SEOの相場を調べても、手元の見積もりが高いのか判断できない。そのときは、見積書の「SEO対策一式」を、どのページに、何をして、どこまで終える費用なのかへ読み替えてみてください。同じ月額でも、助言だけを受ける契約と、原稿やサイトの修正まで頼む契約では、買っている仕事が違います。
この記事は、すでに見積書を受け取った方に向けた読み方の案内です。金額の横に質問を書き込み、発注前に空欄を埋めるところまで説明します。専門用語をすべて理解する必要はありません。「その項目が終わると、何が手元に残るか」を確かめるのが出発点です。
まず、見積書にある仕事を三つの状態に分ける
最初に「調べて方針を出す」「制作・修正して公開する」「公開後を確かめる」のどこまでが含まれるか、線を引いてみましょう。「改善」「支援」「運用」という言葉だけでは、担当する範囲を読み切れないことがあります。
例えば「既存ページ改善」と書かれていても、改善案を資料で渡す場合と、文章を作って管理画面へ反映する場合があります。どちらも必要な仕事ですが、前者なら、その後に自社や別の制作会社が手を動かします。その費用と時間を残したまま、見積もりの総額だけを比べないようにします。
現在の契約先がサイトを管理している場合は、その会社しか変更できない箇所がないかも確認します。SEO会社が作業できるつもりでも、管理環境や契約の条件によって別途調整が必要になるためです。
「一式」の内訳を、受け取るものまで書き直す
次の表は、見積書で見かける表現を具体化する例です。すべての作業を追加するための表ではありません。自社に必要な項目について、対象と完了の形を確認します。
| 見積書の表現例 | 確認したい中身 | 受け取るもの・終わった状態の例 |
|---|---|---|
| サイト診断 一式 | どのサイト・ページを、何の観点で調べるか | 問題のあるURL、根拠、対応の優先順位をまとめた資料 |
| 内部対策・改善支援 | 修正指示だけか、実際の設定やページ修正までか | 修正指示書、または変更内容と確認結果が分かる記録 |
| コンテンツ制作 | 企画・取材・原稿・画像・入稿のどこまでか | 事実確認を終えた原稿、画像、または公開後のページ |
| 月次レポート | 数字の共有だけか、原因の整理と次の提案も含むか | 実施内容、数字の変化、次に行う作業を確認できる資料 |
「詳しくは別紙」とあれば、その資料も一緒に保存します。メールで具体的な回答をもらっても、契約書や作業範囲表と違う内容なら、どちらが適用されるかを発注前にそろえておきましょう。口頭で説明された作業が、見積もりへ含まれるとは限りません。
対象ページと数量は、上限の数え方まで尋ねる
「月2ページ」のような数量がある場合は、どこまでを1ページと数えるか確認します。短いお知らせと長いサービス説明では、取材や確認に必要な仕事が違います。原稿の修正回数、写真の手配、管理画面への反映、公開後のチェックも、同じ数に含まれるかを確かめます。
ページを選ぶ段階から依頼するなら、「対象ページを決める調査」も作業です。担当者が社内で選んで渡すのか、外部が候補と理由を示すのかを決めると、着手してからの行き違いを減らせます。
曖昧な見積項目を、発注できる文章へ直す例
例えば、見積書に「SEO内部対策・コンテンツ改善 一式」とだけ記載されているとします。このままでは、調査・執筆・公開のどこまでを頼めるか分かりません。次のように、質問を一つの文章へまとめて送る方法があります。
「今回の一式について、対象になるURL、修正する内容、原稿の作成担当、管理画面への反映担当を教えてください。公開後の確認まで含まれるかと、追加費用が発生する条件も、見積書か別紙に残したいです。」
返答が「サービスページの文章を改善します」なら、まだ対象が広い状態です。どのサービスページか、現状の何が不足しているか、原稿案を出した後は誰が確認して公開するかまで聞きます。技術の説明を増やしてもらうより、作業の始まりと終わりをそろえる方が、社内でも判断しやすくなります。
その結果、例えば「指定したサービス紹介の2ページについて、既存文章を確認し、原稿案を作成。自社が事実確認した後に制作側が反映し、表示とリンクを確認する」と書ければ、何を依頼したかが見えます。2ページという数や進め方は説明例です。必要な範囲はサイトの状態に合わせて決めてください。
月額・単発・記事単価では、請求されるきっかけが違う
