マーケティング初心者必見!ペルソナとは?正しい使い方は?詳しく解説!

2019.03.19

皆さんは「ペルソナ」という概念をご存知でしょうか。
マーケティング業界ではよく耳にする言葉ですね。

では、「ペルソナ」を作成、使用したことはありますでしょうか。
「ターゲットマーケティング」「ペルソナマーケティング」の違いはご存知ですか?

マーケティング初心者の方、「ペルソナ」を作成してみたいという方、
いまさら人には聞けない!という方は、
この機会にぜひ「ペルソナ」についての正しい知識を身につけてください。

このページでは、「ペルソナ」の概念を正しく理解し、ビジネスに活かすためには
どのようにペルソナを作るべきなのかを紹介しています。

マーケティングに必要なペルソナとは?

「ペルソナ(persona)」とは、元来、古典劇において役者の使用する仮面のことでした。心理学では外向きの表面的な人格のことを指しています。

そして、マーケティング用語としてのペルソナは「仮想の顧客像」のことを意味しています。「ペルソナマーケティング」とは、このペルソナを活用したマーケティング、販売戦略のことです。

ペルソナマーケティングは、「売上を上げたい」、「経営戦略を見直したい」、
そんなときのフレームワークとして多くの成功企業で採用されてきました。

-ペルソナの概要-

「ペルソナ」って具体的にどんなもの?

まずはペルソナについてもう少し掘り下げて解説して行こうと思います。

ペルソナとは先述の通り「仮想の顧客像」のことですが、企業が想定する顧客像のなかでも、より詳細なものを指します。

「ペルソナ」と「ターゲット」

マーケティング用語の中には「ターゲット」という言葉もありますね。
こちらも企業の想定する「仮想の顧客像」で、よくマーケティングに使用します。

ターゲットマーケティングの場合、
顧客像をある程度幅を持たせた“層”として捉えるのが通例です。

「20代の女性向けのアクセサリー」
「営業職のビジネスマン向けのスーツ」

などがターゲットマーケティングにおける仮想の顧客像です。

一方ペルソナマーケティングに置ける顧客像は、

名前、年齢、性別、学歴、居住地域、職業、役職、年収、既婚・未婚、趣味、
特技、価値観、休日の過ごし方、好きなテレビ番組、習慣…など、

プロフィールをより詳細に作り上げます。

以下に具体例をあげましょう。

■ターゲットの具体例

20代〜30代、女性、事務職

ペルソナの具体例

  •  田中良子
  •  29歳
  •  女性
  •  関西大学卒業
  •  大阪在住
  •  商社の事務職
  •  未婚
  •  趣味は手芸で、作品をハンドメイド販売サイトに出品している。
  •  友人とはTwitterとInstagramで交流することが多い。

…いかがでしょうか。
ペルソナにおける顧客像は、ターゲット層の中から顧客を代表する1人の人間にまで焦点を絞りました。

マーケティングにおける「ペルソナ」の役割とは、

まるでその人物が実在しているかのように詳細な情報を設定し、
明確化することによって、
企業が実際のユーザーと向き合えるようにすることです。

-ペルソナの利点-  

なんで「ペルソナ」って必要なの?

■社内、チーム内の顧客像を統一できる

商品の開発、マーケティング活動には複数の人間がかかわることになります。
それぞれの性別、年齢、趣向、考え方には差があることでしょう。

もし「20代の女性向け」とターゲットを設定した場合、それぞれがまったく同じ顧客像を思い浮かべることは困難です。

その結果、「より良い商品を届けたい」という同じ目的を持っているにもかかわらず、意見が対立してしまうことも。

ぞれぞれの認識がバラバラな状態でプロジェクトを始めても、狙った成果を出すことは出来ません。

チームで同じゴールを目指すのであれば、はじめにペルソナを作り、
認識を統一する必要があるのです。

■特定の顧客像を対象とすることで、無用なコストを削減できる

幅広くすべての顧客の要望に応えようとすると、結果的に方向性が定まらず、効果的なマーケティング活動をおこなえません。

詳細なペルソナを作成することで、顧客の需要が明確化し、実際の顧客の需要を満たすことになるのです。

また、特定の顧客を対象として活動することで、的外れな広告をいくつも出すような失敗はなくなります。商品、マーケティングのクオリティは高くなり、時間や広告費用は縮小することができます。

-ペルソナの作り方-

どうやって作ればいいの?

