相見積もりを始めたものの、提案内容も金額もばらばらで、どこを比べれば良いか迷いが出やすいです。社内でも「見た目」「費用」「問い合わせ」など期待が混ざると判断が止まります。
ホームページ作成会社選びは、先に「目的と言葉」をそろえるほど、比較の軸が一本に絞れます。
すでに要件が固まっていて仕様書がある場合は、提案の差よりも納期と体制の確認が中心です。
この記事では、探す前に決めること、依頼先タイプの違い、見積もり比較の考え方を押さえます。
ホームページ作成会社を探す前に決めること
まず「目的」を一文で言える状態にする
制作会社は、目的が見えるほど提案が具体化します。逆に目的がぼんやりしたままだと、見積もりは「ページ数とデザインの好み」の勝負になりがちです。
迷ったら「誰から、どんな相談や応募が増えたら成功か」を一文にします。売上や問い合わせ、採用など、最終的に増やしたい行動を先に置くと社内の会話が揃います。
目的が複数ある場合は、第一目的だけ決めます。たとえば「会社案内を整えたい」は手段になりやすく、最終的に増やしたい行動が別にあることが多いです。第一目的が決まると、他の目的は「そのために必要な条件」に整理できます。
ターゲットは「役職」と「状況」まで落とす
ターゲットを「法人のお客様」だけにすると、何を説明すべきかが決まりません。
たとえば法人向けなら「初めて取引する購買担当」「比較中の現場責任者」など、見る人の立場と、見ている場面まで想像します。すると、必要な情報の順番が見えてきます。
依頼前チェック(ここだけ埋めればブレが減る)
ここからは、比較の前に社内でそろえておきたい項目だけ並べます。
- 目的:問い合わせを増やす、採用応募を増やす など
- 優先順位:第一目的と第二目的
- 伝えたい強み:3つまで(根拠も一言)
- 既存の素材:原稿、写真、ロゴの有無
- 公開希望時期:この月まで、程度で十分
- 社内の決裁者:最終判断する人
ここがそろうと、制作会社から出てくる提案の「良し悪し」が見えやすくなります。次に見るべきは、依頼先のタイプです。
依頼先のタイプ別で変わる得意領域
制作の相談先は、名前が似ていても中身が違います。得意領域がずれると、途中で「思っていたのと違う」が起きやすいです。
先にタイプの違いを把握すると、候補を絞りやすくなります。
| 依頼先 | 向くケース | 注意点 | 合いそうな相談 |
|---|---|---|---|
| 制作会社 | 一通り任せたい | 提案の深さに差 | 新規制作と刷新 |
| デザイン会社 | 見せ方を磨きたい | 運用支援が薄い | 採用や信頼感 |
| 集客支援会社 | 集客も相談したい | 制作は外注もある | 問い合わせ導線 |
| フリーランス | 小規模で早く動く | 不在時の代替が弱い | 部分改修や更新 |
| 大手代理店 | 社内調整が多い | 費用が上がりやすい | 複数部門の統合 |
表の「向くケース」で自社に近い行が見つかったら、次は同じ質問を各社に投げて反応を比べます。たとえば「目的を一文で言うと何か」「公開後は誰が更新する想定か」を聞くと、考え方の差が出ます。
提案内容で見るべきは「順番」と「根拠」
良い提案は、いきなりデザイン案から始まりません。現状整理、目的、ターゲット、載せる情報の順番が先に出ます。
見た目の好みは最後に調整できますが、順番がずれると修正が増えて疲れます。提案の根拠が「なぜその順番か」まで説明できているかを確認すると、社内説明もしやすくなります。
SEOは「検索で見つかりやすくする工夫」
検索からの流入を増やしたい場合は、SEOという検索で見つかりやすくする工夫まで含めて考える会社かを確認します。
記事だけ提案されるよりも、サービスページの情報設計とセットで話せるかを見ると、後で迷いにくいです。
費用の考え方と見積もり比較の見方
合計金額だけを見ると、ズレを見落とす
見積もりの差は、作るページ数だけで決まりません。企画の深さ、原稿や写真の支援、公開後の運用まで含むかで変わります。
