検索から人は来ているのに、問い合わせが増えない。
一方で、サイトを触ろうにも何から手を付けるか決められず、更新が止まりやすい。こうした状態は珍しくありません。
この記事では、内部SEO対策を「どこを直す話か」「なぜ効くのか」「最初に何を見て決めるか」の順で、判断しやすい形に落とします。
SEOは検索で見つけてもらうための工夫です。内部SEO対策はサイトの中身と構造を整えて、検索にも読者にも伝わる状態を作る作業です。
内部SEO対策とは何を直す話か
直す対象は「見た目」より「伝わり方」
内部SEO対策というと、難しい設定を連想しがちです。
ですが現場で効いてくるのは、読者が迷わず読めて、次の行動まで進めるかどうかです。
見た目のデザインだけを整えても、読者が判断できる材料が足りなければ、ページを閉じられやすくなります。
逆に、伝える順番と根拠がそろうと、営業資料のように読まれ、問い合わせが起きやすくなります。
内部で直す場所は大きく3つ
ここでは、全体像を先にそろえます。やることが増えて見えるのは、地図がないまま作業を始めるからです。
- ページの役割と導線
どのページで何を伝え、どこへ案内するかを決めます。 - 文章と内容
読者が知りたい順番で、比較や判断ができる材料を置きます。 - 更新のルールとサイトの整合
同じ内容が散らばらないようにし、情報のブレを減らします。
この3つは別々ではなく、つながっています。たとえば記事で興味を持っても、サービスページが分かりにくいと相談まで届きません。逆にサービスページが良くても、入口のページが弱いとそもそも見つけてもらえません。
内部SEO対策の効果が出る仕組み
検索に伝わると「候補に残りやすい」
検索サービスは、ページを見つけて内容を理解し、検索語句に合う候補を並べます。
このとき働くクローラーは、検索サービスがページを巡回して内容を読み取る仕組みです。
クローラーは人間のように空気を読めません。
ページのテーマが曖昧だったり、似た内容のページが散らばっていたりすると、何を答えるページかが伝わりにくくなります。
その結果、検索結果に出にくいだけでなく、出てもクリックされづらくなります。タイトルと見出しで内容が想像できないと、比較候補から外されやすいからです。
問い合わせが増えるのは「読者が決められる」から
内部SEO対策の狙いは、検索で見つけてもらうだけではありません。
BtoBの問い合わせは、読者が社内で検討し、比較し、納得して動く流れを通ります。
だから、ページ内に次のような材料があるほど強くなります。
- この会社に頼むと何が解決できるか
- どのケースが対象で、どのケースは対象外か
- 進め方、期間、費用の考え方
- よくある不安への先回りの説明
これらがそろうと、読者は「検討してよい会社か」を短時間で判断できます。判断が進むほど、問い合わせは自然に増えやすくなります。
現状把握 最初に見るページと数字
直すページを選ぶ順番
内部SEO対策は、全部を一気に直すと迷子になります。
先に「どこを直すと目的に近いか」を決めると、社内でも外注でも進めやすくなります。
おすすめの順番は次の通りです。
- 問い合わせにつながるページを決める(サービス、事例、問い合わせ導線など)
- 検索から入ってくる入口ページを把握する
- 入口からサービスページへ行ける流れを確認する
- 迷いが出る場所を見つけ、直す順番を決める
優先順位の考え方を、よくある悩み別にまとめます。
| 困りごと | 原因の例 | 直す順番 | 担当の目安 |
|---|---|---|---|
| 検索流入が少ない | 題名と中身が噛み合わない | 入口ページから | Web担当 |
| 読まれるが相談が少ない | 次に読む先が分からない | 導線の見直し | Web担当+営業 |
| サービスが伝わらない | 比較材料と根拠が不足 | サービスページ | 営業+制作 |
| 記事が増えすぎた | 似た話題が散らばっている | 統合と整理 | Web担当 |
| 更新が続かない | 書き方の基準がない | 更新ルール作り | 担当者全員 |
この表で決まるのは、施策の種類ではなく「順番」です。
順番が決まると、やることが多く見えていた状態でも、まず何を片付けるかが見えます。
まず確認したい数字
KPIは成果を測る目印の数字です。いきなり細かい数字を追うより、次の数だけ見れば十分です。
- 検索から入ってくる上位のページ
