検索すると「相場は◯◯万円」と書かれた記事が多いものの、実際は会社ごとに条件が違うため、そのまま当てはめると迷いが増えがちです。
この内容では、費用が増減する理由をほどき、価格帯ごとの目安と向くケースを示します。まずは自社に近いところを見つけ、次に見積で何を確認するかが分かる流れです。
コーポレートサイトの費用相場が幅広い理由
結論から言うと、相場が広い一番の理由は「同じコーポレートサイトでも、含まれる作業が違う」からです。見た目の制作だけで終わる場合もあれば、内容作りや公開後の運用まで一緒に組み立てる場合もあります。
見た目だけでなく「伝える順番」も作るかで変わる
会社案内の情報がそろっていて、ページ構成も決まっているなら、制作は軽くなります。一方で「何から読ませ、どの順に納得させるか」まで設計に入ると、検討とすり合わせの時間が増えます。
この差が、金額差として出やすいところです。高い安いより、どこまで一緒に考える前提かが先に決まると迷いが減ります。
原稿と写真が「あるかどうか」で作業量が跳ねる
見積で大きく差が出やすいのが原稿と写真です。社内に文章があり、撮影素材もそろっているなら、制作側は組み立てに集中できます。
反対に、情報は頭の中にあるが文章がない、写真が古い、製品説明がばらばらといった状態だと、文章化や取材、撮影の費用が上乗せされます。ここは見た目の良し悪し以前に、制作の前提条件が違います。
検索から見つけてもらう設計を入れるか
SEOは、検索で見つけてもらいやすくする工夫です。これを意識するかどうかで、ページの作り方が変わります。
たとえば「事業紹介を1ページにまとめる」より、「選ばれる理由や実績、導入までの流れ」を分けて見せた方が、探している人の不安が減りやすいです。その分、必要ページが増え、原稿も増えます。
公開後に更新する仕組みや支援を含めるか
CMSは、専門知識がなくてもサイトを更新しやすくする仕組みです。ブログやお知らせを社内で更新したい場合、更新画面の作り込みや運用ルールの設計が必要です。
公開して終わりにせず、月次の更新や改善まで含める契約もあります。ここまで含めると、初期費用と別に運用費が見込まれます。
次にやることは、相場の幅を狭めるために「目的」「必要なページ数の目安」「原稿と写真の準備状況」を先にメモすることです。これだけで見積の読み方が変わります。
価格帯別の相場目安と向くケース
コーポレートサイトの相場は幅があるものの、判断の入口としては大きく4つの価格帯で捉えると考えやすくなります。ここでは、機能の多さより「どこまで一緒に作るか」に注目します。
| 価格帯 | できる範囲 | 向く会社 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 30万〜80万円 | テンプレ中心の小規模 | 名刺代わりを早く用意 | 内容が薄いと信用を落とす |
| 80万〜200万円 | 設計+独自デザイン | 問い合わせを増やしたい | 原稿と写真の質で差が出る |
| 200万〜500万円 | 取材・撮影・導線見直し | 採用や複数事業を見せたい | 社内確認の手間が増えやすい |
| 500万円〜 | 大規模・多拠点・多言語 | グループ全体を統一したい | 運用体制がないと更新が止まる |
30万〜80万円は「急ぎで形にする」帯
名刺代わりの会社概要、最低限の事業紹介、問い合わせ先がそろえば公開まで進めやすい帯です。デザインはテンプレートをベースにすることが多く、短納期になりやすい反面、文章が弱いと「何の会社か分からない」状態になりがちです。
この帯を選ぶなら、ページ数を増やすより、最初の説明文と実績の見せ方に力を入れると安心材料が増えます。
80万〜200万円は「目的に合わせて組み立てる」帯
問い合わせや採用など、達成したい目的がはっきりしている場合に向きます。どのページで何を伝えるかを決め、見た目も会社の雰囲気に合わせて作るため、初期のすり合わせが増えます。
この価格帯は、制作側の作業だけでなく、社内の意思決定がスムーズかどうかで進み方が変わります。
200万〜500万円は「中身作りも含める」帯
原稿がまだ固まっていない、写真が足りない、採用やサービスの説明が複雑といった場合は、取材や撮影を含めて作る方が結果として早く進むことがあります。情報を集め、言葉にし、伝える順番まで整えるためです。
