最近、日常生活の中で動画を目にすることが増えている気がしませんか?それは好んで動画を見ている人もいれば、友人などから勧められた動画を見ている、もしくはSNS等で見かけた場合などもあるでしょう。
人はコミュニケーションにおいて視覚情報を重視する傾向にあり、動くものに対して目を奪われやすいです。なので、人々の目を引くためには静止したコンテンツではなく、動画を上手く活用するというのはとても効果的です。動画では、たくさんの情報を聴覚・視覚情報によって伝えることで、短時間で、伝えたい内容を端的に伝えることができます。動画で示す内容と、動画内の物語、音楽、舞台など全てが調和することで、見た人に強い印象を与えることができます。動画をWebサイトやブログなどに活用することで、あなたの伝えたい内容をより魅力的に伝えることができます。
その際のメリットとデメリットについてご紹介します。
動画マーケティングについて
①動画マーケティング市場
動画マーケティングとは、動画コンテンツを用いて企業や商品・サービスのマーケティングを行うことです。2017年頃から特に注目されるようになり、ここ最近でも市場は大きく成長しています。
スマートフォン動画広告の需要は、昨年対比143%の成長を遂げ、動画広告市場全体の85%に。2020年には2,900億円、2022年には4,187億円に。2024年には4,957億円に達する見込み。
(引用:サイバーエージェント、2018年国内動画広告の市場調査を実施)
上記はサイバーエージェントの調査データで、2024年には4,957億円に達する見込みとされています。この成長の背景には、スマートフォン動画広告市場の急速な拡大があり、今後も動画広告市場全体をけん引していくとされています。
②動画視聴環境の整備
ここ数年で、インターネット環境が整備されたことにより、Wi-Fiなどの通信インフラの利用が拡大し、スマートフォンの普及にあわせて、格安SIMやデータ通信料の定額制などが普及したことにより、モバイル端末で動画を快適に視聴することが出来るようになりました。今まで限られた環境でしか利用出来なかったものが、外出先などでも手軽に楽しめるコンテンツとなりました。
③SNSや動画配信プラットフォームの普及
FacebookやTwitter、InstagramなどのSNSに加え、YouTubeなどの動画配信プラットフォームが普及したことで動画マーケティングがより注目されるようなりました。また、Tiktokなど動画再生ツールの種類も急激に増加し、若い世代を中心に爆発的な人気となっています。こうしたSNSなどの普及により、動画を見たユーザーの興味を引くことができれば、そのユーザーから他の人にも動画を拡散して広めてくれるような時代になりました。
動画コンテンツの特徴
①情報量がテキストや写真よりも5000倍多い
テキストと写真のみよりも、動画の方が、伝えられる情報量が圧倒的に多く、おおよそ5000倍違うと言われています。1分間の動画が伝えられる情報量は、180万語、Webページ数で言うと3600ページ分です。
②短い時間で情報を伝えることができる
テキストと写真のみでは、ユーザーは得た情報を頭で整理してから解釈しなければならず、時間がかかります。しかし、動画では映像や音などの様々な方法で情報訴求できるので、多くの情報を短時間で伝えることができます。ただし、動画にすることで逆に理解し辛くなる内容もあったりするので、注意が必要です。
③インターネットのコンテンツの中でも多く見られている
今はインターネットの数あるコンテンツの中でも、動画は他のコンテンツに比べて多く見られています。ユーザーが自分の有益になると感じる動画は積極的に視聴されます。SNS投稿やニュース記事などの人気コンテンツを差し置いて人気のコンテンツなので、ユーザーからの動画の需要は高いと言えます。1日のルーティーンのなかで動画を見る時間がある方も多いのではないでしょうか。
④視聴者の記憶に残りやすい
伝えられる情報量が多いという点にも関わってきますが、分かりやすい情報になることで視聴者の記憶にも残りやすくなります。テキストのように正確な情報を伝えるというよりも視覚的な情報を伝えることが特長です。
Webサイトに動画を埋め込むメリット、デメリット
【メリット】
①理解が深まり、興味を持ってくれる人が増える
伝えられる情報量が多いことから、文字だけでは伝わらないことも、動画をうまく使うことでユーザーへの印象を強くすることが出来ます。例えば、商品を紹介する動画などでは、文字では伝わらない質感や色味、「おおよそ」ではない実際に使用するイメージを映像で伝えることが出来るので、ユーザーの理解に大きく役立ちます。また、元々興味がない人にも興味を持ってもらうキッカケとしても、とても有効でしょう。一方で、イメージが強くなりすぎることや、内容の取捨選択が重要になるので、使用する際にはユーザーの為になる動画かを意識する必要があります。
②SEOの評価が上がりやすくなる
ユーザーファーストを考慮したうえで、ユーザーが検索したキーワードや、求めている情報に関して一致している動画をサイトに設置していると、その動画による間接的なSEO効果が見込めます。