費用は大きく、初期制作と公開後の運用に分けて考えると見通しが立ちます。
まずは「前提をそろえる」と比較が楽になる
同じ会社でも、前提が違えば見積もりは変わります。比較するときは、各社に渡す条件をできるだけそろえます。
- 作りたいページの候補(例:会社概要、採用)
- いま困っていること(例:問い合わせが少ない)
- 公開後にやりたい更新(例:実績を追加)
前提がそろうと、金額の差が「作業の量と質の差」として見えます。ここが曖昧だと、安い見積もりを選んでも手戻りで高くつくことがあります。
「安いのに増える」追加費用はここで起きる
よくあるのは、最初の見積もりに入っていない作業が後から必要になるケースです。
たとえば、原稿が固まらず構成が揺れる、写真が足りず撮影が必要になる、公開後の更新担当が決まらず修正依頼が続く、といった場面です。
見積もりの内訳を読むと、差の理由が分かる
同じページ数でも金額が違うのは、作業の範囲が違うからです。
見積もり比較では、合計金額より先に「何に時間をかける設計か」を見ます。ここが見えると、安い高いの議論が、社内で前に進みやすくなります。
見積もりでよく差が出る項目を、短くまとめます。
| 項目 | 含まれやすい作業 | 追加になりやすい例 | 確認メモ |
|---|---|---|---|
| 進行管理 | 打合せ設計と日程管理 | 確認回数が増える | 窓口を社内で一本化 |
| 構成設計 | ページの順番と導線 | 目的が途中で変わる | 第一目的を先に決める |
| 原稿支援 | 質問整理と文章の整え | 素材不足で再取材 | 既存資料を先に共有 |
| デザイン | 見た目と見せ方の調整 | 案を作り直す | 参考サイトを共有 |
| 制作実装 | 画面の組み立て | 機能追加が増える | 必要機能を先に列挙 |
| 公開後対応 | 軽微修正と更新支援 | 運用が止まり依頼増 | 担当と手順を決める |
この表の見方はシンプルです。
「追加になりやすい例」が、自社の状況に近いほど、最初から含めた方が結果的に楽になります。逆に、社内で用意できる部分が明確なら、その分は外しても問題が起きにくいです。
削って困りにくい費用と、削ると詰まりやすい費用
見積もりを下げたい場面もあります。そこで削る場所を間違えると、公開が遅れたり、作り直しが増えたりします。
比較検討中の段階では、次の考え方が役に立ちます。
削って困りにくいのは、目的が固まってからでも足しやすい作業です。たとえば写真撮影や追加ページなどは、後から追加しやすいことが多いです。
反対に削ると詰まりやすいのは、最初の設計と原稿の支援です。ここが弱いまま作ると、見た目は整っても「読んだ人が決められない」状態が残りやすいからです。
相見積もりで同じ質問を投げると比較しやすい
提案を並べて比べるときは、次の質問を各社に同じ形で聞くと差が出ます。
- このサイトの第一目的を、現状からどう捉えたか
- その目的なら、トップページで最初に何を伝える設計か
- 原稿が弱い場合、どこまで支援する想定か
- 公開後の更新は、誰がどんな頻度で行う想定か
- 追加費用が出やすい条件は何か
返答が具体的な会社ほど、手戻りが少ない傾向があります。逆に「デザインで何とかする」だけの話が続く場合は、設計や運用が薄い可能性があります。
体制と進め方で失敗を減らす
社内の役割を3つに分けると混乱が減る
制作が止まりやすい原因は、技術よりも意思決定の渋滞です。
社内の役割を次の3つに分けると、確認の流れが整います。
- 決裁者:判断の基準を持つ人
- 窓口:連絡を一本化する人
- 内容確認:現場情報を確認する人
兼務でもかまいません。人数が少ないほど「窓口」を決めるだけでも負担が減ります。制作側も誰に聞けば決まるのかが分かり、提案が前に進みます。
原稿が遅れると、全体のスケジュールが崩れやすい
制作側はデザインや制作実装に目が行きがちですが、実際に止まるのは原稿です。
