ローカルSEOとは通常のSEOとは違い、地域ごとに優先されるSEOのことです。
わかりやすいイメージでは同じ大手チェーン店の名前で検索しても、検索者がいる地域によっては北海道の店舗がヒットしたり、東京の店舗がヒットするような形です。
そのため、実際に店舗を持っているお店では、集客にかなり有効なものになります。
今回の記事ではローカルSEOに効果的な取り組みや重要視されているポイントを紹介いたします。
目次
ローカルSEOに取り組む際の基本的なステップ
ローカルSEOに取り組む際の基本的なステップは次のとおりです。
- Googleビジネスプロフィールアカウントの取得
- プロフィール情報を充実させる
- レビュー・口コミの収集
- サイテーション・被リンクの獲得
それぞれ詳しく解説します。
1.Googleビジネスプロフィールアカウントの取得
ローカルSEOに取り組むためには、Googleビジネスプロフィールにアカウント登録しなければなりません。ローカルSEOによって、マップ検索で表示される情報はすべてGoogleビジネスプロフィールに登録した内容がもとになっています。
顧客の混乱や、信頼の失墜を避けるためにも、アカウント登録をする際は、正確な情報を記載することが大切です。
2.プロフィール情報を充実させる
Googleビジネスプロフィールのアカウント登録が完了しただけでは、集客力を向上させられません。集客力を向上させるためには、より多くの情報を掲載してプロフィール情報を充実させ、検索キーワードに引っかかる確率を高める必要があります。
掲載する最新情報は具体的に次のとおりです。
- セールやキャンペーンの情報
- 新商品・新サービス・新メニューの告知など
また、顧客の目を引き付ける手段として、写真・アイキャッチ画像の活用も有用です。
3.レビュー・口コミの収集
ローカルSEOで集客力を向上させるためには、レビュー・口コミの収集が欠かせません。収集すべき理由は、レビュー・口コミが商品・サービスの購入を決めるための重要な情報源となるからです。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングが2018年に発表した「口コミサイト・ インフルエンサーマーケティング に関するアンケート結果」によると、商品・サービスの購入時に情報源として口コミを重視している人は約46%でした。
また、ネット上の口コミを参考にする方は約50%であり、全体の8割以上が口コミを参考にしていることになります。つまり、レビュー・口コミを収集すれば、顧客が自店舗を選ぶ可能性を向上させられるということです。
4.サイテーション・被リンクの獲得
サイテーションとは、SNSやブログなどで発信させる自店舗の投稿のことです。サイテーションが増加すれば知名度が向上するため、ローカルSEOの効果をさらに高められます。
被リンクとは、SNSやブログなどの外部ページから自社ページに設置されるリンクのことです。従来のSEOと同様、ローカルSEOも被リンクは非常に重要です。
Web記事の取材依頼を積極的に受け入れるなどして、被リンクを獲得していくことをおすすめします。
ローカルSEOの効果的な取り組み方法4選
ローカルSEOの効果的な取り組み方法は次の4つです。
- 更新頻度を増やす
- 質の高い口コミ・SNS投稿を増やす
- NAPを統一させる
- ローカルSEOツールの活用
それぞれ詳しく解説します。
1.更新頻度を増やす
1番効果的な方法は更新頻度を増やすことです。更新頻度を増やすことで、プロフィールが充実し、集客力の向上が期待できます。
ただし、はじめは毎日更新を頑張っていても、途中から週1回しか投稿しなくなると、更新頻度が悪いとGoogleに認識されてしまいます。ローカルSEOでは、更新頻度だけでなく、継続性も重視しなければなりません。
そのため、継続して投稿できる体制で更新頻度を上げる必要があります。
2.質の高い口コミ・SNS投稿を増やす
質の高い口コミ・レビューやSNSの投稿を増やすことも大切です。
質の高い口コミや口コミを増やせればアカウント評価を向上させられますし、SNS投稿でサイテーションを増やせば、集客力の向上につなげられます。
3.NAPを統一させる
NAPを統一させることも、ローカルSEOの取り組みの1つです。NAPとは、「名前(Name)」「住所(Address)」「電話番号(Phone)」の頭文字を並べた言葉です。
Googleビジネスプロフィールに情報を掲載する際はWebサイトなど、他のサイトに掲載している形式と同じにしておかなければなりません。
例えば、アルファベット・カタカナなどの入力ルールはもちろん、電話番号のハイフンの有無、住所の「1-1」や「1番1号」、「10階」や「10F」などの細かい表記も統一しておく必要があります。
4.ローカルSEOツールの活用
ローカルSEOツールの活用も有用です。ローカルSEOは有料のツールであり、月額3万円程度かかります。
しかし、ローカルSEOツールを活用すれば、キーワードの検索順位を計測でき、投稿内容の分析や課題点の把握、改善策の立案が可能です。そのため、上手く活用できれば、月額3万円以上の見込み顧客を獲得できます。
そもそもローカルSEOとは?