具体的には、
- 「ページのテーマに沿った内容」
- 「見つけやく見やすい動画形式(主にMOV、MPEG4、AVIなど)」
- 「信頼性・信憑性の高い内容」
などの良質な動画を埋め込んだコンテンツを作成します。そして、ユーザーが知りたい情報について検索し、出てきたサイトで求めていた情報と一致する動画があった場合、Googleからそのサイトは「ユーザーの役に立つサイト=コンテンツの質が高いサイト」と評価されます。Googleからコンテンツの質を高く評価されると検索結果で上位表示されやすくなり、サイトへの訪問者数も増やすことができます。こうしたSEO効果を得るために、動画をうまく活用しながらユーザーが満足するコンテンツに仕上げることが重要となります。
このように良質な動画を活用して、より信頼性の高いコンテンツに仕上げることが、間接的なSEO効果を得るためのポイントとなります。
③SNSでの拡散性も期待できる
もし動画を作成することから始めるのであれば、完成した動画をSNSやyoutubeでも流しておくと有効です。動画コンテンツはクリックされやすいこともありますが、SNSなどによって拡散されやすいというメリットもあります。動画を見たユーザーが「この動画面白い!みんなにも教えたい!」などと心を動かされれば、あっという間に拡散されていくのです。 そのため人の心を動かすような動画を作ることができれば、爆発的に拡散されていくことになり、広く認知されることが期待できます。広告でなく、通常の投稿や動画アップであれば特に費用はかからないので、上げておくことをおススメします。
【デメリット】
①動画を全編見てもらう前提になってしまう
Web動画はTVCMとは違い、長い動画になることもあり、その分飛ばされやすく、最後まで見るひとは少数になってしまいます。「閲覧=全閲覧ではない」ため、最後まで見なくても分かるように、最初にポイントをまとめて紹介する、結論を出すなどしている動画を選定する必要があります。動画コンテンツの方がむしろ伝達スピードが遅いと感じられてしまうことになります。
②ページが重くなる
動画を使用する際はファイルサイズや画質なども重要となってきます。動画のサイズはページの読み込み速度に影響するため、ページが開くまでに時間がかかってしまうとユーザーの離脱率につながります。また、最近ではサイトをレスンポンシブ化することが多いので、動画を使うサイトでレスポンシブ化する場合は、スマホやタブレットなど通信速度制限で動画の表示が遅くなることを考慮し、静止画を使用するなどの対応が必要となってきます。
③ユーザーの閲覧環境によっては伝えられる情報量が減る
動画のメリットとして情報量の多さを挙げましたが、ユーザーの動画閲覧環境や状況によってはこのメリットが十分に発揮できない場合もあります。もし音を消して視聴している場合、BGMなどの音による情報が伝わらなくなってしまい、 伝えたいことが伝わらない可能性があります。動画は映像と音声、テキストなどが組み合わさってできており、それらが合わさった状態で視聴してもらうことを前提に作られているので、どれか一つが欠けた状態では本来の効果が発揮できないということになります。
埋め込む際の注意点
①目的や対象を明確にした動画を選定する
どのような目的で、どんなユーザーにその動画を見て欲しいのかをはっきり設定することで、ユーザーの目に留まりやすくなり、より効果的になります。 あくまで内容の補足として適切な内容のものを選ぶようにしましょう。
②動画の尺の長さには注意する
伝えたい内容がたくさんあり、どうしても長い動画を選びがちです。デメリットとしてもお伝えしましたが、長い動画だとユーザーの興味がなくなってしまう可能性が高くなり、飛ばされたり、離脱率が上がってしまいます。一番望ましいのは、短い動画で最大限ユーザーの興味を引くような動画です。伝えたい要点がある程度絞られていて、簡潔にまとめられている短い動画を使用することで、ページが重くなることも軽減できます。
③掲載する場所の選択・決定
ユーザーが記事を読んでいて自然な流れで動画を再生してもらえるような場所をページ内で探して決定しましょう。動画を挟むことによって、流れを途切れさせてしまう場合は、載せないようにするか、最後に補足程度にする方が良いです。適切な場所を選ばないと動画による情報の効果は期待できません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?大きなメリットがある反面、注意する点も多いので、動画を使用する際には適切な判断も必要となります。動画は、 伝えられる情報が多いという理由だけで導入するのではなく 、内容を伝える上で本当に必要かどうかを考えて利用することが特に重要になってきます。与える情報量、イメージが強いコンテンツほど、扱いには注意が必要です。動画を乱用するのではなく 、あくまでも画像と文章で説明しつつ、 必要な時に動画を使う方が、 本当に伝わりやすい効果の高いサイトになるのではないでしょうか。