原稿をゼロから書こうとすると手が止まります。先に「材料」を集める方が進みます。
材料の例は、会社案内、営業資料、採用資料、よくある質問、過去の提案書などです。そこから制作側がたたき台を作り、社内で事実確認する流れにすると、書く負担が下がります。
打ち合わせで決めるべきことを先に固定する
打ち合わせが増えるほど安心に見えますが、決まらない会議が続くと疲れます。
最初に「何を決める回か」を固定すると、やり取りが短くなります。
- 初回:目的とターゲットを言葉にする
- 次:ページ構成と優先順位を決める
- 次:原稿の確認範囲を決める
- 次:デザインの方向性を決める
ここがそろうと、途中の確認は「事実のチェック」に寄ります。好みの議論が減り、社内説明もしやすくなります。
リスクとトラブルを避ける契約・運用の確認
ズレが起きやすいのは「範囲」と「回数」
トラブルの多くは、誰かが悪いのではなく、前提のズレです。
契約や発注書では、次のようなズレが起きやすいです。
- どこまでが制作範囲か(ページ追加や機能追加)
- 修正の回数と、修正の定義
- 原稿や写真など、誰が用意するか
- 納期が延びる条件(確認待ちが続くなど)
このあたりが文章で見えると、途中で揉めにくくなります。社内の説明も「契約でこう決めた」で通しやすいです。
ドメインとサーバーの扱いは、先に決めておくと安心
ここは専門用語に見えますが、考え方は単純です。
ドメインはサイトの住所のようなものです。サーバーはサイトのデータを置く場所のようなものです。どちらも、誰が管理するかで後の動きやすさが変わります。
制作会社が管理しても問題はありません。ただし、管理画面の情報が社内に残らないと、引き継ぎのときに困ります。
発注側としては「いつでも自社で管理を引き継げる状態か」を見ておくと安心です。
公開後に困りやすい場面まで先に想像する
公開後は、細かな修正や更新が発生します。ここで詰まると、せっかく作ったサイトが動かなくなります。
確認しておくと不安が減りやすいのは、次の3つです。
- 軽い修正はどこまで対応するか
- 緊急時の連絡手段はどうするか
- 更新の担当と頻度をどうするか
公開後の動きまで見えると、制作費の判断も現実的になります。初期費用だけで判断しにくい理由が、ここにあります。
効果の考え方とKPIの置き方
ホームページを作る目的は、公開そのものではなく「次の行動が増える状態」をつくることです。ここが曖昧だと、制作会社の提案も社内の判断も、見た目の好みやページ数に寄りやすくなります。
効果を考えるときは、成果を二段に分けると整理しやすいです。最終的に増やしたい行動と、その手前で増えるべき動きです。
目的別に、見る数字を変える
目的が問い合わせなら、最終的に見たいのは問い合わせ数と、商談につながる割合です。採用なら応募数と、面談に進む割合です。
一方で、公開直後は最終成果がすぐ増えないこともあります。その場合は手前の動きを先に見ます。
手前の動きの例は次のとおりです。
- 問い合わせページまで到達する人が増えたか
- サービス紹介ページを読まれているか
- 会社概要や実績など、安心材料を見られているか
この確認に使うのがアクセス解析で、どのページがどれくらい見られたかを把握する仕組みです。数字の意味が分かると、次に直す場所が見えます。
KPIは「量」だけでなく「質」も見る
問い合わせの数だけ見ていると、相談が増えても内容が合わずに疲れることがあります。
そこで、次のように「量」と「質」をセットで見ると判断がぶれにくいです。
- 量:問い合わせ数、電話の件数、採用応募数
- 質:希望条件が合うか、商談に進むか、面談に進むか
制作会社を選ぶ段階で、KPIの置き方まで一緒に考えてくれるかを確認すると、公開後の動きが止まりにくくなります。
公開前に「最初の一か月」を決めておく
公開直後は、やることが一気に増えます。更新担当、軽い修正、社内への共有など、細かい判断が続くからです。
先に「最初の一か月は何を確認し、何を直すか」を決めておくと、公開後に流れが途切れにくくなります。
