ホームページを更新しているのに、問い合わせが増えない。社内では「このページが原因では」と話しているけれど、根拠がなくて動けない。こうした状態は中小企業でよく起きます。
結論から言うと、まずは「よく見られているページ」と「成果につながる前に見られるページ」を分けて把握すると、直す順番が決まります。数字がないまま改善案だけ増えると、作業が増えても成果が伸びにくいからです。
まだ計測の準備ができていなくても、できる範囲の確認から始めれば大丈夫です。この記事では、無料での確認方法、数字の読み違いを減らす見方、改善の優先順位の決め方までをつなげて説明します。
どのページが見られているかを知る意味(効果)
「人気ページ」を知るとムダが減る
見られているページが分かると、更新のムダが減ります。たとえば社内で力を入れているページがほとんど読まれていないなら、内容の前に入口を作る必要があります。逆に想定外のページが読まれているなら、そのページが会社の顔になっています。まず直すべき場所が変わります。
成果につながる動線を作りやすくなる
問い合わせにつながるサイトは、偶然ではなく「読む順番」が作られています。最初に読まれるページ、比較のために見られるページ、最後に背中を押すページが揃うと、検討中の人の迷いが減ります。ページごとの役割が分かれば、文章やボタンの置き方も判断がつきやすいです。
まずはここから:計測の準備と前提
ゴールを先に決める
ページの閲覧状況を見る前に、サイトとして増やしたい行動を決めます。コンバージョンは、問い合わせ送信などサイトのゴールに当たる行動です。ここが曖昧だと、閲覧数が多い少ないだけで一喜一憂しがちです。
迷いやすい場合は、次のどれか一つから選ぶと進みます。
- 問い合わせフォームの送信
- 電話のタップや電話番号のクリック
- 資料請求や見積もり依頼
計測タグが入っているかで難易度が変わる
計測タグは、訪問情報を送るためにページに入れる短いコードです。これが入っていると、ページごとの動きが追いやすいです。入っていない場合は、サーバーはホームページのデータを置く場所で、契約しているサーバーの管理画面にアクセス履歴が残ることがあります。そこで当たりを付けて、あとで整える流れが現実的です。
先に集めたい情報
ここからは、後の判断が速くなる情報を短く並べます。
- 代表的な目的(問い合わせ、採用など)
- 問い合わせが来てほしいサービスや商品
- よく見てほしいページ候補(3〜5本)
- いま一番困っていること(例:問い合わせが少ない)
これだけでも、「見るべき数字」と「直す順番」の方向が見えます。
無料でもできる確認方法(ツール別)
まず見るならGA4とSearch Console
GA4はGoogleが提供する、サイトの訪問を記録する道具で、どのページが何回見られたかなどを残せます。Search ConsoleはGoogle検索での見え方を確認する道具で、検索結果に表示された回数やクリック数が分かります。
両方が使えるなら、役割が違う数字として併用します。片方しか使えない場合でも、今の課題の把握には十分です。
ここでは、無料で始めやすい確認方法を比べます。
| 方法 | 向く場面 | 良い点 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| GA4 | 全体の傾向を見たい | ページ別の動きが分かる | 初期設定が必要 |
| Search Console | 検索からの流入を見たい | 検索語や表示回数が分かる | 広告や投稿の流入は見えない |
| サーバー管理画面 | 人気ページを早く知りたい | 追加費用なしのことが多い | 人の動きは追いにくい |
| サイト管理画面の統計 | 導入済みなら手軽 | 画面が分かりやすい | 数字の意味が限定的 |
| 問い合わせ記録 | 達成数を把握したい | 実数で把握しやすい | 経路は別で確認 |
「どのページが見られているか」を知りたいなら、最初はGA4のページ一覧を見るのが近道です。検索流入が主役の業種なら、Search Consoleで「検索で読まれているページ」を先に押さえると、改善の候補が絞れます。
見る順番は「上位ページ」だけで止めない
