展示会のあと、名刺やメモは手元に残っているのに、次の一手が遅れてしまうことがあります。そこで役に立つのが、資料ダウンロードに特化したLPです。LPは1枚で完結する案内ページで、来場者が迷わず次へ進めるように道筋を作れます。
この記事では、展示会後のフォローを「メールや電話の頑張り」だけに頼らず、資料ダウンロードから商談までをつなぐページ設計を解説します。
展示会後のフォローが停滞する理由
展示会は接点を作る場ですが、会期が終わった瞬間に「日常業務の山」に戻ります。フォローが遅れるほど相手の記憶は薄れ、連絡しても反応が取りにくくなります。
名刺が増えるほど「誰に何を送るか」が曖昧になる
来場者は温度感がバラバラです。すぐ検討したい人もいれば、情報収集だけの人もいます。全員に同じ内容を送ると刺さる人が減りやすい一方で、個別対応は現実的ではありません。
営業の会話が始まらず、次の接点が切れる
展示会で話せた内容は、数日たつと細部が思い出せません。相手も同じです。資料を渡すだけで終わると、営業側は「次に何を聞けばよいか」が決まらず、連絡が途切れやすくなります。
Web上の受け皿がないと、行動が分散する
資料ファイルを添付したり、製品ページを案内したり、複数リンクを並べたりすると、相手は迷います。迷った結果、後回しになりやすいのが展示会フォローの落とし穴です。
フォローが止まる原因は、熱量ではなく「次の行動を一本化できていないこと」が多いです。ここを整えるだけで、社内の動きもそろいやすくなります。
フォロー用LPが担う役割と導線
フォロー用LPは、展示会の名刺を「次のアクション」へ変えるための受け皿です。やることは難しくなく、相手が判断しやすい順番で情報を置きます。
来場者の温度差を受け止め、同じ導線に乗せる
すぐに相談したい人には、資料を見たうえで連絡できる状態を作ります。まだ検討前の人には、今すぐ決めなくても価値がある資料を渡し、関係を切らない形にします。どちらも「資料ダウンロード」という同じ入口で受け止められます。
営業の次の一言を作る
資料ダウンロードは、相手の関心を知る手がかりです。どの資料に反応したかが分かると、電話やメールでも話題が作りやすくなり、売り込み感も薄れます。
展示会フォローの流れを短くする
おすすめの導線は次の通りです。
- お礼の連絡でLPを案内する
- LPで資料を選んでダウンロードしてもらう
- ダウンロード後の完了ページで「次にできること」を1つだけ示す
選択肢を増やしすぎないことが、離脱を減らす近道です。
資料ダウンロードLPの基本構成
結論から言うと、フォロー用LPは「誰の、どんな迷いを減らすか」を先に示し、その後に資料を並べます。製品説明を最初から詰め込むより、来場者が判断できる材料を優先したほうが進みやすくなります。
最初に置くのは「資料で得られること」
ページ上部では、次の3つが伝われば十分です。
- この資料は何のためのものか
- どんな人に向くか
- 読んだあとに何が分かるか
ここが曖昧だと、資料の価値が伝わらず、入力の手間だけが目立ちます。
資料は「タイトル」より「中身の一言要約」
資料名だけでは比較できません。各資料に一言の要約を付けると、相手は選びやすくなります。さらに、ページ内で資料を3つ以内に絞れると、迷いが減ります。
不安を減らす情報は「短く、先に」
初めての相手は、会社の信頼材料を探します。会社概要や実績がある場合は、長文ではなく要点だけを置き、詳細は別ページへ誘導します。LPは読み物ではなく、判断の道具だからです。
| 目的 | 入れる情報 | ありがちな抜け | 補足 |
|---|---|---|---|
| 自分向けか判断 | 対象の業種・立場 | 誰向けか不明 | 「営業向け」など明記 |
| 価値を早く理解 | 資料の一言要約 | タイトルだけ | 読むと分かることを書く |
| 比較しやすくする | 資料は3つ以内 | 並べすぎる | 用途で分けて見せる |
| 不安を減らす | 会社の要点 | 説明が長い | 詳細は別ページへ |
| 次へ進める | 完了後の案内 | 終わってしまう | 次の一手を1つに絞る |
この表で埋まらない欄がある場合、文章を増やすより先に「誰に向けた資料か」と「読んだあとに分かること」を短く言い切ってください。そこが定まると、ページ全体のブレが減ります。
フォームで離脱を減らす工夫
