堺市のECサイト制作要件に役立つ整理チェックリスト

2026.01.09

ECを始めたいのに、何から決めればよいか分からない。制作会社へ相談したいのに、話す材料がなくて不安が増える。こうした状態のまま進めると、途中で仕様が揺れて手戻りが起きやすくなります。

結論は、要件整理を先に済ませることで「作るもの」と「運用の約束」を言葉にでき、見積もりと進行が安定します。すでに受注処理が複雑だったり、現場のやり方が人によって違う場合は、まず今の流れを書き出してから要件を固めるほうが迷いが減ります。

この記事では、次の3つが分かります。

  • 決める順番(どこから決めると詰まりにくいか)
  • 制作前に埋めたいチェック項目(漏れやすいところ)
  • 相談や見積もりの場で、話が早くなる材料の作り方

この記事で得られることとゴール

このチェックリストのゴールは、制作会社へ相談するときに「何を作るか」と「公開後にどう回すか」を、社内でも説明できる状態にすることです。ここが整うと、見積もりの前提がそろい、比較もしやすくなります。

もう一つのゴールは、公開後に困りやすい部分を先に潰すことです。ECは見た目だけではなく、受注から発送、問い合わせ対応までが一つの流れなので、運用が詰まると売上より先に現場が疲れてしまいます。

チェック項目は全部を完璧に埋める必要はありません。未定のままでもよい項目はありますが、「未定の理由」と「いつ決めるか」まで決めておくと、途中で話が止まりにくくなります。

要件整理が弱いと起きやすい失敗

要件整理が浅いまま進むと、よく止まるのは見積もりの後です。制作が始まってから「やっぱりこれも必要だった」となり、追加費用や納期のずれにつながりやすくなります。

次に多いのが、運用の現場が回らない失敗です。例えば、注文は入るのに発送の手順が決まっておらず、確認の連絡や手作業が増えて残業が増えます。結果として、売ることに集中できなくなります。

もう一つは「比較できない」状態です。A社は一式、B社は機能別の見積もりだと、金額の差の理由が見えません。要件が言葉になっていないと、どちらが自社向きか判断できず、決めきれなくなります。

要件整理の全体像と決める順番

要件整理は、欲しい機能を並べる作業ではありません。目的から逆算して、運用の流れと例外対応まで含めて「約束事」を決めていく作業です。順番を守ると、途中で矛盾が出にくくなります。

ここからは、詰まりにくい順に並べます。上から埋めるほど、見積もりや相談で説明しやすくなります。

順番決めること担当メモ
1目的と売りたい商品経営・店長優先商品を決める
2受注から発送の流れ現場責任者例外対応も書く
3決済・配送・返品経理・物流手数料も確認
4商品情報の持ち方担当者写真・説明文の粒度
5ページ構成と導線制作側と共有迷い所を減らす
6周辺ツールと引き継ぎ情報システム管理者を決める

この表で大事なのは、運用の流れを早い段階で言葉にすることです。見た目や機能の話に入る前に「注文が入った後、社内で何が起きるか」を固めると、抜け漏れが減ります。

要件整理チェックリスト(制作前に決めること)

ここからは、制作前に確認しておくと手戻りが減る項目をまとめます。表は短く、判断の背景や考え方はこの後で補足します。

領域確認項目判断の基準漏れがちな点
目的達成したい状態売上以外も含む優先商品の不在
商品点数と更新頻度増減の想定写真の用意範囲
運用受注から発送手順誰が何をするか休業日の扱い
決済配送選ぶ方法と条件手数料と入金返品ルール
顧客対応問合せの窓口返信目安テンプレの有無
計測見る数字と頻度週次で振り返る担当者が不明

目的:何を達成したいかを短い言葉にする

「売上を上げたい」だけだと、ページ構成も運用設計もブレます。例えば、まずは新規客を増やしたいのか、リピートを増やしたいのかで、見せる順番や用意する情報が変わります。

この段階では、細かい数字が決まっていなくても構いません。まずは「どの商品を、誰に、どんな理由で買ってもらうか」を短い文章にしておくと、後の判断が揃います。

商品:点数と更新の現実を先に出す

EC制作で想像より負担が出るのが商品情報です。商品点数が多いと、登録作業だけでなく、在庫の更新や価格改定の手間が積み上がります。

ここは理想ではなく現実の運用を前提にします。誰が、どのタイミングで、どこまで更新するかが決まると、必要な管理画面や作業手順も見えてきます。

運用:受注から発送までの例外を先に決める

注文が入った後の流れは、紙に書けるくらい具体に落とすのがコツです。通常の流れだけでなく、欠品、同梱、住所不備、ギフト対応など「たまに起きる困りごと」も拾うと、公開後に慌てにくくなります。

