ECサイトを構築・運営する上で、商品の決済時に大活躍してくれるのがショッピングカートです。これからECサイトを作ろうとしている人は、どんなaspカートサービスを利用すれば良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。ここでは、aspを選ぶ時のポイントとそれぞれのサービス内容について徹底比較してみました。これからECサイト制作・運用しようと検討されている方は、ぜひ今後の参考にしてみてください。
aspカートってなに?
そもそもaspとは、Application Service Providerの略語です。パソコンやスマホで使用するアプリケーションやインターネットを通して、サービスとして提供している事業者もしくは、そのサービスそのもののことを言います。
ECサイトで買い物をした消費者が決済をするときに、ショッピングカートとしての機能を発揮してくれるのはもちろん、集客機能やスマホ対応をもつものなど、さまざまな機能が付随されています。
aspカートを導入するメリットとは?
ショッピングカートとしての役割を持ち、支払いの決済などを行ってくれるシステムは、ECサイトを運営する上で絶対に欠かすことのできないもののひとつです。
このシステムを構築するには3つの方法があります。1つ目は「自作する」という手段ですが、これには高度な知識と技術が必要なこと、さらに大きなコストと時間、労力が必要となってしまいます。よほどなれた人でない限り、ショッピングカートを自作するのは不可能に近いといってよいでしょう。
そのため、一般的には他社が提供しているシステムを利用することになります。他社システムには、システムを購入して導入する方法とaspを利用するという方法があります。
前者の場合、購入後のインストールするサーバーの準備や導入作業にかなりの時間と労力がかかってしまう場合があります。また、アップデートや書くメンテナンス作業などもすべて自分で行う必要があるため、後々の労力もかなりの負担となってしまうことが多いようです。
それに比べて後者のaspは、システムそのものをレンタルするという形態であるため、面倒なインストールやアップデートなどの作業を行う必要はありません。
aspを導入した場合のメリットを簡潔にまとめてみると、「導入時に余計な労力が必要ない」「プログラムなどの専門的な知識をまったく必要としない」、「運営していく中でのメンテナンスは必要ない」などです。一見すると大げさなものには感じられないかもしれませんが、自分にかかる労力を削減できる分、他の作業に注力できるため、これは大きなメリットといえるでしょう。
aspカートには種類がある
aspを提供しているメーカーは数社あります。それぞれがいろいろなショッピングカートの特徴があり、大きく分けると4つの型に当てはめることができます。
パッケージ型
まず一つ目は「パッケージ型」。ECサイトに導入するaspカートのシステムをアプリケーションごと購入し、専用サーバーに設置して使用するタイプです。オリジナルの購入手順や割引を適用させたい、現金やクレジットなど、さまざまな決済方法をカスタマイズしたいという人にオススメです。コスパがやや高めになるのがデメリット。購入時の金額ももちろん、バージョンアップごとに費用が必要になるため、ランニングコストも大きな負担になります。そのためAmazonや楽天など、規模の大きなECサイトに適したタイプといえるでしょう。
オープンソース型
2つ目のタイプは「オープンソース型」と呼ばれる無償で提供されているオープンソースを利用したタイプのショッピングカートです。初期費用が削減できるため、これからECサイトを立ち上げようとする人にオススメです。ただし、システム自体のバージョンアップは自社負担となるため、ランニングコストが高額になってしまうというデメリットがあることも覚悟しておきましょう。
クラウド型
ショッピングカートシステムを購入せずにすべてレンタルで月額利用料を支払いながら利用することができるaspカーとです。システムそのものを購入することや、バージョンアップに伴うランニングコストなども不要なので、コストを大幅に抑えることができます。ただし、決済方法や、購入ステップなどの手順をカスタマイズすることができないという点は理解しておく必要があります。
aspカートを選ぶ時にチェックしたいポイント
さまざまなタイプのaspがある中で、自分に合ったaspカートを選ぶときのポイントについて詳しく見てみることにしましょう。
ポイント1:利用料に含まれる費用の内訳
どのaspカートを選ぶにしてもまず気をつけておきたいのが利用料金です。例えば、レンタルを利用する場合、初期費用は必要か、月額料金はいくらなのか、オプション料金等が必要になるのかどうかなどもしっかり確認しておきましょう。また、購入して利用するタイプがよいのかどうかなどもECサイトの規模や必要な決済方法やステップのカスタマイズなどに費用がかかるかどうか
ポイント2:決済方法を選べるかどうか
ECサイトにおいて、現金決済だけでなく、クレジット払いやコンビニ払いなど決済方法を選択することができるというのは消費者にとって大きな魅力です。導入するaspカートシステムにはこうした機能が採用されているのかどうかも必ずチェックしておきましょう。
ポイント3:集客サポートを利用できるかどうか
オープンソースやクラウド型のaspを利用する場合など、そのシステムを提供しているメーカーによっては、利用者を対象にしたセミナーや、専任の担当者による集客アドバイスなどのサポートを受けることがおできます。その商品によって提供されるサービスは異なるので、事前に確認しておきましょう。
ポイント4:どれくらいの商品登録数なのか
ECサイトにとっては、いかに多くの消費者に多くの商品を販売するかが勝負です。しかし、せっかくたくさんの買い物をしたいと思う消費者がいたとしても商品登録数が限られてしまっては意味がありません。一度にたくさんの商品を購入したいのに、同じ操作をなんども繰り返して買い物してくれる人はそうそういないでしょう。一度に多くの買い物ができるよう、商品登録数のための容量などをきちんと確認しておく必要があります。