一覧で上位ページが出たら、次に確認したいのは「入口になっているページ」と「問い合わせの直前に見られるページ」です。同じ人気ページでも、役割が違うからです。入口がブログ記事、直前が料金ページという形なら、料金ページの内容と導線が成果を左右します。
数字の見方:勘違いしやすい読み方
1位のページが一番大事とは限らない
アクセスが多いページは目立ちますが、そこだけを直しても問い合わせが増えないことがあります。よくあるのは、情報収集の段階で読まれるページが増えている状態です。読む人の温度が低いので、いきなり問い合わせにはつながりにくいです。
この場合は「次にどこへ進んでいるか」を見ると、改善場所が見えます。読まれているのに次に進まないなら、関連ページへの案内が弱いか、読者の不安が残っています。
入口のページと、成果前のページを分けて見る
入口のページは集客の役割、成果前のページは決断の役割を持ちます。入口ばかり強くしても、決断のページが弱いと成果が伸びません。逆に決断のページだけ作り込んでも、入口がなければ読まれません。
まずは次の二つを分けてメモすると、社内の会話が噛み合います。
- 入口になっているページ(最初に読まれる)
- 成果の前に読まれるページ(最後に読む)
少ない数字でも価値が高いページがある
アクセスが少なくても、成果に直結するページがあります。たとえば「料金」「納期」「対応範囲」「事例」など、検討中の人が最後に確認する情報です。こうしたページが分かりにくいと、読者は比較の途中で離れます。
数字を見るときは、順位よりも「そのページを見た人が次に動けるか」を基準にすると判断が早まります。
よくある計測トラブルと対処
数字を見て改善したいのに、そもそも数字が正しく取れていない。ここで詰まると、どれだけページを直しても「直した感」だけが残りやすいです。まずは計測が安定しているかを押さえます。
まず確認したいのは「計測が動いているか」
計測タグが外れていると、ページ別の閲覧がごっそり欠けます。サイトの更新やページ追加のタイミングで起きやすいので、変化に気づいたら最初に疑います。
確認の順番は次の通りです。
- 以前は数字が取れていたか
- 直近でサイトの修正や移転があったか
- 特定のページだけ取れていないのか、全体なのか
この3つが分かると、原因の当たりが付けやすくなります。
急にゼロ、または大きく減ったとき
よくある原因は、タグの外れ、設置場所の変更、読み込みの不具合です。まずは「全ページで同じ条件で起きているか」を見ます。特定ページだけなら、そのページ固有の問題のことが多いです。
数字が多すぎる、二重に増えるとき
二重に増えるときは、同じ計測が二回走っている可能性があります。サイトを触った記憶がなくても、追加機能の導入や共通部分の変更で起きます。こちらも「全ページか、一部ページか」で分岐します。
問い合わせだけ数えられないとき
ページ閲覧は見えるのに、問い合わせの完了数だけが取れないことがあります。原因は「完了を数える設定がない」「完了ページが存在しない」「フォームの挙動が特殊」などです。ここは設定の話に寄りやすいので、社内で止まりやすい場面です。
次のどれかに当てはまる場合は、改善より先に計測方法を決めると判断が早くなります。
- 送信後に表示される完了ページがない
- 外部サービスのフォームを使っている
- 電話やメールでの問い合わせが中心
トラブル切り分け早見表
迷いやすい症状を、確認場所と対処の方向でまとめます。
| 症状 | よくある原因 | 確認場所 | 対処の方向 |
|---|---|---|---|
| 急に閲覧数がゼロ | 計測タグが外れた | サイト全体 | 設置状況を確認し再設定 |
| 特定ページだけ出ない | そのページだけタグなし | 該当ページ | ページ固有の設置を修正 |
| 数字が二重に増える | タグが二重に入った | 設定一覧 | 重複を削除して一本化 |
| 問い合わせ完了がゼロ | 完了を数える設定なし | 問い合わせ完了画面 | 完了を数える方法を決める |
| 検索は表示されるが来ない | クリックされにくい見え方 | Search Console | タイトルや説明文を見直す |
表で当たりを付けたら、原因が一つに絞れなくても構いません。大事なのは「いま直すべきは内容か、計測か」を分けることです。ここが分かると、次の改善の優先順位が決まります。