入口が弱いのか、入口はあるが次に進めないのかが分かります。 - サービスページの閲覧数
入口からサービスまで届いているかが見えます。 - 問い合わせページまで進んだ数
途中で不安が増えて戻っている可能性を推測できます。 - 検索で使われた言葉
キーワードは検索窓に入れられる言葉で、ページのテーマと結びつけて考えます。
ここまで確認できれば、次は「ページの役割」と「導線」を整える段階です。入口とゴールを線でつなぐイメージで進めると、修正の迷いが減ります。
構造と導線 ページの役割を分けて迷いを減らす
まず決めたいのは「入口」と「ゴール」の役割
内部SEO対策で成果が出にくいサイトは、ページの役割が混ざっていることが多いです。
記事で集める、サービスで納得してもらう、問い合わせで動いてもらう。役割を分けるだけで、読者の迷いが減ります。
企業向けの商材やサービスの場合(企業同士の取引をBtoBと呼びます)、読む人は社内で検討する前提で情報を集めます。
そのため、入口のページが「知りたい」に答え、ゴールのページが「決める材料」を出している状態が理想です。
入口になりやすいページの例
- お役立ち記事、用語解説、課題別の解決記事
- 事例の一覧や、よくある質問
ゴールになりやすいページの例
- サービス紹介、料金、対応範囲、問い合わせ
読者が迷うのは「次に何を読めばよいか」が見えないとき
入口ページで納得した読者は、次にこう考えます。
「うちのケースも対象か」「頼むと何が変わるか」「どのくらいかかるか」。
ここが見えないと、検索へ戻って他社比較に入ります。
逆に言うと、入口ページからゴールページへ自然に進めるようにすると、相談が増えやすくなります。
導線づくりで効くのは、派手な仕掛けではありません。
次の3つをそろえるだけで、読者は動きやすくなります。
- 次に読む先を1〜2個に絞る
選択肢が多いほど、読むのをやめやすくなります。 - 行き先ごとに役割を分ける
事例は不安を下げる、料金は想像をつける、サービスは全体像を示す。こう分けると納得が進みます。 - 入口にも「対象」「次の行動」を短く置く
最後に一文でよいので、次に何を見れば判断できるかを示します。
似た内容のページが増えたら「まとめる」ほうが強い
更新が続くほど、似た話題のページが増えます。
すると、どのページを見せたいのかがぼやけ、読者も迷います。
やり方はシンプルです。
テーマが近いページは、中心になる1ページにまとめ、他は補助に回します。
- 中心ページは「結論と全体像」を持たせる
- 補助ページは「特定の疑問だけ」を深掘りする
- 入口で迷った読者が、中心ページに戻れるようにする
ここまでそろうと、直す対象が見えます。次は「文章と内容」です。
文章と内容 検索の意図に合わせた書き方
検索の意図は「知りたい」「比べたい」「決めたい」に分かれる
検索している人の気持ちは、だいたいこの3段階です。
同じテーマでも段階が違うと、刺さる情報が変わります。
- 知りたい:言葉の意味、原因、考え方
- 比べたい:選び方、違い、向き不向き
- 決めたい:費用、進め方、リスク、依頼の流れ
入口の記事は「知りたい」を満たしつつ、「比べたい」「決めたい」へ橋をかける役です。
サービスページは「決めたい」を受け止め、行動まで迷わせない役です。
文章で最初に効くのは「対象」と「できること・できないこと」
問い合わせが増えない原因は、説明不足よりも「対象が読めない」ことが多いです。
読者は自社が対象か分からないと、比較を先送りします。
サービスページに置いておきたい材料は次の通りです。
- どんな会社に向くか
業種よりも、困りごとや状況で書くと伝わります。 - 何ができるか
納品物や進め方が想像できる言葉にします。 - どこまでやるか、どこから先は別か
境界があると安心して相談できます。
「全部できます」と書くより、「ここまでなら任せられる」が分かるほうが問い合わせにつながります。
読まれる文章は「順番」で決まる
内容が良くても、順番が悪いと伝わりません。
おすすめの並びはこうです。
- 結論(このページで分かること)
- 理由(なぜそう言えるか)
- 例(よくある場面)
- 次にやること(読む先、相談の判断材料)
この順番にすると、読む側の頭の負担が減ります。
社内で共有する資料としても使える文章になり、検討が進みやすくなります。
費用と投資判断 内製と外注の線引き
費用がブレるのは「範囲」と「ゴール」が決まっていないから
内部SEO対策の見積もりが幅広くなるのは、やることの量が見えづらいからです。