ポイント5:使いやすい画面であるかどうか
aspシステムを導入し実際に利用していくためには、利用する側の使いやすさと、管理する側の操作のしやすさも大切なチェックポイントです。カスタマイズができなくとも、消費者・管理者ともに使いやすければ問題ありません。猥雑な操作を必要としないシンプルな画面がオススメです。
ポイント6:スマホ対応はできるかどうか
若い世代を中心に一人1台は当たり前となったスマホ。多くの人は、スマホを利用して買い物するのが一般的になってきました。当然ECサイト、そしてそこに導入されるaspもスマホに対応したものでなくてはいけません。どのaspカートシステムを選ぶにしろ、スマホ対応があるかどうかで集客数にも差が出ると考えておきましょう。
aspカート7社徹底比較
aspカートのサービスを行っている会社は多数ありますが、ここでは、良く利用されているaspカードについて、7社厳選し、それぞれのサービスについて徹底比較を行いました。
それぞれ細かく見ていきましょう。
CARTSTAR
無料トライアルが利用できるクラウド型のaspカートです。独自ドメイン取得、メルマガ管理、スマホ対応などのサービスが利用できるほか、各種SNSと連携したサービスを受けることができます。クレジット決済や銀行振込、コンビニ払い、後払いなどの決済方法も選択可能。スマホ対応もバッチリです。実際に利用する場合の初期費用は20,000円。月額料金は10,000円となっています。スタート時や小規模のネットショップにオススメのaspです。
STORES.jp
無料トライアルが利用できるaspカートです。ハンドメイドなどを売りたいという個人や小規模なECサイト向けのショッピングカートで、クレジットやコンビニ払い、銀行振込や後払いなどの決済方法を選ぶことができ、送料設定も可能となっています。他のaspに比べるとやや制限が多く、使いやすさでは劣ってしまいますが、定期購入やメールマガジン配信サービスなどの最低限の機能は搭載されているので、試してみるのも良いでしょう。
BASE
無料で誰でも手軽にネットショップが作れるサービスを提供しているのがBASEです。ショッピングカートは月額費用ではなく、決済時の手数料のみというとても良心的。htmlやcssの編集機能、ECよう機能、ブログ、独自ドメイン、レスポンシブ対応、アクセス解析など、ネットショップの運営に必要な機能はしっかり採用されています。種類豊富なデザインテンプレートを選ぶことができるので、自分だけのオリジナルサイトが簡単に作れるのは嬉しいですね。クレジット決済や銀行振込、コンビニ払い、後払いなどの決済方法も選択可能。スマホ対応もバッチリです。
おちゃのこネット
月額540円から利用できるおちゃのこネットは、10,000店舗以上の導入実績を持つaspカートサービスです。規模に合わせて3つのプランから選ぶことができ、ベーシックプラン以上なら独自ドメインの取得も可能です。個人や小規模なショップなら、月額利用料500円~で利用できるライトプランがオススメです。ただし、他のプランに比べて、商品登録数が少ないこと、決済方法が選べないこと、それぞれに制限が設けられていることなどがあるため、使い勝手の悪さを感じたら、プラン変更するのが良いでしょう。
カラーミーショップ
食品やファッション、雑貨など、あらゆる商材を対象にしたサービスを提供しています。小規模な個人のネットショップから、本格的な大型店のニーズに応えるべく、なんと350種類以上もの機能が導入されており、デザインテンプレートも180種類以上の中から選ぶことができます。集客サポートやセキュリティなどのシステムが充実している点も大きな魅力の一つ。店の規模に合わせてプランを選ぶことができるようになっており、初期費用は3,240円、エコノミープランは900円~とコスパも抜群です。30日間の無料トライアルを利用することができるので、他者と比較したいという場合は、ぜひ利用してみるのが良いでしょう。
MakeShop
日本国内では22,000店、世界各国の店舗では150,000店店舗ものショップに導入されている、まさに業界トップクラスの導入実績を持つ大手aspカートシステムのひとつがMakeShopです。ECサイトに必要な機能を651搭載し、独自ドメインの取得はもちろん、メルマガ管理、説明会などのサポートを受けることも可能です。また、ショップ制作の代行も請け負ってくれるので、特に知識がなくてもECサイトの運営ができます。それぞれの規模に合わせた利用プランを選ぶことができるようになっているのも嬉しいメリット。初期費用は10,000円、月額利用料は3,000円~となっています。
shopserve
shopserveは、創業20年というaspカート業界では老舗中の老舗、11,590店舗という導入実績を持つ、信頼のaspカートです。毎月1,000万円を売り上げるための仕組みが充実しており、豊富な過去データに基づいて求められたノウハウが全てシステムに組み込みされています。専任の担当者による集客サポート、運営や管理画面の操作面でのテクニカルサポートなど、あらゆるサポートが受けられるサービスも嬉しいですね。初期費用は9,519円、月額利用料は4,565円となっているので、無駄な経費をかけずに運営が可能となっています。
aspカート徹底比較まとめ
ここまで、aspカートのサービスについて徹底比較のご紹介をしてきました。
aspカートには様々な種類があり、導入するメリットも様々です。
aspカートのサービス提供している会社は様々ですが、会社ごとにサービス内容なども異なりますので、それぞれのタイプやサービス内容を確認して利用すると良いでしょう。
ECサイトにおいて必要不可欠のaspカート。有料・無料それぞれのサービスが提供されており、カスタマイズ性の高さや集客サポート、ドメイン取得の有無など、それぞれに個性もさまざまです。
これからネットショップを開業しようと考えているなら、初期費用の少ない使いやすいものから初めて見るのが良いでしょう。操作性の良さはもちろんですが、重要なのは、消費者にとっての使いやすさです。売り上げを大きく左右する決済方法や操作画面を優先に、予算に見合った最適なaspカートを見つけてください。