WEB制作料金の相場と見積の見方

2026.02.19

見積を取ったものの、高いのか安いのか判断できず止まる場面はよくあります。社内で相談しても基準がなく、結局そのまま先延ばしになりがちです。

結論から言うと、Web制作の料金はページ数だけでは決まりません。何を達成したいか、どこまで作業を頼むかで金額が大きく動きます。会員機能やネットショップなど、仕組みが増える場合は別枠で考えると混乱が減ります。

この記事では、費用感の目安、見積書で見るべき内訳、比較の軸をまとめます。読んだあとに「社内で何を決めれば発注判断が進むか」まで見える状態を目指します。

Web制作の料金が分かりにくい理由

料金は「作るもの」より「やる作業」で決まる

Web制作は、完成物が同じに見えても裏側の作業量が違います。ページを何枚作るかよりも、誰のために何を伝えるかを決める工程や、原稿や写真を用意する工程で差が出ます。

たとえば、会社案内のページが10ページあっても、文章と写真がすでにそろっている場合は進めやすいです。一方で、伝えたい内容が社内で固まっていないと、制作中に方針が変わりやすく、修正が増えて費用も期間も膨らみます。

次にやることは、目的を一文で言える形にすることです。例として「問い合わせを月に○件増やしたい」など、数値が難しければ「採用応募を増やしたい」でも構いません。

見積が安く見えるのは「含まれる範囲」が違うから

見積が安い場合、何かが抜けていることがあります。よくあるのは、原稿作成や写真撮影、公開後の引き継ぎが別料金になっているケースです。逆に高めの見積でも、準備や運用まで含まれているなら、社内負担が減って結果的に安く感じることもあります。

ここで迷うのは、金額の大小ではなく「自社が困る作業が見積に入っているか」です。見積を比べるときは、金額の前に範囲をそろえると判断が早くなります。

料金相場の目安

相場は「幅」で持つとブレにくい

相場は一つの数字で覚えるより、幅で見た方が安全です。コーポレートサイトの場合、目安は数十万円から数百万円まで広がります。差が出るのは、原稿や写真の支援、ページ設計の深さ、公開後の運用まで面倒を見るかどうかです。

まずは自社の想定に近い規模を当てはめ、上限側も含めて予算枠を持つと、あとで社内説明がしやすくなります。

規模ページ数目安費用帯向くケース
ライト5〜8ページ50〜100万円名刺代わりを作る
標準10〜20ページ100〜250万円問い合わせ導線を整える
しっかり20〜40ページ250〜500万円事業理解を深めてもらう
採用強化15〜30ページ200〜450万円応募までの不安を減らす
多拠点・多言語30ページ以上400万円〜情報量が多い企業

上の金額は目安です。同じページ数でも、原稿をどこまで手伝うか、写真を撮るか、公開後の更新を社内で回せるかで変わります。迷うときは「社内に時間が取れるか」「社内に書ける人がいるか」から逆算すると決めやすいです。

見積書で金額が動く主な項目

まずは内訳で「抜け」と「重なり」を見る

見積書は合計金額より、内訳が大事です。項目の名前は会社ごとに違いますが、見ておきたい論点はだいたい共通です。次の表は、費用が動きやすい箇所をまとめたものです。

項目作業例増減の要因注意点
構成設計ページ構成、導線決める内容の量目的が曖昧だと手戻り
原稿支援取材、文章作成社内準備の量後回しで公開が遅れやすい
デザイン見せ方の作成案の数、修正量修正回数の条件を確認
ページ制作スマホ対応、組み込みテンプレ化の範囲フォームは別扱いが多い
CMS実装更新画面の用意更新項目の多さ更新の仕組みを作る
公開・引継ぎ操作説明、資料社内担当の有無引継ぎ無しは運用で困る

CMSは、文章や画像を自分たちで更新できる仕組みです。代表例としてWordPressがあります。ここを入れると公開後の更新が早くなる一方で、更新できる項目を増やしすぎると初期費用が上がりやすいです。

見積比較でまず確認したいのは次の3つです。

  • 原稿や写真の支援が含まれているか
  • 修正対応の範囲が決まっているか
  • 公開後の引き継ぎが含まれているか

この3つがそろうと、合計金額の差が「何の違いか」まで読み解けます。次は、依頼先の種類ごとの違いと、どこに頼むと失敗が減るかを確認します。

依頼先の種類と向き不向き

依頼先は「安さ」より「得意な作業」で選ぶ

Web制作の発注先は、同じ「サイト制作」でも得意分野が違います。見た目を整えるのが強い先もあれば、原稿づくりや導線の設計が強い先もあります。
料金だけで決めると、あとから「そこは別料金でした」「それは社内で用意してください」となり、想定外の負担が増えやすいです。