作業が分かったら、次は「いつ、何に対して料金が発生するか」を読みます。月額なら支援する期間、単発なら定めた成果物や工程、記事単価なら制作単位が主な確認先です。ただし名称だけでは支払条件は決まりません。契約書の記載と合わせて確認します。
| 料金の形 | 見積書に書き足したい確認 | 見落とすと困ること |
|---|---|---|
| 月額 | 契約開始日、最低期間、毎月の対応範囲、更新方法 | 作業を止めた月や確認が遅れた月の扱いが分からない |
| 単発・一式 | 対象範囲、納品物、確認方法、支払時期 | 診断の納品で終了し、修正は別発注だった |
| 記事ごとの単価 | 本数、取材・画像・修正・入稿の範囲 | 原稿代以外の必要工程が計上されていなかった |
| 成果に応じた料金 | 成果の定義、対象、測定方法、課金期間、上限 | 期待する相談と関係の薄い条件で費用が発生した |
「成果」という言葉にも注意が必要です。特定の検索語の順位、サイトへの訪問、フォーム送信、商談は同じものではありません。何が起きたら請求対象になるか、取り消しや重複をどう扱うかを確認してください。検索順位が上がることを、受注が増える保証として受け取らないようにします。
追加料金と社内に残る仕事を、空欄のままにしない
見積額が低く見えても、別料金の仕事が必要なら、その分を確認するまで総額は分かりません。原稿の追加修正、ページの追加、撮影、専門家の確認、管理システムの改修など、今回の目的に必要な工程が含まれるかを見ます。
継続契約の支払額は、まず「初期費用+月額×契約月数+必要な別料金」で整理できます。税の扱い、ツール代、更新後の料金も確認し、月額に含まれる作業を重ねて足さないようにします。金額が未確定な項目は0円で埋めず、「別見積もりが必要」と残してください。
社内の作業時間は、支払額とは別に記録します。商品の事実確認、掲載する実績の選定、原稿の承認、サイトの更新などを誰が担当するか、実際に確保できる時間と合わせます。外部が代行する範囲を広げるか、自社で確認できる本数に絞るかを選ぶ材料になります。
見積もりを増やす前に、必要な範囲を絞る
予算に収まらないとき、単価だけを下げる交渉では、取材や確認など必要な工程まで薄くなる場合があります。まず「今の目的に必要な作業」と「後でもよい作業」を分けましょう。
例えば、サービスの対応範囲が伝わらず相談が止まっているなら、サイト全体の記事制作より、そのサービス説明を調べて直す仕事から相談できます。一方、原因が分からないなら、先に診断と優先順位の提案を頼み、修正範囲は診断後に見積もってもらう方法もあります。
診断だけで依頼を終える場合も、その後の修正を誰が引き受けるかは決めておきます。自社で実行できない提案を大量に受け取っても、必要なページが変わらなければ、改善の確認へ進めないからです。
発注前に、確認の仕方と引継ぎもそろえる
作業の完了と検索の結果は分けて確認します。原稿を公開したこと、Googleが内容を確認したこと、訪問や相談が変わったことには、それぞれ別の確認が必要です。全社共通の月数で成果が出ると決めず、今回の作業に合う確認日と見る数字を相談します。
Googleは、SEO業者へ依頼するときに、作業の説明や根拠を確認すること、検索順位1位は保証できないことを案内しています。見積書に強い約束があっても、対象ページや作業を読み解けなければ、発注前の質問へ戻りましょう。
契約が終わるときに受け取れる原稿・画像・変更履歴と、計測アカウントの管理方法も確認します。自社が管理するアカウントへ必要な権限を付ける形なら、担当が替わった後にも記録を見返しやすくなります。
見積書を持って、頼む仕事の整理から相談する
読み終えたら、見積書に「対象」「作業」「公開担当」「別料金」の四つを書き込んでみてください。分からない欄があれば、そのまま質問にできます。相場の数字をさらに集める前に、何を頼む見積もりかが分かる状態にすることが大切です。
みやあじよへは、サイトURLと「この項目で何をしてもらえるか分からない」「提案はあるが社内で更新できない」といった状況からご相談いただけます。目的と現在のサイトを確認し、必要な調査・原稿・ページ修正の範囲を整理します。他社の見積書を共有する場合は、共有条件を確認し、個人情報など不要な情報を外してください。
予算や依頼先が決まっていなくても、こちらからご相談ください。みやあじよの対応内容はサービスページでご確認いただけます。
参考資料・出典
- Google 検索セントラル:SEO業者の利用を検討する


