ホームページは作ったのに、見られているのか分からない。問い合わせが少ない理由も、勘だけでは判断しづらい。そんな状態が続くと、更新や広告の判断が止まりやすくなります。
結論から言うと、「アクセス数を見られる」だけでは足りません。依頼の前に、何のために数字を見るのか、どこまで数えるのかを決めると、導入後の動きが早くなります。
なお、すでに広告を回している、複数サイトを運用している、社内ルールで個人情報の扱いが厳しい、といった事情がある場合は設計が少し変わります。この記事では、まず大枠の考え方を押さえます。
この記事で分かることは次の3つです。
- 数字が見えると、どんな判断ができるか
- 依頼前に決めておくべき「目的」と「見る数字」
- 問い合わせにつながる動きを、どこまで数えるか
アクセス数を見られるようにすると何が変わるか(効果)
数字があると「原因探し」が短くなる
アクセス数が分かると、「やったこと」と「結果」を切り分けられます。たとえばブログを増やしたのに問い合わせが増えないとき、そもそも読まれていないのか、読まれているのに相談につながらないのかで、打ち手が変わります。
また、社内の会話が前に進みます。感覚の議論になりやすい場面でも、数字があると「次はどこを直すか」を決めやすくなります。担当が変わっても引き継ぎやすいのもメリットです。
アクセス数だけでは目的に届かない
ここで役に立つのがKPIです。KPIは、目標に向けた進み具合を見る数字です。ホームページの目的が問い合わせなら、アクセス数だけでなく、問い合わせ件数や、問い合わせ前に見られるページも合わせて見ます。
よくある失敗は、アクセス数だけを追って安心してしまうことです。来訪が増えても、相談につながらなければ目的は達成できません。最初に「成果に近い数字」を決めておくと、無駄な遠回りが減ります。
依頼前に決めること(目的と見たい数字)
まず目的を一文で決める
依頼の場で迷いが出やすいのは、「どの数字を見たいか」を言葉にできないときです。先に目的を決めると、必要な設定と見積もりの範囲が自然に決まります。
目的は、長い文章にしなくて構いません。たとえば「問い合わせを増やしたい」「採用の応募を増やしたい」「広告のムダを減らしたい」など、社内で同じ言い方にそろえるだけでも前に進みます。
見る場所は2つに分けると迷わない
多くの会社では、次の2つの無料ツールを軸にします。
- Google Analyticsは、来訪数やページの見られ方を集計して見せるツールです。
- Google Search Consoleは、検索でどう見つけられたかを確認できるツールです。
「ホームページの中で起きたこと」と「検索で起きたこと」を分けて見られるので、原因が追いやすくなります。
目的の行動を数える言葉をそろえる
目的に近い行動の数え方もセットで考えます。ここで出てくる言葉がコンバージョンです。コンバージョンは、問い合わせや資料請求など「してほしい行動」を指します。
迷いが出やすい目的と、見る数字の組み合わせを表にしました。社内で方向性をそろえるときにも使えます。
| 目的 | 見る数字 | 分かること | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 問い合わせを増やす | 問い合わせ数 | 増減の理由を追える | 数え方を先に決める |
| 集客の見直し | 流入元 | 伸びた経路が分かる | 短期の上下に振れやすい |
| ページ改善 | ページ別の閲覧 | 読まれる所が見える | 目的ページと分けて見る |
| 検索の強化 | 検索の表示回数 | 見つけられ方が分かる | 順位だけで判断しない |
| 採用の強化 | 応募導線の到達 | どこで止まるか分かる | 導線の定義が必要 |
この表が埋まると、依頼先に「どこまで設定してほしいか」を伝えやすくなります。まずは自社の目的に近い行だけ決めれば十分です。
どこまで数えるか(ページ・フォーム・電話などの範囲)
まずは「問い合わせに近い動き」から
次に決めたいのが、「何を問い合わせとして数えるか」です。ここが曖昧だと、数字が増えたのか減ったのかすら判断できません。
よくある範囲は、次のようなものです。
- 問い合わせフォームの送信完了
- 電話番号のタップ(スマホ)
- メールアドレスのクリック
- 資料請求や見積もり依頼の送信完了
- 採用のエントリー完了
続けられる基準を選ぶ
ここで迷うのは「送信ボタンを押した」だけで数えるのか、「完了画面まで進んだ」ものだけにするのか、という違いです。実務では、同じ基準で数え続けられる形を選ぶと、月ごとの比較がしやすくなります。
