの依頼なのか、原稿作成、ページ修正、公開後の確認まで含むのかを確認してください。提案書が納品されたことと、公開ページが改善されたことは別の状態です。
報告の対象もそろえます。重点サービス、対象ページ、比較期間、検索の種類、成果として数える行動が分からないと、増減を解釈できません。前月と集計条件が変わった場合は、変更点と理由を説明してもらいます。
GoogleのSEO業者に関する資料も、成果をどう測定するか、サイトの変更内容と助言の理由を伝えてもらえるかを、確認事項に挙げています。報告の細かさは契約によりますが、何を依頼し、何が実施されたかは照合できる形にしておきたいところです。
契約の範囲が曖昧なら、SEO対策の見積もり比較と総額の見方で、分析、制作、実装の費用と担当を整理できます。
月次レポートで確認したい項目と根拠
次の表は、受け取った報告を確認するための目安です。資料のページ数を増やすための一覧ではありません。自社の目的と契約範囲に合わせ、今月の判断に必要な説明を求めます。
| 確認項目 | 求めたい根拠 |
|---|---|
| 集計条件 | 取得元、期間、対象ページ、検索や流入の種類。条件変更と計測の不明点 |
| 検索の変化 | 重要ページと検索語の表示回数、クリック、CTR、平均掲載順位。比較対象と変化の内訳 |
| 相談への動き | 定義したサイト内行動と実際の受信記録。計測漏れや重複、対応条件に合う相談の内容 |
| 実施した作業 | 対象URL、変更日、変更前後、目的、現在の状態。公開後に確認した結果 |
| 未実施・保留 | 止まっている理由、必要な資料や承認、担当者、次の確認日 |
| 次の対応 | 優先する理由、作業の範囲、依頼側が決めること、担当と予定日 |
作業数だけでは、内容や進行は分かりません。「3ページ改善」なら、どのページのどこを変えたか、原稿段階なのか公開済みなのかを確かめます。調査が契約の中心なら、確認した事実、分からないこと、提案の根拠が主な成果物になります。
作業の実施確認と、検索や問い合わせの成果確認は分けて記録します。 公開まで完了しても、検索へ反映されたか、相談が増えたかは、その後の観察が必要です。
数字は、取得元と定義をそろえて読む
Search ConsoleのクリックはGoogle検索の結果からクリックされた回数です。GA4のトラフィック獲得レポートは、セッションに関連するアクセス元を確認します。「アクセス」とだけ書かれた数値なら、クリック、セッション、ユーザーのどれかを質問してください。
検索の報告では、会社名を含む検索とサービスを探す検索、サイト全体と重点ページを、分けられる範囲で確認します。平均掲載順位は集計条件による平均で、すべての検索で固定された順位ではありません。別の順位計測ツールを使う場合も、対象語句、地域、端末、計測日を残します。
GA4のキーイベントは、重要として指定した行動の記録です。相談ボタンのクリックを数える場合と、送信成功を数える場合では意味が異なります。実際に受信した相談や商談・受注は、社内の記録でも確認します。
計測を開始したばかり、定義を変更した、記録を取得できなかったときは、その状態を注記します。確認できない値をゼロとして前月比に入れないようにしてください。細かな分析手順は、SEO対策の月次確認と改善の決め方で確認できます。
架空例:「ページ改善完了」の報告を確かめる
以下は説明用の架空例です。実際の支援実績や成果ではありません。オフィス家具を販売・納品する会社が、「搬入・組立ページの改善完了」と書かれた月次レポートを受け取ったとします。
担当者は、次のように確認します。
「公開済みのURL、公開日、主な変更点、公開後の確認結果を教えてください。まだ公開前なら、現在の状態と必要な確認事項を知りたいです。」
回答を見ると、原稿は作成済みですが、階段での搬入や組立対応の条件について、営業担当の確認待ちでした。公開ページは変わっていません。この場合は、原稿作成と公開を分けて報告してもらいます。

依頼側は営業担当が今月18日までに搬入条件を確認し、委託先は20日までに原稿へ反映する、と決めます。その後に依頼側が内容を承認し、公開日と公開後確認の担当を確定します。図の日付も、説明用の仮の予定です。
公開後は、新しい説明がスマートフォンで読めるか、相談先へのリンクが適切かを確認します。次の報告では、同じ条件で取得した対象ページの検索の動きと、相談で確認された搬入条件を照合します。原稿が公開されたという理由だけで、相談増加の成果とは記録しません。

説明が足りないときの質問を具体的にする
「もっと詳しくお願いします」では、資料が長くなるだけの場合があります。分からない部分と、判断に必要な根拠をセットで伝えると話を進めやすくなります。
| 不明な報告 | 確認する質問 |
|---|---|
| アクセスが増えた | どの取得元のどの指標ですか。重要ページと検索語ごとの変化を確認できますか |
| 記事追加で順位上昇 | 公開日と変化の時期、対象語句を示せますか。他の変更や季節性も確認しましたか |
| 改善案を実施する | 原稿・実装・承認・公開確認を誰が担当しますか。契約内と追加作業の境目はどこですか |
| 来月も継続する | 次に何を確認し、何が分かれば方針を変えますか。依頼側が決める事項はありますか |
原因をまだ確定できなくても、調べた範囲、候補、不明点、次に確かめることが説明されていれば、調査は続けられます。数字が悪い月という理由だけで、委託先の質を決め付けないでください。改善策を社内が承認していない場合など、止まった理由も両者で確認します。
一方、対象や変更内容を繰り返し尋ねても示されない、合意した作業の状態が分からない場合は、報告方法と役割を見直します。順位保証を継続の根拠にしないことも大切です。Googleは、検索で1位になることは誰にも保証できないと説明しています。
打ち合わせの最後に、依頼と観察を残す
受領した報告への追加質問、依頼側の承認事項、今月実施する作業、担当者、予定日、次回確認する結果を記録します。観察を続ける場合も、理由と確認日を残します。契約範囲を増やす話なら、追加の作業内容と費用を確認してから決めてください。
社内へ説明する際は、合意した作業の進行と、確認できた検索・相談の変化を分けます。Web施策の経営報告レポートの作り方では、その後に必要な経営判断を一枚目へまとめる方法を紹介しています。
現在の報告と実施作業の関係が分からない場合は、みやあじよのSEO対策・改善支援で対応範囲をご確認ください。対象ページ、直近の報告、合意した作業範囲、不明点を整理すると、どこから確認すべきかを相談しやすくなります。