迷う場面では、まず「社内で困っている作業は何か」を一つ決めます。原稿がまとまらないのか、見せ方に自信がないのか、公開後の更新が回らないのか。ここが見えると、選ぶ基準がはっきりします。

代表的な依頼先の比較

違いだけ先に押さえると判断が早くなります。

依頼先タイプ強み注意点向くケース
フリーランス費用を抑えやすい対応範囲が人次第小規模で要件が固い
小規模制作会社制作と進行が安定得意不得意がある標準的な会社案内
企画型の制作会社目的から設計できる原稿支援込みで高め問い合わせ導線を作る
広告代理店広告運用と連携しやすい制作は外部委託も集客と制作をまとめたい
内製ツール活用初期が安い運用の人手が必要更新頻度が高い

表のとおり、安く始めやすい選択肢ほど、社内の負担が増えやすい傾向があります。逆に、目的や原稿づくりまで支援する先は費用が上がりやすい一方で、公開までの詰まりを減らしやすいです。

見積が似ているときの決め方

金額が近い場合は、次の差で結果が変わります。

  • 窓口が一人で完結するか(連絡の往復が減るか)
  • 原稿や写真の段取りをどこまで手伝うか
  • 修正の進め方が明確か(誰がいつ判断するか)
  • 公開後の更新や保守まで見えるか

ここが見えると、制作中の手戻りと公開後の困りごとが減りやすくなります。

制作を進める流れと社内体制

最初に決めるのは「誰が決めるか」

制作が止まりやすいのは、素材不足よりも判断が滞る場面です。社内の担当が兼任でも進められますが、「決める人」と「集める人」を分けると進行が安定します。

最低限、次の役割があると進みます。

  • 最終判断者(社長、部長など)
  • 窓口担当(制作会社との連絡役)
  • 情報提供者(事業、採用、実績などの素材を出す役)

この3つがそろうと、修正が出ても判断が早くなり、全体の遅れが出にくいです。

制作の流れは「設計→原稿→見せ方→組み込み→公開」

細かい手順は会社で違いますが、大きな流れは共通です。
先に設計が固まるほど、デザインや制作が迷いにくくなります。

  • 目的とターゲットをそろえる
  • ページ構成と導線を決める
  • 原稿と写真を用意する
  • デザインで見せ方を作る
  • ページに組み込んで動作確認
  • 公開と引き継ぎ

この順番を意識すると、「デザインを先に出してもらったが、あとで内容が変わって作り直し」が起きにくくなります。

発注前にそろえる情報チェック

迷いやすい点だけ、確認項目にします。

項目用意するもの未定でも進める工夫そろうと楽なこと
目的問い合わせ、採用など優先だけ決める必要ページが決まる
ターゲット誰に見てほしいか困りごとで仮置き言葉選びが揃う
掲載素材実績、写真、資料不足を洗い出す制作期間が読める
更新方針誰が更新するか頻度だけ決めるCMS範囲が決まる
公開希望時期いつまでに公開か幅を持たせる社内調整が減る
参考サイト近い雰囲気の例好みとNGだけ言う認識ズレが減る

全部が完璧に決まっている必要はありません。ただ、未定のまま走ると後半で修正が増えやすいので、未定の項目は「いつ決めるか」だけ先に置くと進めやすいです。

失敗しやすいリスクと防ぎ方

いちばん多いのは「前提のズレ」

トラブルの正体は、技術よりも前提の食い違いであることが多いです。制作側は「ここまでやるつもり」、発注側は「そこまで含まれるはず」というズレです。
このズレは、見積の段階で言葉にしておくとかなり減らせます。

発注前に見ておきたい項目

次の内容が見積や合意事項に入っているかを確認します。

  • 作業範囲(ページ数、機能、素材準備の担当)
  • 修正対応(回数や期限の考え方)
  • 公開作業(本番反映、動作確認、引き継ぎ)
  • 納品物(データ、ログイン情報、操作方法)
  • 公開後(保守、更新サポート、相談窓口)

ここがそろうと、金額が多少違っても「何が違うか」を説明しやすくなります。社内決裁も通りやすくなります。

安い見積で起きやすいこと

安いこと自体が悪いわけではありません。問題は、抜けた作業を誰がやるかが見えていない状態です。
たとえば原稿が社内持ちなのに、書く時間が確保できない場合、公開がずれて事業の予定にも影響が出やすいです。

不安が残るなら、見積の比較と同時に「社内で出せるもの」と「外に頼みたいもの」を分けて考えると前に進みます。次のパートでは、成果につながる設計の考え方と、公開後の運用費まで含めて判断しやすい形にまとめます。

成果につながる設計とKPIの決め方

成果は「サイトの役割」で決める

コーポレートサイトの成果は、売上そのものより「問い合わせが増える状態を作れたか」で見ると社内で話がそろいやすいです。
そのために、サイトの役割を次のどれに寄せるかを先に決めます。