例としては、次のような運用です。
- まずは問い合わせまでの導線を見直す
- 次に、読まれていないページの順番や見出しを整える
- 最後に、よくある質問や実績などの安心材料を足す
この順番にすると、やみくもな追加制作になりにくく、費用の使い方も説明しやすくなります。
相見積もりで比較しやすいチェック項目
相見積もりは「金額が安い会社を見つける作業」になりがちです。実際は、途中で止まりやすい原因を潰し、公開後に動く状態まで想像して選ぶ方が安心です。
ここでは、提案書や見積もりを並べたときに比べやすい軸だけを表にします。
| 比較軸 | 見る資料 | 判断の目安 | 見落としがちな点 |
|---|---|---|---|
| 目的の理解 | 提案書の冒頭 | 自社の言葉に近い | 目的が複数で混在 |
| 構成の考え方 | ページ案 | 順番に根拠がある | ページ数だけで比較 |
| 原稿の支援 | 作業範囲 | たたき台の有無 | 素材不足が後で発覚 |
| 体制と窓口 | 体制図や担当 | 責任範囲が明確 | 担当交代のルール |
| 公開後の対応 | 保守の説明 | 軽微修正の範囲 | 更新担当が未定 |
| 追加費用の条件 | 見積もり注記 | 発生条件が具体 | 修正回数の定義 |
この表を使うと、提案がきれいでも「後で詰まる理由」を見つけやすくなります。
比較軸は全部が満点である必要はありません。自社で用意できるところと、任せたいところの境界が明確なら、選びやすくなります。
提案の良し悪しは「納品物が想像できるか」で決まる
言葉が上手い提案でも、何が手元に残るかが見えないと判断が進みません。
打ち合わせのたびに何が決まり、どのタイミングで何を確認し、公開までに何が仕上がるか。ここが具体的だと、社内の合意も取りやすくなります。
迷ったときは「公開後に誰が何をするか」を先に置く
制作中は盛り上がっても、公開後に止まるケースが多いです。
更新する人が未定、修正依頼の窓口が曖昧、軽い変更でも外部依頼が必要、といった状態だと運用が続きません。公開後の担当と流れまで含めて比較すると、結果的に費用対効果が見えやすくなります。
相談前に用意するとスムーズな情報
相談前に完璧な資料をそろえる必要はありません。分かる範囲で材料があると、提案の質が上がり、見積もりの前提もそろえやすくなります。
用意できると話が早いものを表にします。
| 用意するもの | 例 | なぜ必要か | 代替案 |
|---|---|---|---|
| 対象URL | 現サイトのURL | 現状把握が早い | 資料だけでも可 |
| 第一目的 | 問い合わせを増やす | 提案の軸が決まる | 困りごとでも可 |
| 見てほしい相手 | 購買担当、採用候補 | 書く順番が決まる | 想定業種でも可 |
| 参考サイト | 好きな雰囲気の例 | 好みのズレを減らす | 競合サイトでも可 |
| 既存資料 | 会社案内、採用資料 | 原稿作成が進む | 箇条書きメモでも可 |
| 希望時期 | ◯月公開を目標 | 工程と体制が決まる | 相談して決める |
表のうち、第一目的と見てほしい相手が見えるだけで、打ち合わせはかなり進みます。
未定の項目があっても問題は起きません。未定を未定のまま置く代わりに「何が決まれば動けるか」を言葉にしておくと、社内の判断も早まります。
まとめ
ホームページ作成会社の比較で迷いが出るのは、能力差が分からないからというより、比べる前提がそろっていないことが原因になりやすいです。
先に目的とターゲットを一文にし、公開後の運用まで含めて比べると、社内の合意が取りやすくなります。
- 探す前に、第一目的と見てほしい相手を決める
- 提案は見た目より、順番と根拠で見る
- 見積もりは合計より、範囲と追加費用の条件を見る
- 公開後に誰が何をするかまで含めて判断する
何かホームページでお困りごとございましたら、こちらより気軽にご相談ください。