その分、関係者が増えやすく、確認の回数も増えます。社内の担当と決裁者を早めに分けておくと手戻りが減ります。
500万円以上は「運用前提で大きく作る」帯
多拠点や多言語、事業部ごとにページが増える場合は、設計の難易度が上がります。公開後に誰が何を更新するかまで決めないと、情報が古いまま残りやすい帯です。
費用の大半は、ページ数だけでなく、運用のための設計と管理の作業にかかります。
次にやることは、見積を取る前に次の3つを社内でそろえることです。
- サイトの目的(問い合わせ、採用など)
- 必要ページの候補(会社案内、事業、実績など)
- 原稿と写真の現状(ある、足りない、未整理)
見積書の内訳と比較の基準
見積を取り始めると、同じ「コーポレートサイト」でも金額が大きく違って戸惑いやすいです。結論はシンプルで、金額差の多くは「前提条件」と「含まれる作業」の差です。まず条件をそろえ、次に内訳で抜けを探す流れにすると、判断が速くなります。
まず条件をそろえると、比較が現実的になる
見積は、同じ土俵にそろえないと正しく比べられません。最初に次をメモして、各社に同じ内容で伝えるとズレが減ります。
- 目的(問い合わせ、採用など)
- 想定ページ数(例:会社案内、事業、実績、採用)
- 原稿と写真の状況(社内で出せる範囲)
- お知らせ更新の要否(社内で更新したいか)
- 公開希望時期(決まっていれば)
ここが曖昧だと、ある会社は「内容作りまで含む前提」、別の会社は「素材は全部そろっている前提」で見積が出ます。金額だけを見ても、差の理由が読めなくなります。
内訳で差が出やすい項目はここ
見積書は、項目名が同じでも中身が違うことがあります。特に差が出やすいところだけ、先に押さえておくと安心です。
| 項目 | 含まれやすい作業 | 抜けた時の困りごと | 確認する一言 |
|---|---|---|---|
| 企画・構成 | ページ案、導線案 | 方向性が揺れやすい | 構成案の有無を明記 |
| 原稿・取材 | 取材、文章作成 | 社内で原稿が止まる | 原稿の担当範囲を明記 |
| 写真・素材 | 撮影、素材手配 | 見栄えが弱く伝わりにくい | 写真準備の範囲を明記 |
| デザイン | 画面設計、デザイン制作 | ページ追加で増額しやすい | 対象ページ数を明記 |
| 実装・検証 | スマホ対応、動作確認 | 表示崩れが残りやすい | 検証範囲を明記 |
| 公開後の保守 | 軽微修正、更新支援 | 放置されやすい | 月額の作業範囲を明記 |
表を見ながら「この作業は見積に入っているか」を確認し、入っていない場合は別途費用が見込まれる前提で比べると、後からの認識違いが減ります。
「一式」が悪いのではなく、根拠が見えないのが困る
見積に「一式」が多いと不安になりますが、一式自体が問題というより、範囲が読めないことが問題です。
一式でも、次が書面で分かれば比較できます。
- 対象ページ数(どこまで作るか)
- 修正回数の目安(デザイン、原稿それぞれ)
- 納品物(公開して終わりか、元データも渡るか)
- 公開後の対応(軽微修正が含まれるか)
この4つが見えると、安い見積が「合理的に省いている」だけなのか、「必要な作業が抜けている」見積なのかを判別しやすくなります。
追加費用が出やすい場面を先に塞ぐ
制作中の追加費用は、悪意というより「最初の前提にない作業」が増えた結果として起きやすいです。よくあるのは次のタイプです。
- 途中でページが増える(採用や実績を増やすなど)
- 原稿が間に合わず、文章作成を追加する
- 写真が不足し、撮影や素材購入が増える
- 社内の承認が増え、修正回数が膨らむ
対策はシンプルで、見積の段階で「増えた場合の単価」や「追加時の進め方」を確認し、曖昧さを減らすことです。増える可能性が高いところだけでも見通しが立つと、社内の承認が取りやすくなります。
効果を測るための成果とKPI
相場を調べる本当の目的は、費用を小さくすることより「目的に合う投資か」を判断できる状態を作ることです。そのために必要なのが、成果を言葉と数字で決めることです。
KPIは目標を数字で確かめる指標です。難しく考えず、サイトの目的に直結する数字を少数選ぶだけで十分です。
目的を「1文」に落とすと、作る内容が決まりやすい
目的が「会社案内を新しくする」だけだと、評価がふわっとします。