  • 初めての人に安心してもらう
  • 比べる材料をそろえる
  • 相談しやすい入口を作る

この役割が決まると、必要なページと見せる順番が自然に決まります。逆に役割が曖昧だと、ページは増えるのに反応が増えない状態になりがちです。

問い合わせが増えるサイトで揃っている材料

問い合わせが増えるかどうかは、文章の上手さより「判断に必要な材料があるか」で差が出ます。BtoBでは特に、次の材料が足りないと止まりやすいです。

  • どんな課題に対応できるか
  • どの範囲までやるか、やらないか
  • 進め方と期間の目安
  • 費用感の考え方
  • 実績や事例、選ばれる理由
  • よくある質問と注意点

これらがそろうと、読者は社内に持ち帰って相談しやすくなります。制作費は「見た目」だけでなく、こうした材料を作る工程にも使われます。

KPIは少数に絞る

KPIは、成果につながっているかを見るための数字の目安です。たくさん置くと誰も見なくなるので、最初は少数で十分です。

よく使われるのは次の3つです。

  • 問い合わせ件数
  • 問い合わせフォームに到達した数
  • 主要ページが見られた回数

この3つが見えると、改善の方向が決めやすくなります。
問い合わせが増えないときも、主要ページが見られていないのか、フォームまで届いていないのかで打ち手が変わります。

制作費の回収イメージを作る

社内で予算を通すときは、回収のイメージがあると判断が早くなります。難しい計算は不要です。

  • 問い合わせ1件の価値をざっくり置く
  • 月に何件増えたらよいかを置く
  • 何か月で回収したいかを置く

この3つがあるだけで、「いくらまで出せるか」が言葉になります。金額が高いか安いかの議論から抜けやすくなります。

公開後にかかる運用費と考え方

運用費は「維持」と「改善」に分ける

公開後の費用は、混ぜて考えるとモヤモヤが増えます。次の2つに分けると判断が進みます。

  • 維持の費用
    サイトが止まらないようにする作業や、更新のための下支えです。サーバーやドメイン費用、更新作業の相談窓口、軽い修正などが入ります。
    目安としては月数千円から数万円程度で見積もられることが多いです。
  • 改善の費用
    問い合わせを増やすために、ページを足す、導線を見直す、原稿を追加するなどの作業です。こちらは月ごとに変動しやすく、スポット対応になることもあります。

運用費を聞くときは、どちらが含まれるのかを確認すると比較がしやすいです。

契約の形でトラブルが減る

公開後の依頼のしかたは、大きく2つに分かれます。

  • 毎月の相談枠を持つ形
    更新が定期的にある会社向きです。小さな修正を溜めずに回せます。
  • 必要なときだけ都度依頼する形
    更新頻度が低い会社向きです。ただ、担当が変わると引き継ぎの手間が出ることもあります。

自社に合うのはどちらかを決めるには、更新頻度と社内の担当の余裕を見るのが近道です。

社内の負担を増やさず回すコツ

運用が止まる原因は、作業の難しさより「誰が決めるか」が曖昧なことです。公開後こそ、次の二つを決めておくと回りやすいです。

  • 更新の担当と、承認する人
  • どの変更は社内でできて、どれは外へ出すか

更新の窓口が決まると、軽い修正であればスピードが上がり、結果的に運用費を抑えやすくなります。

まとめ

Web制作の料金は、ページ数だけでは決まりません。目的と作業範囲、社内がどこまで関わるかで大きく動きます。
見積で迷ったときは、合計金額の前に「原稿や写真の支援」「修正の範囲」「公開後の引き継ぎ」の有無を見比べると、何の差なのかが読み解けます。

依頼先選びでは、安さだけでなく「自社が詰まりそうな工程を支えてくれるか」を軸にすると失敗が減ります。
そして公開後は、維持の費用と改善の費用を分けて考えると、運用の見通しが立ちます。

この流れで考えると、社内でも発注判断が進みやすくなり、相談や問い合わせにつながるサイトを作りやすくなります。

制作やリニューアルは、手を動かす前に目的と伝える順番がそろうほど手戻りが減ります。分かる範囲で次をメモしておくと、相談がスムーズです。未定は未定のままで構いません。
・目的(問い合わせ、採用など)
・ターゲット(誰に見てほしいか)
・現状の困りごと(原稿がまとまらない、見積比較で止まる など)
・希望時期(いつまでに公開したいか)
・予算感(目安を知りたいでも可)

株式会社みやあじよでは、見積や依頼先の比較で止まりやすい部分を一緒に言葉にし、社内で判断できる材料をそろえたうえで、コーポレートサイト制作を前に進めていきます。
コーポレートサイトに関して何かお困りごとございましたら、どうぞ気軽にお問い合わせフォームよりご相談下さい

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