資料ダウンロードの入力欄は、来場者にとって小さな壁です。入力する理由が分からない項目があると、そこで止まります。逆に、必要な理由が伝われば、項目が少し増えても進める人は増えます。
入力項目は「営業に必要な順」で考える
最初から細かく聞きすぎると離脱します。一方で、連絡先が分からなければフォローもできません。まずは「連絡できる最低限」と「会社を特定できる情報」を中心に組み立てます。
| 項目 | 入力の負担 | 代替案 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 会社名 | 低 | 任意でも可 | 表記ゆれが起きやすい |
| 氏名 | 低 | 必須 | ふりがなは任意が無難 |
| メール | 中 | 必須 | 誤入力対策を入れる |
| 電話 | 中 | 任意 | 必須にすると離脱しやすい |
| 部署・役職 | 中 | 選択式 | 自由入力は手間が増える |
| 興味の対象 | 中 | チェック式 | 項目数は増やしすぎない |
表の「電話」を任意にしても、完了ページで「希望があれば折り返しも可能」と添えるだけで、必要な人は連絡をくれます。まずは相手の負担を減らし、関係を切らないことを優先してください。
展示会フォロー施策とのつなげ方
フォロー用LPを作っても、案内の出し方がバラバラだと成果が読みづらくなります。最初は、連絡の型を少しだけ決めておくほうが運用が楽です。
メールは「1通で完結」より「次へ進める1リンク」
展示会後のお礼メールは、本文に情報を詰め込むほど読まれにくくなります。資料を添付して終わると、相手の手元に残る一方で、誰がどれを見たかが分からず、次の会話も作りにくくなります。
おすすめは、メールの役割を「LPへ案内すること」に絞る形です。メール本文は短く、リンクは1つだけにすると迷いが減ります。リンク先のLPで資料を選べるようにしておけば、相手は必要なものだけ持ち帰れます。
電話フォローは「売り込み」ではなく「資料の補足」から入る
展示会後の電話は、いきなり商談の打診をすると警戒されやすいです。先に「資料を見て判断できる状態」を作り、そのうえで補足の連絡を入れると会話が始まりやすくなります。
営業側で使いやすい流れは次の通りです。
- 先にお礼メールでLPを案内する
- 相手が資料を取ったかだけ確認できる状態にする
- 電話は「不明点の確認」と「必要なら次の提案」で締める
この順番にすると、押し付け感が出にくく、営業側も話す材料が揃います。
来場者リストは「温度」で分け、連絡頻度を変える
展示会の来場者は、全員が同じ検討段階ではありません。ここを一つにまとめようとすると、連絡が薄くなったり濃くなりすぎたりします。
分け方は複雑にしなくて大丈夫です。最初は3段階で十分です。
- すぐ相談に近い層:打ち合わせの候補日を出せる
- 比較検討中の層:資料を揃え、判断材料を渡す
- 情報収集中の層:最低限の案内で関係を切らない
3つに分かれるだけで、営業の追いかけ方が揃い、社内の混乱が減ります。
期待できる効果とKPIの見方
フォロー用LPの成果は、資料ダウンロード数だけでは決まりません。目的は「商談につながる行動」を増やすことなので、途中の数字もあわせて見ます。
よく出る効果は「迷いが減る」「次の会話が作れる」
LPがあると、次の変化が起きやすくなります。
- 連絡のたびに資料を添付する手間が減る
- 来場者が自分で選べるので、営業の対応が軽くなる
- どの資料が選ばれたかをもとに、話題が作れる
営業が忙しい会社ほど、ここが効いてきます。人が増えなくても、同じ人数で回しやすくなるからです。
KPIは「止まっている場所」を探すために使う
KPIは成果を測る目安の数値です。見るときは、良し悪しを判定するより「どこで止まっているか」を当てるために使います。
| 見る数字 | よくある原因 | 見直す場所 | 次にやること |
|---|---|---|---|
| LPの訪問数 | メールから来ていない | メール文面・送信先 | 件名と1リンクに絞る |
| 資料DL数 | 価値が伝わらない | 冒頭の説明・資料見せ方 | 一言要約を足す |
| フォーム完了率 | 項目が多い | 入力項目・エラー表示 | 任意項目を減らす |
| 営業への相談数 | 次の一手が見えない | 完了ページの案内 | 相談導線を1つ置く |
| 商談化率 | 追客の優先順位が曖昧 | 資料の種類・タグ | 興味選択を用意 |