ここが固まると、決済や配送の選び方も現実に合ってきます。次の章では、見積もりがブレやすい条件と、予算の使いどころを具体に掘り下げます。

費用と投資判断:見積もりがブレる条件

費用の話でまず押さえたいのは、見積もりは「作る範囲」と「運用の複雑さ」で動きやすいことです。金額だけを見ると迷いますが、増えやすい条件を知っておくと、社内で判断がしやすくなります。

ECサイトの費用は、制作の初期費用だけでは終わりません。公開後も、決済の手数料やツール利用料、更新の人手がかかります。ここを見落とすと、予算は守れても現場が苦しくなりがちです。

迷いが出やすいのは「どこまで最初から用意するか」です。立ち上げの時点で全部入りを狙うと、開発も運用も重くなります。反対に、削りすぎると売りづらくなります。そこで、見積もりが動きやすい条件を先に把握し、抑え方を決めておくと話が早く進みます。

増える要因影響抑える工夫
商品点数が多い色・サイズ別で管理登録と確認の工数増主力から始める
決済や配送が多い後払い・店舗受取など設定とテストが増える売れ筋に絞る
旧データの移行会員・商品・注文履歴取り込みと照合が必要移行範囲を決める
割引ルールが複雑会員ランク・条件割引実装と検証が増える手動運用で検証
外部ツール連携在庫管理や会計ソフト仕様調整と確認が必要優先順位を付ける
見た目の作り込み完全オリジナルの画面画面数と調整が増える型をベースに改修

この表の使い方はシンプルです。自社が当てはまる行が多いほど、見積もりは揺れやすくなります。逆に言うと、揺れやすい部分を「今回はどこまでやるか」と決めるほど、金額も納期も読めます。

費用の比較で失敗しやすいのは、見積もりの前提が会社ごとに違うまま並べることです。そこで、比較の前に次の切り分けをしておくと判断が早まります。

  • 作る範囲:ページ、商品登録の仕組み、決済や配送の設定
  • 用意する素材:写真、説明文、ロゴ、規約文の下書き
  • 公開後の支援:更新のサポート、トラブル時の窓口、改善の提案

この3つが見えると、「安いが自社で抱える作業が多い」のか、「高いが運用まで含む」のかを見分けられます。費用の相談では、削るより先に「どこを軽くするか」を話すほうが、長い目で困りにくいです。

体制と進め方:社内の役割分担と進行

体制づくりの結論は、役割を分けて、判断の通り道を短くすることです。EC制作は、ページを作る作業よりも「確認待ち」で止まりがちです。担当が曖昧だと、質問が来ても誰も答えられず、結果として納期も費用も揺れます。

最低限、社内で決めておきたい役割は次の5つです。難しい呼び名は不要で、誰がやるかだけ決めます。

  • 決める人:優先順位と最終判断を持つ
  • 窓口の人:制作会社との連絡を一本化する
  • 商品の人:商品情報と写真の準備を進める
  • 運用の人:受注から発送の手順を固める
  • 確認の人:文言や規約、社内ルールを確認する

この形にすると、制作会社からの確認が来たときに、答えが返る先が明確になります。逆に、窓口が複数いると、要望が増えたり変わったりしやすく、作り直しにつながります。

進行を止めないために効くのは、打ち合わせの回数より「回答の期限」を決めることです。例えば、確認が来たら何営業日で返すか、社内の承認は誰が持つかを決めておくと、仕事が前に進みます。

よくあるつまずきは、原稿や写真が後回しになることです。制作は進んでいるように見えても、商品ページの中身がそろわないと公開が遅れます。早い段階で、主力商品だけでも写真と説明文を固めると、全体の品質も上がりやすくなります。

もう一つは「運用の現場が置き去り」になるケースです。店長や経営側だけで決めると、受注対応の現実とズレることがあります。受注メールの確認、発送の締め時間、休業日の扱いなど、現場の約束を先に固めると、公開後の混乱を抑えられます。

次の章では、公開後にトラブルになりやすい論点を先に洗い出し、事前に決めておく確認項目をまとめます。

リスクとトラブル:公開前に潰す確認項目

リスクを減らすコツは、想定外が起きたときの「戻り先」を決めておくことです。ECは毎日同じ流れで回るように見えて、欠品や住所不備などの例外が混ざります。例外のたびに人が迷うと、対応が遅れ、問い合わせが増えやすくなります。

決済・配送・返品は「条件」を先に言葉にする

決済や配送は、導入する方法そのものよりも、条件の決め方で揉めやすくなります。公開前に、最低限ここだけは社内で合意しておくと安心です。

  • 送料の考え方(地域差、無料の条件)
  • 発送までの日数(目安と、繁忙期の扱い)
  • キャンセルや返品の条件(受け付ける範囲、期限)
  • 領収書や納品書の扱い(同梱するか、後日送るか)

