私達は普段、商品や場所、サービスから『見たり』『触れたり』『聞いたり』『嗅いだり』しながら 様々な情報を受け取って生きています。
そして、それがどんなモノなのかという、ブランドイメージを自分の頭の中で作り上げるのです。
今回は ブランディングを始める前に知っておきたい 、ユーザーのブランドイメージを作るためのブランド要素を9+1個ご紹介していきます。
1.ブランドネーム
企業名、商品・サービス名、ブランド名など文字通り固有の名称がブランドネームです。
素材や味を表すものや(「ももの天然水」や「濃い茶」)、機能性を表すもの(小林製薬の「ケシミン」や「タフデント」)など簡潔で覚えやすく、付与したいイメージを引き出す名称であることが望ましいです。
また、SONEYの○○○や、トヨタの○○○など、企業名にブランド力を持つものもあります、これをコーポレートブランドと言います。
2.ブランドロゴ( ロゴ )
ブランドを象徴する図形がロゴマーク、企業名・商品名などの文字をブランドに沿ってデザインしたものをロゴタイプと言います。
そのロゴマーク、ロゴタイプからなるものの名称がブランドロゴ(ロゴ)です。
3.キャッチコピー
企業や商品・サービスの方向性やイメージを、素早くダイレクトに伝えるのに最適なものがキャッチコピーです。またロゴマークに隣接しているキャッチコピーはタグラインとも言います。
以前は商品の効能や効果を伝えた効果タイプが多かったのですが近年は商品が与える体験にフォーカスを当てた体験タイプが増えているように感じます。
商品の効能や効果を伝えた効果タイプ
- ルル:『熱喉鼻にルルが効く』
- パブロン:『効いたよね、早めのパブロン』
商品が与える体験にフォーカスを当てた体験タイプ
- キシリッシュガム:『ため息の多い国だから。』
- ブラックサンダー:『一目で義理とわかるチョコ』
コーポレートブランドの確立を重視する企業が増えてきた結果、 ブランドロゴ ( ロゴ )とともにキャッチコピーも使われることが増えてきています。 これが前述したタグラインです。
- 味の素:『あしたのもと AJINOMOTO』
- LION:『今日を愛するLION』
- マクドナルド:『i’m lovin’ it』
- タワーレコード:『NO MUSIC NO LIFE』
4.コンセプトカラー
カラーそのものが持つイメージを商品や企業に転用する際にどの色をコンセプトにするか決めます。その決まったカラーをコンセプトカラーと言います。
コンセプトカラーはとても強力に企業や商品・サービスのイメージを掻き立てます。
また、ロゴやサイト、パッケージなど全てに至るまでコンセプトカラーを基に制作を行いますので、慎重に決定する必要があります。
例えばマクドナルドやKFCなどファストフードのコンセプトカラーに赤と黄色が多い理由は赤は刺激や食欲、空腹感を引き起し、黄色は幸福と親愛感を生み出す色だからです。
詳しいコンセプトカラーの選び方についてはこちら『どうやって色をきめるの?ホームページの効果的な配色法をご紹介!』を御覧ください
5.パッケージ
独自の計上や柄・デザインを使用することによって、競合商品と差別化することができるのがパッケージのもつ力です。
お菓子ブランドの明治が発売している『meigi THE Chocolate』ではパケージでその商品の魅力を最大限に引き出し、ヒットした商品の一つです。おしゃれで独創的なパッケージは多くのユーザーから愛され、ユーザー主体でティッシュケースや、栞、名刺入れなどに使用する方が生まれるまでに広がりました。
引用元:meiji THE Chocolate
6.キャラクター
ブランドの特徴を、ある生き物や人物などのキャラクターへ託すことによりブランド確立を促すことができます。
1980-2000年代初頭に多く見られた手法ですが、キャラクターが乱立しすぎてしまい差別化や特別感が薄くなってしまいました。
が、SNSが流行するに連れ、キャラクター自身にある魅力の発信が容易になり、キャラクターの効果が見直されつつあります。
引用元:チキンラーメン
7.ブランド・サウンド
商品の使用音だけではなく、商品の利用に際して伴う動作音(サウンドロゴ)や使用音(ジングル)もブランドの要素の一つです。有名なものだとWindowsやMacの起動音などが上がります。
店舗で流れている曲もその店舗が伝えたい、ブランドイメージに沿った曲が流れていることが多いですし、企業オリジナルの曲が流れていることもありますよね。
8.ブランド・セント
店舗や、商品に香り(セント)をつけたり流す事により、香りの持つイメージをブランドのイメージへと移すことができます。香りによる記憶は、他の五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)よりも強く結びつくと言われています。
9.ホームページ
WEBの登場によって、テレビやラジオ、新聞などかつてのマスメディアに代わりホームページが台頭し企業と消費者をより深くオープンな関係としました。
他の媒体と違い、より自由に企業や商品・サービスへの拘りを伝えることができますし、伝えられる内容も文章・画像・動画・音声・モーションなど多岐にわたります。
『気になった企業や商品、サービスをネットで検索し公式サイトを閲覧する』という流れは珍しくなく、無くてはならない新しいブランド要素の一つとなりました。
+1コミュニケーション
SNSの登場によってブランディングは大きく様変わりしました。
SNS上で企業やメーカー、キャラクターがユーザーとコミュニケーションをすることで、そこに今までになかった新しいイメージが生まれるようになりました。
多くの企業はユーザーが一人でも多く自社や自社の製品をSNSで取り上げ、発言するように商品開発をするようになっています。
引用元:まるか食品株式会社
最後に
ブランドの主な要素を抜き出してみましたが、みなさんが使える、使った要素はありましたか?この他にもさまざまなブランドの要素はありますが、まずは今回ご紹介した要素ひとつひとつ、ブランディングして行ってはいかがでしょうか?