ここまでの解説で、企業活動におけるペルソナの実用性はお分かり頂けたかと思います。

それでは、実際にペルソナを作成していきましょう。

事前準備、項目の設定、見直しの3ステップに分けて紹介していきます。

①事前に顧客のリサーチはしっかりおこなう。

ペルソナマーケティングを失敗しないコツは事前準備をしっかりおこなうことです。

仮想顧客としてのペルソナには情報を詳細に設定しますが、無意味に項目を増やせばよいという訳ではありません。
やみくもに項目を増やすだけでは、単に視野を狭めるだけになってしまいます。

  • どのような悩みを持っているのか、どのような願望で商品を手に取るのか。
  • どのような理想に近づきたいと願っているのか。
  • 普段は何にお金を使っているのか、何が好きで嫌いなのか。

たとえば、自社の商品と他社の商品を前にしたとき、どちらを選ぶのか。
商品が飲料だったとしましょう。

その答えは「○○大学卒業」「事務職」「女性」といったペルソナ設定からは導き出せません。
しかし「産後体重の増加に悩んでいる」というペルソナ設定を持っていれば、カロリーの低い方を選ぶと分かるのです。

効果的なペルソナを設定するには、しっかりとした事前準備が必要です。

  • 実際の顧客へのインタビューやアンケート分析
  • 既存のデータの活用
  • アクセス解析
  • チーム内で行う情報の整理

…など、できればこのようなリサーチをしっかりおこなってから、ペルソナの作成に進みましょう。
先行しているイメージや思い込みで作成されたペルソナ像では意味がありません。

②ペルソナを作成するために必要な項目って?

情報収集、データの分析が十分に出来たら、実際に項目を作ってペルソナを作成します。
これまでに説明した通り、ペルソナは「実在していると感じる」ような、詳細な設定を盛り込みましょう。

ペルソナ設定項目の例

基本情報  年齢、性別、学歴、職業、
 役職、居住地、など
生活  起床時間、就寝時間、休日の過ごし方、
 身体は健康か、どのような食事スタイルか、
 自家用車を持っているか、電車を使うか、など
性格  価値観、物の考え方、好きなテレビ番組、
 好きな芸能人、好きな・嫌いな人間のタイプ、
 何にお金をかけているか、
 物事の決定や購入には時間をかけるか、
 衝動的に決定するか、口癖、など
悩み・不安  病気、金銭問題、恋愛、
 仕事、友人関係、
 ストレスの原因となっているものは何か、など
人間関係  恋人・配偶者・子供は居るか、
 同居している家族の人数は何人か、
 友人の数はどれくらいか、など
収入、貯蓄性向  年収、貯金、ローン、など
趣味や興味  趣味、長年続けているもの、
 インドア派か、アウトドア派か、
 どのようなことをネットで検索するか、
 よく利用するSNSはどれか、
 購入している雑誌や愛読書、など

上記の項目は一例ですが、このような項目を埋めていくと、作成した顧客像はかなり具体的でリアルなペルソナになるはずです。

ペルソナを身近に感じることができれば、そのペルソナの価値観、思考を推測できるようになるでしょう。

③作成した後は定期的に見直すこと

ペルソナは一度設定して終わりではありません。

実際の顧客とペルソナの間にギャップが存在することが分かった場合は変更を加えなければなりません。

ペルソナを使ってマーケティングを行っているにもかかわらず成果が出ない場合は、参考にしたデータや分析に間違いがある可能性があります。

作成した後も、定期的に実際の顧客とペルソナを見比べて、大きなギャップがないか検証をおこないましょう。

初めて作ったペルソナはどうしても推測の比重が大きくなります。
しかし、運用していく中で更に調査・分析を重ね、設定を見直していけば、必ずペルソナは会社にとって有益な財産となるのです。

-まとめ- 

つまり、「ペルソナ」とは?

■ペルソナとは…

  • 企業が詳細に設定した、仮想の顧客像のこと

■ペルソナの利点とは…

  • 社内の認識を統一できること
  • 顧客の立場から、需要を明確化できること
  • 無用なコストを削減し、クオリティアップにつながること

■ペルソナの作り方は…

  • まずは情報収集と分析
  • 項目の精査と設定
  • 定期的な見直し

すべての人に愛される商品・サービスの提供を目指したいと思う企業は多いはずです。
もちろん幅広い層から支持してもらえればそれだけ売り上げも上がることでしょう。

しかし昨今、インターネットの普及により、様々な人間がより多くの情報を、より簡単に入手することが可能となりました。
そんな中で、すべての人のニーズに応えようとすると、どっちつかずでありきたりな、無個性な商品・サービスとなってしまいます。

ペルソナマーケティングは、ターゲットをたった一人に絞っているように思えますが、確かなデータを分析して作成されたペルソナの背後には、実際の顧客が存在します。

何か知りたいことがあって検索した際に、過去に同じような悩みを抱えていた人が投降した質問がヒットしたことはありませんか?
同じような疑問や不満を抱えている人は意外なほどに多いものです。

たった一人のペルソナの需要を満たすことは、より多くの実際の顧客の需要を満たすことになるのです。

ペルソナをビジネス・経営にうまく利用して、ワンランク上のマーケティングを行いましょう。

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