たとえば目的が問い合わせなら、「初めての人が不安なく相談できる材料をそろえる」まで言い切ると、必要ページが見えます。
採用が目的なら、「仕事の実態と価値観が伝わり、応募の迷いを減らす」と置くと、社員紹介や働き方のページが必要だと判断しやすくなります。
数字は「量」だけでなく「質」も混ぜる
問い合わせ件数だけを見ると、増えたのに商談につながらないことも起きます。量に加えて、質が分かる数字も混ぜると、次の打ち手が選びやすいです。
- 問い合わせ目的:問い合わせ件数、資料請求件数、商談につながった件数
- 採用目的:応募数、説明会予約数、採用ページの閲覧数
- 信用目的:会社概要の閲覧数、実績ページの閲覧数、指名検索の増減
数字は2〜3個に絞る方が、社内でも管理しやすいです。増やしすぎると、見ているのに動けない状態になりがちです。
公開後に改善できる前提を作る
コーポレートサイトは公開がゴールではなく、公開後の反応を見て直す余地が残ります。
そのため制作の段階で、どのページが見られたか、どこで離れたかを見られる状態にしておくと、改善の話が前に進みます。
次にやることは、目的を1文で書き、KPIを2〜3個だけ決めて、現状の数字が分かる範囲でメモすることです。これがあると、外注先との会話が「見た目の好み」から「成果につながる設計」に寄ります。
体制と進め方 外注でつまずく場面
外注で止まりやすいのは、技術よりも「社内の決め方」と「素材の出し方」です。見積がそろっても、原稿と確認が進まないと、スケジュールも費用感も読みにくくなります。
つまずきやすいのはこの3つ
まず多いのは、決裁者が最後に方向転換して、修正が膨らむケースです。早い段階で「目的」と「誰に何を伝えるか」だけでも合意しておくと、デザインの好みで揺れにくくなります。
次に多いのは、窓口が複数になって意見が割れるケースです。意見は集めても、制作側へ返す窓口を一人にまとめると、判断が前へ進みます。
もう一つは、原稿が後回しになって公開がずれ込むケースです。原稿は、完成形を最初から目指すより、たたき台を早めに用意して直す方が動きやすいです。
進め方は「社内の負担」と「手戻り」で選ぶ
ここでは、よくある進め方を並べます。違いだけ先に押さえると、自社に合う外注の形が見えます。
| 進め方 | 社内の負担 | 手戻りの起きやすさ | 向くケース |
|---|---|---|---|
| 社内主導 | 高い | 中 | 原稿と写真がそろう |
| 共同で作る | 中 | 低め | 情報はあるが言葉が不足 |
| 伴走で進める | 低め | 低め | 忙しくて原稿が進まない |
| 段階式で拡張 | 中 | 中 | 小さく出して育てたい |
社内の時間が取れないのに社内主導を選ぶと、費用は抑えられても公開が遅れやすいです。反対に、伴走で進めると初期費用は増えやすいものの、公開までの道筋が立ちやすくなります。
社内で最初に決めると進みやすい3役
難しい資料を作る必要はありません。最初に次の3役が見えるだけで、やり取りの摩擦が減ります。
- 決める人(最終判断を出す)
- 集める人(原稿や素材を集める)
- 確認する人(現場の事実確認をする)
最後に一つだけやるなら、関係者の名前をこの3役に当てはめてメモに残すことです。これがあると、外注先もスケジュールを現実的に組みやすくなります。
リスクとトラブル 追加費用を防ぐ方法
トラブルの多くは、途中で誰かが悪いことをするというより、最初に「決めていないこと」が後から表に出る形で起きます。追加費用も同じで、前提にない作業が増えると発生しやすくなります。
追加費用が出やすい論点は「増える」「やり直す」「引き継ぐ」
増えるのは、ページ数や機能です。採用を追加する、実績を増やす、問い合わせフォームを増やすといった変更は、手を動かす量が増えます。
やり直しは、修正回数や方向転換です。デザインの修正だけでなく、原稿の修正も回数が増えると、想定外の工数になります。
引き継ぎは、公開後に誰が管理するかです。管理情報が個人の手元に残ったままだと、担当変更のたびに止まりやすくなります。
書面で見えると安心な範囲の切り分け
見積の金額より先に、範囲が見える状態を作ると揉めにくいです。特に次の5つは、短い一文でも良いので書面で確認できると安心材料になります。
- 作るページ数と対象ページ
- デザインと原稿それぞれの修正の考え方