文章にしておくと、購入前にお客様が判断できます。社内側も「その場の判断」が減り、対応がブレにくくなります。

欠品や二重販売のとき、どう連絡するかを決める

在庫が少ない商品ほど、欠品対応の負担が出ます。想定しておきたいのは、欠品が起きた瞬間に「どの選択肢を出すか」です。

  • 入荷待ちにする
  • 代替品を提案する
  • 返金してキャンセルする

この3つを決め、連絡文面の下書きを作っておくと、現場が落ち着きます。誰が連絡し、どのタイミングで連絡するかまで決めると、問い合わせの連鎖を抑えやすくなります。

問い合わせ対応の「窓口」と「時間」を決める

問い合わせの窓口が複数あると、返答が遅れたり、同じ話が二度走ったりします。電話、メール、フォームのどれを主にするかを決め、返信の目安時間も決めておくとよいです。

お客様情報を扱う人を限定し、閲覧できる範囲を決めるのも大切です。誰でも見られる状態だと、引き継ぎは楽でも、運用上の不安が残ります。

公開前にやっておく最終チェック

最後に、運用の手順が本当に回るかを確認します。見た目の確認だけでなく、実際の購入の流れを通すのが効果的です。

  • テスト購入をして、注文完了まで進むか
  • 注文メールが担当者に届くか
  • 送料や支払い方法が意図どおりか
  • スマホで読みづらい箇所がないか

ここまで通せると、公開直後の混乱がかなり減ります。

効果と成果の考え方:目標数値と振り返り

成果を出すうえで迷いが出やすいのは「何を見ればよいか」です。公開後は、やることが増えます。そこで、最初の1〜3か月は見る数字を絞り、毎週同じリズムで振り返るほうが続きます。

アクセス解析は、どのページが見られ、どこで離脱したかを確かめる仕組みです。これがあると、勘ではなく事実ベースで直す場所を決めやすくなります。

目的見る数字計測方法確認頻度
売れ筋を作る購入件数管理画面週1
利益を守る粗利の目安原価と注文週1
改善点を掴む離脱が多い頁アクセス解析週1
運用を回す対応に要した時間担当メモ週1
リピートを増やす再購入の件数管理画面月1

この表は「改善の順番」を決めるためのものです。売上だけを見ると、原因が見えにくい場面があります。離脱が多いページを見れば、直す場所が見えます。運用時間を見れば、現場が詰まっている場所が見えます。

もう一つ、ECの改善で効きやすい考え方があります。カートは購入手続きに進むための仕組みですが、ここに入る前の情報が不足していると、購入まで進みにくくなります。商品ページで迷いが減るほど、購入手続きまで進みやすくなります。

相談前に揃える情報と、相談で決まること

制作の相談は、完璧な資料がなくても進みます。ただ、最初に材料がそろっているほど、提案も見積もりも「自社向け」に寄ります。堺市周辺で店舗も運営している場合は、店頭の運用も含めて前提が変わることがあるので、その点も言葉にしておくと話が早まります。

相談前にそろえると話が早い情報

全部そろわなくても大丈夫です。分かる範囲で、次だけ用意すると相談が進みやすくなります。

  • 主力商品と、売りたい順番
  • 商品点数と、増え方の見込み
  • 受注から発送までの流れ(手書きでOK)
  • 決済と配送で、外せない条件
  • 返品やキャンセルの方針(社内ルール)
  • いつ頃に公開したいか(未定でも可)
  • 予算感(目安を知りたいでも可)

ここがそろうと、制作会社側は「作業の量」と「運用の重さ」を想像できます。結果として、後から追加が出るリスクが減ります。

相談の場で決まりやすいこと

相談の場では、次のようなことが固まりやすいです。

  • 最初に作る範囲と、後回しにする範囲
  • ページの構成と、商品ページの型
  • 公開までの段取りと、社内の役割分担
  • 公開後に困りやすい所の先回り

要件整理のチェックリストは、これらを決めるための土台です。自社に当てはめたときに迷いが増えたら、迷っている場所がそのまま相談のテーマになります。

まとめ

ECサイト制作で失敗を減らす近道は、機能の話に入る前に「運用の約束」を固めることです。目的、受注から発送の流れ、決済や返品の条件が言葉になると、見積もりの前提がそろい、比較もしやすくなります。

公開後に焦りやすいのは、欠品や例外対応、問い合わせ対応です。事前に条件と連絡手順を決めておくと、現場が回りやすくなります。成果は、見る数字を絞って週1で振り返るだけでも、改善の方向が見えやすくなります。

制作前にチェックリストを埋めるのは、完璧な資料を作るためではありません。相談の場で、判断が早くなる材料をそろえるためです。制作やリニューアルの相談では、手を動かす前に「目的」と「伝える順番」をそろえるほど、手戻りが減ります。分かる範囲で次を共有できると、やり取りがスムーズです。

もし堺市周辺でECの立ち上げや作り直しを検討していて、要件整理から一緒に進めたい場合は、株式会社みやあじよへご相談ください。状況を伺いながら、最初に決める順番と、制作範囲の線引きを一緒に固めます。お困りごとございましたら、どうぞ気軽にこちらよりご相談ください

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