金額だけ比べると、あとで「そこは別料金だった」が起きやすくなります。
判断を早くするために、見積もりの前に次だけ決めると進みます。
- 直したい目的(問い合わせ増、採用など)
- 優先したいページ(入口とゴールの候補)
- 今の困りごと(読まれない、読まれるが相談がない等)
これがあると、外注でも内製でも作業が止まりにくくなります。
内製が向く範囲、外注が向く範囲
内製が向きやすいのは、社内の言葉で説明したほうが早い部分です。
たとえば、よくある質問、事例の背景、現場の強みなどです。
外注が向きやすいのは、全体のつながりを整える部分です。
入口からゴールまでの流れ、ページ同士の役割分担、書く順番の設計などは、第三者の視点が入ると判断が進みます。
見積もりを見たときのチェック表
ここからは、見積もりで見落としやすい所だけ表にします。
表のどれかが空欄だと、依頼側も受け側も認識がズレやすくなります。
| 項目 | 含まれやすい作業 | 見落としやすい点 | 社内の準備 |
|---|---|---|---|
| 現状確認 | ページ棚卸し、課題抽出 | 対象ページの範囲 | 優先ページの候補 |
| 構成設計 | 役割分け、導線の案 | 修正回数の前提 | 最終決裁者の確認 |
| 文章作成 | 原稿作成、整文 | 誰が内容を確認するか | 素材と根拠の用意 |
| ページ改修 | 反映、表示調整 | 他ページへの影響 | 更新手順の共有 |
| 公開後確認 | 動作確認、微調整 | どこまで追うか | 見る数字の合意 |
この表を埋めると、金額だけでなく「何が終われば完了か」が見えるようになります。
次は、担当と進め方を固め、リスクを避けながら改善を続ける段階です。
体制と進め方 担当と決める順番
動き出せない原因は「担当」より「決める順番」
内部SEO対策は、作業そのものより「誰が何を決めるか」が曖昧で止まりやすいです。
とくに中小企業だと、Web担当が兼任で、確認待ちが積み上がりがちです。
先に決める順番はシンプルです。
- 目的をそろえる(問い合わせを増やす、など)
- 直す対象を絞る(入口ページとサービスページ)
- 直す基準を決める(書き方、導線、更新のルール)
- 進め方を決める(誰が作って、誰が決めるか)
ここまで固まると、作業のスピードが上がりやすく、外注でも手戻りが減ります。
役割分担は「少人数で回る形」が現実的
担当を増やすより、役割を分けて“決裁の流れ”を作るほうが進みます。
目安として、次のように分けると回しやすいです。
| 役割 | 主な作業 | 決めること | 目安の頻度 |
|---|---|---|---|
| 責任者 | 目的と優先順位の決裁 | 範囲、期限、判断基準 | 隔週〜月1 |
| Web担当 | 棚卸し、更新反映 | 書き方と更新ルール | 週1 |
| 営業・現場 | 事例、強み、よくある質問 | 対象外の線引き | 月1 |
| 制作・外注 | 構成案、原稿整形、改修 | 修正案と選択肢の提示 | 作業時 |
この形にすると、「止まる場所」が減ります。
次は、実際に触るときの落とし穴を押さえます。
リスクとトラブル 触る前に知る落とし穴
変更で起きやすいのは「検索」より「社内の混乱」
内部SEO対策の不安は、検索順位の変動だけではありません。
更新担当が変わる、記事が増える、制作会社が入れ替わる。こうした変化のほうが、サイトが崩れる原因になりやすいです。
よくあるトラブルは次の3つです。
- 似た内容のページが増えて、どれが正しいか分からない
- タイトルや見出しだけ直して、内容が追いつかない
- URLを変えたあと、古いページが開けなくなる
リスクを下げる進め方
怖いのは「大きく一気に変える」ことです。
次の考え方に寄せると、事故が起きにくくなります。
- 変更は少しずつ、優先ページから
入口とサービスページだけ先に整えると、成果の変化も追いやすいです。 - 消す前に、まとめ先を決める
似た内容は統合し、読む人が迷わない中心ページを作ります。 - URLを変えるなら、古いURLの行き先を用意する
古いURLから来た人が迷子にならないよう、新しいページへ自動で案内できる状態にします。 - 公開後に見る数字を先に決める
何を見て良し悪しを判断するかが決まると、社内で揉めにくいです。
順位は上下することがあります。そこで慌てて触り直すと、逆に原因が分からなくなります。