問い合わせにつなげる改善の順番
数字が安定して取れたら、次はページの役割をそろえます。問い合わせが増えないとき、ページ単体の良し悪しよりも「読む順番が途切れている」ことが原因になりやすいからです。
直す順番は「入口、決断、背中を押す」
入口のページで興味を持ってもらい、決断のページで不安を消し、最後に背中を押す。これを意識すると、何を直せばよいかが見えます。入口だけ増えている場合は、決断のページが弱い可能性が残ります。
入口ページで、次に読むページを案内する
ブログやお知らせが入口になっている場合、読者は「自分に関係あるか」を確かめています。ここでサービスや料金に自然につながる案内がないと、読んで終わりになりがちです。
案内は多すぎると逆に迷います。まずは二つに絞ると運用しやすいです。
- 具体的なサービス説明へ進む導線
- 料金や事例など判断材料へ進む導線
決断のページで、迷いを減らす
サービスページや料金ページは、文章のうまさよりも「判断材料がそろっているか」が問われます。たとえば次の情報が不足すると、比較の途中で離れます。
- 対応できることと、できないこと
- 料金の考え方と目安
- 進め方と納期のイメージ
- よくある質問への回答
問い合わせページは「不安の受け皿」にする
問い合わせページは、入力フォームだけだとハードルが上がります。読者が不安に感じやすいのは、問い合わせ後に何が起きるかが見えないことです。
次のような一文があるだけでも、動きやすくなります。
- 返信までの目安時間
- 相談の範囲と、準備が必要なもの
- まだ決めていなくても良い項目
目的別に見るページと順番
目的によって、最初に見るべきページが変わります。自社の目的に近い行から着手すると、社内での判断が速くなります。
| 目的 | 優先ページ | 見る数字 | 次の一手 |
|---|---|---|---|
| 問い合わせを増やす | サービス、料金、問い合わせ | 入口と完了数 | 導線と判断材料を追加 |
| 電話を増やす | サービス、会社情報 | 電話クリック数 | 安心材料と連絡手段を明確化 |
| 資料請求を増やす | 資料ページ、料金、事例 | 閲覧数と到達数 | 資料の中身と使い道を示す |
| 来店予約を増やす | 店舗情報、メニュー、予約 | 閲覧数と予約数 | 空き状況と流れを見せる |
| 採用応募を増やす | 募集要項、仕事紹介、応募 | 閲覧数と応募数 | 仕事内容と条件を具体化 |
表の「優先ページ」を見て、まずは一つだけ直す場所を決めます。改善の候補が多いほど、実行が止まりやすいからです。次の章では、社内で誰が何を見るか、外部に頼む場合の進め方と費用感をつなげます。
社内体制と外注の進め方(体制)
数字が見えると、次は「誰が何を判断するか」で止まりやすいです。担当が曖昧なままだと、確認はするけれど更新は進まず、時間だけが過ぎます。ここは仕組みにすると回りやすいです。
まず決めるのは「見る人」と「決める人」
最小の形は、二人いれば回ります。
- 数字を見る人:毎月の変化を拾って共有する
- 決める人:直すページと優先順を決める
実際の修正は、社内でできる範囲と外部に頼む範囲が混ざります。最初から完璧に分けなくても大丈夫です。まずは「今月はこの1ページだけ直す」と決められる状態が目標です。
毎月の確認は「上位ページ」と「成果前のページ」だけで足りる
毎日見る必要はありません。月に一度、次の三つだけ確認すると、状況の変化がつかめます。
- よく見られているページが入れ替わったか
- 入口のページが変わったか
- 問い合わせの前に見られるページが変わったか
変化がなければ、改善の実行に時間を使った方が成果に近づきます。変化が大きい月だけ、理由を深掘りします。
外部に頼んだ方が早い場面
社内で頑張ろうとしても、ここで止まりやすいです。
- 計測タグや問い合わせの数え方が不安定
- 直すページは見えたが、文章の直し方で意見が割れる
- 直したいが、作業が担当者の手に負えない
- ページの役割が多く、どこを削るか決めきれない
外部に頼むときは「何を見て、何を決めたいか」まで渡すと、提案が噛み合います。逆に「とにかく見てほしい」だけだと、報告で終わりやすいです。