| 対応工数 | 個別対応が多い | 資料管理・テンプレ | 資料を統合し更新手順化 |
表の見方はシンプルです。訪問数が少ないなら「案内が届いていない」、訪問はあるのに資料DLが少ないなら「価値の伝え方が弱い」、フォーム完了率が低いなら「入力の壁が高い」といった具合に、直す場所が絞れます。
体制と進め方
展示会後のフォローはスピードが勝負ですが、急ぐほど手戻りも増えます。早く出して育てるために、社内の役割分担だけ先に固めておくと進みます。
最低限そろえたい担当は3つ
人数が少ない会社でも、役割が分かれていれば回せます。
- 展示会担当:来場者の温度感と、よく聞かれた話を渡す
- 営業:フォローの話し方と、商談化の条件を決める
- Web担当:LPの構成、公開、数字の確認を回す
ここが一人に集中すると、どこかで詰まります。特に原稿の確認待ちが起きやすいので、「誰が最終判断するか」だけは先に決めておくほうが安全です。
初回公開までの流れは短くする
最初から完璧を狙うより、最低限の形で出して改善したほうが動きます。初回公開までの流れは、次の順で進めると手戻りが出にくいです。
- 資料を3つ以内に絞る
- 各資料の一言要約を作る
- フォーム項目を決める
- お礼メールの文面を用意する
- 公開日と初回の確認日を決める
この順にすると、ページとメールが同じ方向を向きます。社内の判断が割れやすいときほど、「資料を絞る」と「一言要約」を先に終わらせると、残りが早く進みます。
費用の目安と投資判断
展示会後フォロー用のLPは、見た目の作り込みより「迷わず資料にたどり着けるか」と「公開後に直せるか」で費用の出方が変わります。
最初に作る範囲を決めておくと、見積もりの比較もしやすくなります。
費用がブレやすいのは「原稿」と「作る範囲」
同じ1ページでも、次の条件で工数が増えます。
- 原稿が未整備で、文章づくりから必要
- 資料が多く、選び方の設計が必要
- フォームの入力項目や完了後の案内を作り込む
- 展示会ごとに差し替える前提で、更新しやすさを作る
反対に、資料と一言要約がそろっていて、社内の承認が速い場合は、短い期間で形になります。
よくある見積もりの出方
金額は制作会社や範囲で幅があります。ここでは「どの作業を含めるか」で価格帯が変わる感覚をつかむための目安を置きます。
| 価格帯 | 含まれる範囲 | 向くケース | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 10万〜30万円 | 既存雛形で文言調整 | 資料が整っている | 差別化が弱くなりやすい |
| 30万〜70万円 | 構成見直しとデザイン調整 | 初めて作るLP | 原稿の準備が必要 |
| 70万〜120万円 | 原稿づくり支援も含む | 競合が多い領域 | 承認待ちで遅れやすい |
| 120万円〜 | 運用設計まで含める | 年間で使い回したい | 作る範囲を先に決める |
この表を見て迷う場合は、「どこまでを今回のLPで完結させるか」を先に決めると判断が早くなります。たとえば、初回は資料ダウンロードに絞り、商談の打診は完了ページで軽く触れる程度にする、といった切り分けです。
投資判断は「商談までの道筋」で見る
判断がぶれやすいのは、LP単体の良し悪しで考えるときです。展示会後フォローは「資料を渡す」「次の会話を作る」「営業の優先順位を作る」までがセットです。
社内で決めるときは、次の順に並べると腹落ちしやすくなります。
- まず、誰に渡したい資料かを決める(来場者の温度別)
- 次に、資料を取った人に営業がどう動くか決める(電話かメールか、いつか)
- 最後に、その動きに必要な情報だけフォームで集める
この順で決まると、LPに載せる内容も費用も自然に絞れます。
よくあるリスクとトラブル回避
展示会後のフォローは、やり方次第で「丁寧」と受け取られることも、「しつこい」と受け取られることもあります。先に想定しておけば、余計な火種を減らせます。
連絡がしつこい印象になる
一斉送信で頻度が高いと、反応は落ちやすくなります。特に展示会直後は、同じようなメールが大量に届いている相手もいます。
避け方はシンプルです。
- お礼メールは短く、リンクは1つにする
- 連絡頻度は最初に決めて守る(毎週のような連絡は避ける)
- 電話は「資料の補足」から入る
LPがあると、メール本文で説明しなくてよくなり、圧が下がります。
個人情報への不安が増える