もう一つ、数える範囲を決める理由があります。ページの閲覧は増えたのに、問い合わせが増えないとき、原因はページの内容だけとは限りません。フォームが分かりにくい、スマホで電話が押しにくい、といった導線の問題が見えるようになるからです。
ここまで決まったら、依頼の準備は半分終わりです。次は、実際にどこを触って設定するのか、作業の流れを具体化します。
導入作業の流れ(触る場所と確認方法)
結論から言うと、導入作業は「現状確認 → 計測の設置 → 目標の設定 → 動作確認」で進むと迷いが減ります。先に流れが見えると、依頼先との会話も短く済みます。
依頼先が触る場所はだいたい3つ
1つ目は、数字を見るための管理画面です。Google Analytics と Google Search Console を使う場合は、その設定と権限を整えます。
2つ目は、ホームページ側です。計測のための小さなコードをページに入れ、どのページでも同じように数えられる状態にします。
3つ目は、問い合わせの導線です。フォーム送信や電話ボタンなど「目的の行動」を数えられるようにします。
作業の順番を知っていると、手戻りが減る
ここからは、依頼前にイメージしやすい順に並べます。
- 現状確認(いま何が入っているか、目的は何か)
- アカウントと権限の整理(会社側で管理できる形にそろえる)
- 計測コードの設置(全ページで同じ集計にそろえる)
- 問い合わせなどの設定(数える範囲を決めて反映する)
- 動作確認(テスト送信やクリックで確かめる)
- 見方の共有(どこを見れば良いか、最初の型を作る)
この順で進むと、「入れたのに数字が出ない」「あとから数え直し」といった痛みが起きにくくなります。
完了確認は「見えること」より「合っていること」
管理画面に数字が出るだけでは安心できません。
多いトラブルは、二重に数えて増えて見える、逆に一部だけ数えられない、のどちらかです。完了時点で「問い合わせの数え方が合っているか」「電話ボタンが押された回数が増えるか」まで確かめると、導入後の改善がスムーズです。
費用と見積もりの見方(料金が変わる条件)
費用は、ツール自体より「どこまで数えるか」と「現状がどれだけ整っているか」で動きます。金額だけで比べると、あとから追加作業が出て苦しくなりやすいです。
見積もりで見たいのは、作業の中身
見積もりを受け取ったら、次の観点で内容を読みます。
- 何を数える設定が入るか(フォーム、電話、資料請求など)
- どこまで確認するか(テストまで含むか)
- 何を納品してくれるか(見方の説明、簡単な手順メモなど)
- 導入後の支援があるか(月次の見方、改善の相談など)
「入れて終わり」なのか、「数字を使って直すところまで」なのかで、同じ作業名でも中身が変わります。
料金が動きやすい条件
次の表は、追加作業が出やすい場面をまとめたものです。最初に共有できると、見積もりのブレが小さくなります。
| 条件 | 起きる追加作業 | 例 | 対処 |
|---|---|---|---|
| 既に計測が入っている | 重複の確認と整理 | 数字が倍に見える | 現状調査を依頼 |
| 数える動きが多い | 個別の設定が増える | 電話も資料も数える | 優先順を決める |
| 外部のフォームを使う | 連携方法の確認 | 予約サイトのフォーム | 提供元の情報共有 |
| 権限が不明 | アカウントの整理 | 前任者の個人管理 | 会社管理に切替 |
| 複数サイトがある | 対象分の設定が必要 | 店舗別のサイト | 範囲を先に絞る |
ここで条件が当てはまるほど、作業時間が伸びやすいです。逆に言えば、先に共有できれば「後出しの追加」を減らせます。
体制の決め方(誰が見るか、月次の回し方)
数字は、誰かが見ないと動きません。大きな体制は要りませんが、役割が曖昧だと放置されやすいです。
小さく回すなら、役割は4つで足りる
迷いが出やすい点だけ、役割を短くまとめます。
- 数字を見る人(状況を把握する)
- 直す内容を決める人(優先順位を決める)
- 直す作業をする人(ページを修正する)
- 問い合わせを受ける人(質の変化を拾う)
これがそろうと、「数字は見たが、何もしない」が起きにくくなります。
| 役割 | 担当の例 | 月1でやること | 判断先 |
|---|---|---|---|
| 数字を見る人 | 事務、Web担当 | 前月の変化を確認 | 経営者 |
| 決める人 | 経営者、営業 | 直す順番を決める | 経営者 |
| 直す人 | 制作会社、担当者 | ページ修正を実施 | Web担当 |
| 対応する人 | 営業、受付 | 相談の質を共有 | 営業責任者 |
| 記録する人 | 事務 | 変更点をメモ | Web担当 |