- 原稿と写真の担当範囲
- 納品物の範囲(公開作業、元データの扱い)
- 公開後の対応(軽微修正や更新支援の範囲)
ここが見えると、途中でページが増えた場合の追加費用も説明しやすくなり、社内の承認も取りやすくなります。
依頼前に決め切れないものは「決め方」を先に決める
最初から全部が決まっている会社は多くありません。未定が残るときは、未定を隠すより「何が決まったら着手するか」を決めた方が安全です。
たとえば、事業紹介は先に作って公開し、採用ページは情報がそろった段階で追加するなど、段階的に進める形なら、追加費用の理由も明確になります。
発注先の選び方 制作会社とフリーランスの違い
発注先は、上手い下手というより「必要な役割を埋められるか」で選ぶと失敗が減ります。コーポレートサイト制作は、デザインだけでなく、段取り、原稿、公開後の面倒まで絡むためです。
制作会社が向きやすいケース
制作会社は、複数人で分担しやすく、窓口や進行管理が立つことが多いです。関係者が多い案件、ページ数が多い案件、公開後も改善を回したい案件では、体制の強さが安心材料になります。
一方で、体制がある分、最小構成で素早く作るより、一定の工程が前提になることがあります。
フリーランスが向きやすいケース
フリーランスは、意思決定が速く、柔軟に動けることがあります。ページ数が少なく、社内で原稿や写真が用意できる場合は、進めやすいです。
注意したいのは、対応範囲と連絡手段です。担当が一人のため、病気や繁忙で止まったときのリスクをどう扱うかは、事前に見える化しておくと安心です。
見極めは「提案の出し方」と「範囲の言語化」
良い発注先は、見積だけを出すのではなく、前提条件と進め方を言葉で揃えてくれます。
相談の段階で、次のようなものが出てくるかを見ると、比較がしやすくなります。
- 目的に対して、どのページを優先するかの考え方
- 原稿と写真をどう集め、どう形にするかの段取り
- 追加が出たときの扱い(単価、手順、判断のタイミング)
- 公開後に誰が何をやるかの設計
最後に一つだけやるなら、同じ条件で2社程度に相談し、見積の数字より「含まれる作業の差」を比べることです。これで相場感が自社向けに寄ってきます。
公開後の運用費と相談前の準備
初期費用だけで考えると、公開後に動けなくなることがあります。コーポレートサイトは、置いておくだけでも小さな費用がかかり、更新や改善をするなら人手も要るためです。
運用費は「置く」「守る」「育てる」で分けると考えやすい
置く費用は、サイトを公開して維持するための費用です。金額は大きくないことが多い一方、継続して発生します。
守る費用は、表示崩れの軽微修正や、安心して使い続けるための点検です。ここを後回しにすると、急な不具合対応が割高になりやすいです。
育てる費用は、ページ追加、内容の更新、導線の見直しなどです。問い合わせや採用を伸ばしたい場合は、ここに予算と時間を残しておくと、公開後に前へ進みます。
相談前に用意すると話が早い情報
相談の段階で完璧にそろっている必要はありません。分かる範囲で、次があると見積の前提が揃いやすくなります。
- 目的(問い合わせ、採用など)
- ターゲット(誰に見てほしいか)
- 現状の困りごと(原稿がまとまらない、導線が弱いなど)
- 参考にしているサイト(雰囲気でも可)
- 希望時期(未定でも可)
ここまでそろうと、相場の数字が「自社の条件ではどの帯か」に落ち、比較の迷いが減ります。
まとめ
コーポレートサイトの相場は、金額の幅があるのが普通です。迷いを減らすコツは、相場を当てに行くより先に「含める作業」と「進め方」を揃えることにあります。
見積を比べるときは、ページ数やデザインだけでなく、原稿と写真の担当範囲、修正の考え方、納品物、公開後の対応まで見える化すると判断が早くなります。
また、目的とKPIを少数決めておくと、作るべきページの優先順位が決まり、費用の納得感も上がります。
制作は、社内の決め方で進み方が大きく変わります。窓口、決裁、確認の役割を先に分けるだけでも、手戻りと追加費用の不安が小さくなります。
株式会社みやあじよでは、目的から逆算してサイト全体の設計を行い、デザインと制作、公開後の改善まで一貫して対応できます。
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