外注で失敗しにくい頼み方
相談や見積もりの段階では、次の三つがあると話が進みます。
- サイトで増やしたい行動
- 直したいページ候補(分かる範囲でよい)
- 最近変えたこと(移転、フォーム変更など)
この三つがそろうと、作業が「確認」から「優先順の決定」へ進みます。
費用の目安と投資判断(費用)
費用は、金額そのものより「何にお金が出ていくか」を理解すると判断しやすいです。ここを押さえると、見積もりの比べ方も見えてきます。
費用が変わるのは「決める範囲」と「手を動かす量」
同じ「アクセスを見たい」でも、やることは大きく二つに分かれます。
- 数字が取れる状態にする作業
- ページを直して成果につなげる作業
前者は、計測の確認や設定の見直しが中心です。後者は、文章の見直し、導線の修正、必要ならデザインの修正まで広がります。どこまで頼むかで費用も動きます。
見積もりを見るときのチェック
見積もりは、金額よりも中身で判断します。次が明記されているかを見ると、後から揉めにくいです。
- 何を確認し、何を成果物として出すか
- 修正は誰が実施するか
- いつまでに、どこまで進めるか
- 公開後の見直しが含まれるか
成果物が「報告」だけだと、社内で次の一手が決まらないことがあります。反対に、修正まで含む場合は費用が上がりやすいので、優先度の高いページに絞ると現実的です。
投資の判断は「問い合わせ1件の価値」から逆算する
迷ったときは、問い合わせ1件がどれくらいの利益につながるかを起点にします。仮に受注までの確率が低くても、1件の価値が大きい業種は投資を回収しやすいです。
逆に単価が小さい場合は、最初から大きく作り替えるより、入口のページを増やす、問い合わせ前に見られるページの説明を増やす、といった小さな改善を積み重ねた方が合うこともあります。
相談すると何が早く進むか
「どのページが見られているか」は分かっても、次の判断で止まることが多いです。相談の価値は、数字の読み方よりも「直す順番」と「やる範囲」が決まる点にあります。
相談で進みやすくなる場面
社内で迷いが出やすいのは、このあたりです。
- 見られているページはあるのに、問い合わせが増えない
- 直す候補が多く、優先順が決まらない
- 計測が不安定で、改善の評価ができない
ここで必要なのは、やることを増やすことではなく、やらないことを決めることです。
相談で一緒に決められること
相談では、次のような判断が一気に進みます。
- 入口と成果前のページの整理
- 直すページの優先順
- 直す内容の方向(文章か導線か、どちらが先か)
- 社内でやる範囲と、外部に頼む範囲
相談のあとに残るものも、文章で渡せる形にしておくと社内で動きやすいです。たとえば「今月やることの短いメモ」と「次に直す候補の一覧」だけでも、会議の時間が減ります。
相談の前に揃うと助かる情報
全部そろっていなくても大丈夫です。分かる範囲で次があると、状況把握が速くなります。
- サイトのアドレス、または対象ページ
- 増やしたい行動(問い合わせ、電話など)
- いま困っていること
- 直近で変えたこと
もし数字が見られる環境があるなら、その画面を見ながら話すと、原因の切り分けが早まります。
まとめ
見られているページを知ることは、改善の出発点です。まずは人気ページを眺めるだけで終わらせず、入口のページと成果前のページを分けて把握すると、直す順番が見えてきます。
次に、計測が安定しているかを確認します。数字が取れていない状態でページを直すと、良くなったのか分からず、社内で判断が止まりやすいからです。
そのうえで、直すページを一つに絞り、導線と判断材料を足します。大きく作り替える前に、まずは「今月やることが決まる」状態を作ると、サイトの改善が回り始めます。
方向は見えているのに、自社に当てはめた瞬間に止まりやすいテーマです。株式会社みやあじよでは、数字と導線を見ながら詰まりどころを切り分け、直す順番を決めたうえで、必要な修正をサイトへ反映するところまで対応します。
計測が取れているか不安、どのページから直すか迷う、外注の見積もりを比べにくいなど、ホームページ計測に関して何かお困りごとございましたら、どうぞこちらお問い合わせフォームよりご相談ください。