担当は兼務で構いません。大事なのは「見て終わり」を避けることです。
月1の確認は、見る順番が決まると続く
最初の月次確認は、次の順で見ると判断が早くなります。
- 問い合わせ数(目的に近い数字)
- どこから来たか(検索やSNSなど)
- よく見られたページ(入口と人気ページ)
- 問い合わせ前に見られたページ(迷いが出る場所)
この順なら、打ち手が「ページを直す」「導線を変える」のどちらかに寄ります。
よくあるトラブルとリスクの避け方
導入で詰まりやすいのは、技術よりも「管理」と「定義」です。事前に避け方を知っていると安心です。
二重に数えてしまい、増えたように見える
よくある原因は、昔の計測と新しい計測が同時に入っていることです。
導入の現状確認で「いま何が入っているか」を調べ、重複があれば片方を外す方針にすると、数字の信頼が落ちにくいです。
権限が個人に寄って、引き継げない
前任者の個人メールで管理されていると、退職や部署替えで見られなくなることがあります。
会社で管理する窓口を決め、依頼先には「会社側が管理者として残る」形を最初から求めると、運用が止まりにくいです。
問い合わせの数え方がズレる
同じ問い合わせでも「フォーム送信だけ数える」のか「電話も含める」のかで数字が変わります。
依頼時に「何を問い合わせとして数えるか」を日本語で書いて渡すと、のちの比較が楽です。
サイト修正で計測が止まる
ページ改修やデザイン変更のタイミングで、計測のコードが外れることがあります。
公開や更新のあとに、数字が増えるかを軽く確認する習慣があると、気づくのが早いです。
導入後の見直し手順(数字を改善につなげる)
導入後に差が出るのは、数字を見たあとに「直す行動」へつなげられるかどうかです。最初から大きく変えるより、小さな直しを積む方が進みます。
見直しは「入口」「中身」「導線」に分ける
問い合わせが増えないとき、原因はだいたい次の3つに分かれます。
- 入口が弱い(そもそも見つけられていない)
- 中身が弱い(読んでも判断できない)
- 導線が弱い(行動の手前で止まる)
数字を見る狙いは、このどれかを切り分けることです。
直す場所の決め方は、よくあるパターンで十分
- 入口ページは読まれているのに、問い合わせが増えない
会社の特徴や対応範囲、料金の考え方など、判断材料が足りないことがあります。先に不安を消す情報を足すと前に進みやすいです。 - 問い合わせページは見られているのに、送信が少ない
入力項目が多い、説明が長い、送信後が分かりにくい、といった導線の問題が出やすいです。 - そもそも特定のページしか見られていない
見つけられているテーマが偏っている可能性があります。検索で来た人が何を探しているかを見て、関連ページを増やす判断がしやすいです。
一度に全部を直すより、「今月はここだけ」を決めて動くと続きます。
依頼先の選び方と、依頼時に渡す情報
依頼先選びは、技術の話より「目的に近い数字まで一緒に決めてくれるか」で差が出ます。導入だけで終わると、次の改善が止まりやすいです。
依頼先の見方は3つ
- 目的から逆算して、数える範囲を提案してくれる
- 会社側に権限を残し、引き継ぎまで考えてくれる
- 導入後に、どこを見て何を直すかの道筋がある
この3つがそろうと、社内の「次どうする?」が決まりやすいです。
依頼時に渡す情報チェック
未確定な項目があっても問題ありません。分かる範囲で共有できると、見積もりと着手が早くなります。
| 項目 | 分かる場所 | 未確定でも書ける例 | 補足 |
|---|---|---|---|
| サイトURL | ブラウザ | https://〜 | 複数なら一覧 |
| 目的 | 社内 | 問い合わせを増やす | 優先は1つ |
| 数えたい動き | サイト | フォーム送信、電話 | 迷えば代表だけ |
| 導線の場所 | サイト | どのページにあるか | URLで指定 |
| 管理情報 | 社内 | IDの所在だけ共有 | 不明なら現状共有 |
| 既存の計測 | 社内 | 入っているか不明 | 分からなくて可 |
ここまでそろうと、「どこまでやるか」を先に固められます。結果として、導入後の改善へ入りやすいです。
まとめ
ホームページのアクセス数を見られるようにしたいときは、「数字を見たい」気持ちのまま依頼するより、目的と数える範囲を言葉にして渡す方が進みます。最初の設計が決まると、見積もりの比較も、導入後の改善もやりやすくなります。
株式会社みやあじよでは、目的と数える範囲を一緒に言葉にして、必要な設定とページの見直しまでつなげます。何かホームページに関してお困りごとございましたら、こちらお問い合わせフォームより気軽にご相談ください。