フォームに入力する側は、「この情報を何に使うのか」が分からないと止まります。対策は長文の説明ではなく、安心できる一言を置くことです。
たとえば次のような形です。
- 連絡の目的を明記する(資料送付のため、など)
- 連絡の範囲を言い切る(必要な場合のみ、など)
- 会社の基本情報が分かる導線を置く(会社概要や問い合わせ先)
「入力しても大丈夫」と思える材料が先にあるだけで、完了率が変わります。
営業とWebで判断が割れる
展示会後はスピード優先になり、関係者の意見が割れやすくなります。ここで揉めると公開が遅れ、機会を逃しやすくなります。
回避策は、決める順番を固定することです。
- 先に資料を絞る
- 次に資料の一言要約を決める
- 最後にフォーム項目を決める
見た目の議論は最後で構いません。順番が揃うと、短時間で決まります。
資料が古くなり、信頼を落とす
展示会用の資料は更新されやすく、古い版が出回ると信頼を落とします。
対策は「更新の責任者」を決め、差し替えの手順を短くすることです。
初回から完璧な運用を作るより、最低限でも「最新版の置き場所」と「差し替える人」を決めるほうが事故が減ります。
公開後の改善サイクル
LPは公開した瞬間が完成ではありません。展示会後フォローは短期間で動くため、公開後の小さな修正が成果に直結します。
最初の見直しは「入口」と「上部の説明」
公開後に確認する順番は、次の通りです。
- まず、LPに来ているか(お礼メールから流入しているか)
- 次に、資料が取られているか(魅力が伝わっているか)
- その次に、フォームで落ちていないか(入力の壁が高くないか)
訪問数が少ないなら、LPよりもメールの文面や送信先の見直しが先です。訪問はあるのに資料DLが少ないなら、上部の説明と資料の見せ方から触るほうが早く直せます。
直すときは「1回で1つ」に絞る
一度に全部を変えると、どれが良かったのか分からなくなります。改善は次のように「1つ変えて、様子を見る」を繰り返すと迷いが減ります。
- 上部の一文だけを変える
- 資料の並び順だけを変える
- フォームの任意項目を1つ減らす
- 完了ページの案内を短くする
小さく直すほど、社内の合意も取りやすく、スピードも出ます。
展示会が終わっても使い回せる形にする
展示会ごとに毎回ゼロから作ると、運用が破綻しがちです。最初から「差し替える部分」と「共通で使う部分」を分けておくと、次回が楽になります。
具体的には、次を分けるイメージです。
- 共通:資料DLの流れ、フォーム、会社の安心材料
- 差し替え:冒頭の一文、資料の種類、完了ページの案内文
これだけでも、展示会のたびに追われる状態から抜けやすくなります。
まとめ
展示会後フォローで成果が出にくいとき、多くの場合は「次の行動が一本化されていない」ことが原因です。資料ダウンロード用LPを用意すると、来場者は迷いにくくなり、営業は会話の入り口を作りやすくなります。
社内で進めるときは、資料を絞り、一言要約を作り、フォームを軽くする順で固めると手戻りが減ります。費用もこの順番で作る範囲が見え、比較がしやすくなります。
公開後は、訪問数、資料DL数、フォーム完了率の順で詰まりを探し、1回で1つだけ直す運用が合います。展示会ごとに差し替える部分も最初から分けておくと、次回が楽です。
相談する前に
まだ社内でまとまりきっていない状態でも大丈夫です。分かる範囲で、次だけ書いていただけるとやり取りが楽になります。未定は未定で構いません。
・サイトURL(または対象ページ)
・目的(例:資料DLを増やしたい)
・困りごと(例:資料はあるが動きが少ない)
・希望時期(例:未定/相談して決めたい)
・予算感(例:未定/目安を知りたい)
【入力例】
目的:資料DLを増やしたい
困りごと:来場者が次に進まない
希望時期:未定(相談して決めたい)
予算感:未定(目安を教えてほしい)
展示会後フォローのLP制作を相談したい場合
ここまで読んで、方向は見えたのに「自社の資料だとどう並べるか」「フォームをどこまで軽くするか」で手が止まることがあります。展示会後は時間がなく、社内の判断も割れやすいので、着手前に道筋を揃えるほうが早く進みます。
株式会社みやあじよでは、目的から逆算してLPの構成と導線を組み立て、原稿のたたき台まで形にします。資料の絞り方と見せ方が決まらない、フォーム項目の落としどころが分からない、営業フォローの流れまで揃えたいなど、WEBで何かお困り事ございましたら気軽にお問い合わせください。