見る数字と期間の目安を決めたうえで、落ち着いて直すほうが結果につながりやすいです。
成果とKPIの見方 改善を判断する尺度
「伸びたのに増えない」を分けて考える
検索流入が増えても問い合わせが増えないとき、原因は大きく2つです。
入口が合っていないか、入口は合っているが決められる材料が足りないかです。
だから、成果を見るときは「入口」と「ゴール」を分けて追います。
- 入口:検索から入ってくるページの動き
- ゴール:サービスページや問い合わせ導線の動き
目的別に、見る数字と次の打ち手をそろえる
ここからは、判断が早くなるように対応表にします。
| 目的 | 見る数字 | 起きがちな詰まり | 次に直す場所 |
|---|---|---|---|
| 流入を増やす | 入口ページの検索流入 | 題名と内容が噛み合わない | タイトルと見出し |
| 相談を増やす | 入口→サービスの閲覧 | 次に読む先が分からない | 導線とリンク |
| 問い合わせを増やす | サービス→問い合わせの到達 | 比較材料が足りない | 料金、事例、FAQ |
| 商談の質を上げる | 問い合わせ内容の傾向 | 対象外が伝わっていない | 向く人、向かない人 |
| 運用を安定させる | 更新回数と手戻り | ルールが人で変わる | 更新ルールとテンプレ |
数字の見方は、細かい分析より「どこで止まっていそうか」を特定するためのものです。
原因が見えたら、直す場所も自然に絞れます。
外注する場合の依頼内容 伝える情報と進め方
外注で失敗しやすいのは「目的」と「範囲」が伝わらないとき
外注を検討する人が増えるほど、依頼内容の書き方が成果を左右します。
制作側に丸投げしたくなる気持ちは自然ですが、最低限の情報がないと、提案も見積もりもブレます。
依頼前に用意しておくと話が早い情報
全部そろっていなくても進みます。
ただ、次があると「最初の打ち合わせで決まる量」が増えます。
- サイトURLと、直したいページの候補
- 目的(問い合わせ増、採用など)
- 相談が増えてほしい相手のイメージ
- いま困っている状況(例:読まれるが相談が少ない)
- 社内で決める人、確認する人
- いつ頃までに変化がほしいか(目安でよい)
外注に頼む範囲を言葉にするコツ
「内部SEO対策をお願いします」だけだと、人によって作業範囲が変わります。
そこで、成果物の形で伝えるとズレが減ります。
- 直す順番の提案(どのページから触るか)
- 入口とサービスのつなぎ方(導線の案)
- 原稿のたたき台(見出しと文章の骨組み)
- 公開後に見る数字(判断のしかた)
この形で依頼できると、外注先が変わっても引き継ぎが楽になります。
すぐできるチェック 今日から着手する順番
今日やるなら「10ページだけ」で十分
内部SEO対策は、全ページを一度に見直すと止まりやすいです。
まずは影響が大きいページだけに絞ると進みます。
ここからは、手を動かしやすい順に並べます。
- 入口ページを10個選ぶ(検索から来るページ)
- それぞれに「次に読む先」があるか見る
- サービスページで「対象・内容・費用の考え方」が読めるか見る
- 似た内容のページがないか探し、中心ページを決める
- 更新ルールを1枚にまとめ、担当内で共有する
この順番で進めると、「読む人の迷い」と「作る側の迷い」を同時に減らせます。
小さく直して、反応を見て広げる
入口とサービスがつながるだけで、問い合わせが増えるケースは多いです。
そこで、まずは入口とゴールの線を太くし、次に記事の拡張へ進む流れが合います。
まとめ
内部SEO対策は、サイトの中身と構造を整えて、検索にも読者にも伝わる状態を作る取り組みです。
成果につなげるには、入口ページとサービスページの役割を分け、迷わない導線を用意し、決められる材料をページ内にそろえることが近道です。
費用や体制の不安は、直す範囲と順番が見えたときに小さくなります。まずは影響が大きい10ページから始めると、社内でも外注でも進めやすくなります。
ここまで読んで、自社に当てはめた瞬間に手が止まった場合は、状況の棚卸しから進めるほうが早いことがあります。
株式会社みやあじよでは、目的に合わせて「どこが詰まっているか」「何から直すか」を言葉にし、直す順番を一緒に決める支援をしています。
社内で意見が割れて進まない、記事とサービスの役割が混ざっている、見積もり比較の軸が分からないなど、SEOに関して何かお困りごとございましたら、どうぞ気軽にこちらからご相談ください。