ローカルSEOとは、検索エンジンにおけるマップ検索結果の最適化です。「新宿
ラーメン」というように特定の地域で検索した際に、上位表示を狙う施策であり、Googleマップにも表示されることから店舗営業している場合に有用です。
飲食店や美容院、コンビニなど、店舗営業している方がローカルSEOに注力してマップ検索で上位表示できれば、顧客の目に触れやすくなるため、集客力の向上につなげられます。
ローカルSEOが重要視されている理由
ローカルSEOが重要視されている理由は「自店舗の情報が上位表示されやすくなり、顧客の目に触れやすくなるから」です。従来のSEOでは、他のエリアを含む多くの競合他社を相手に競争しなければなりません。
また、地域名×店舗の種類でGoogle検索しても、ぐるなびやネット広告などのサイトが上位表示されるため、店舗の公式サイトの表示順位は低くなりがちです。しかし、ローカルSEOに注力すれば、店舗名や地域名×店舗の種類で検索した際に、Googleマップ上に表示される他、大手サイトの上に自店舗が表示される可能性があります。
自店舗の情報が大手サイトによって埋もれなくなるため、顧客の目にとまりやすくなり、集客力の向上が見込めます。
ローカルSEOの表示順位に影響する要因
ローカルSEOの表示順位に影響する要因は次の3つです。
- 関連性
- 知名度
- 距離
それぞれ詳しく解説します。
1.関連性
検索キーワードと掲載情報の関連性によって、検索順位が変動します。Googleはユーザーファーストを掲げており、顧客の検索意図に近い情報を上位表示させる仕組みです。
そのため、自社サイトに関連するキーワードを盛り込みながら、Googleビジネスプロフィールの登録や投稿を行うと集客力の向上につなげられます。
2.知名度
知名度もローカルSEOの表示順位に影響する要因の1つです。知名度を図る具体的な評価項目としては、口コミ数や被リンク数、スコアなどが挙げられます。
もし、これら情報から人気度が高いと判断されれば、Googleの評価が向上し、上位表示されやすくなります。また、認知度が向上すれば、検索数も増加するため、SEOの評価も高くなる傾向にあるといわれています。
ただし、何も行動を取らないとレビュー・口コミを収集できません。また、顧客は来店してから1週間程度で来店したことも忘れてしまいます。
そのため、声掛けや口コミを呼びかけるポップなどを提示し、早い段階でレビュー・口コミを投稿してもらえるように取り組む必要があります。
3.距離
距離もローカルSEOの表示順位を決める要因の1つです。距離が評価項目になっている理由は検索ユーザーの利便性を確保するためです。
例えば、「新宿 ラーメン」で検索したとしましょう。この際、現在地からラーメン屋の距離が把握できれば、目的地までの移動方法や時間を算出でき、利便性を担保できます。
しかし、新宿でラーメン屋を営業していても住所登録していなければ、移動方法や時間が算出されないため、距離が近くても店舗情報がクリックされない可能性が高いです。機会損失を避けるためには、必ず住所は登録して距離が分かる状態にしておく必要があります。
ローカルSEOの各種パターン
ローカルSEOのパターンを次の2項目に分けて解説します。
- 検索方式
- 表示形式
それぞれ詳しく解説します。
1.検索方式
ローカルSEOの検索方式は次の2つです。
- 目的地
- 地名
目的地とは、カフェや駐車場、居酒屋など、地名を入れずに店舗の種類で検索する方式のことです。例えば、新宿にいる状態で「居酒屋」と検索すれば、位置情報をもとに現在地周辺にある居酒屋の情報と所在地を記したGoogleマップが表示されます。
一方、地名は「地名×店舗の種類」で検索する方式のことです。例えば、「新宿 ラーメン」「新宿 美容院」などがあり、検索すると検索結果ページの上位に新宿にある関連施設情報と所在地を記したGoogleマップが表示されます。
2.表示形式
ローカルSEOの表示形式は次の2つです。
- ナレッジパネル
- ローカルパック
ナレッジパネルとは、店舗名などを検索した際、スマホであれば検索結果ページの上位、パソコンであれば右側に表示されるビジネス概要のことです。施設名や口コミ、所在地の地図、所在地、電話番号、営業時間、混雑する時間帯などが表示されています。
ローカルパックとは、検索結果上部に店舗情報一覧と各店舗の現在地を記した地図が表示される形式のことです。ローカルパックは検索内容次第でさらに2つの表示形式があります。
- ローカルスナックパック:飲食食店・娯楽施設検索時に表示
- ローカルABCパック:コンビニや銀行など口コミの重要度が低い施設検索時に表示
ローカルSEOの効果的な取り組みでよくある質問
ローカルSEOの効果的な取り組みでよくある質問は次の4つです。
- SEO・MEOとの違いとは?
- ローカルSEOのメリットはなんですか?
- ローカルSEOの注意点とは?
- ローカルSEO費用にかかる費用はどれくらいですか?
それぞれ詳しく解説します。
1.SEO・MEOとの違いとは?
SEO(Search Engine Optimization)とは、日本語で「検索エンジン最適化」といい、Webサイトの上位表示を目指す施策のことです。どちらも上位表示するための施策ですが、SEOはWebサイト、ローカルSEOはGoogleマップというように、施策対象に違いがあります。
MEO(Map Engine Optimization)とは、日本語で「マップエンジン最適化」といいます。結論からいうと、ローカルSEOとMEOの意味は同じです。
海外ではローカルSEOと呼ばれるのが一般的であり、MEOは日本固有の呼称です。
2.ローカルSEOのメリットはなんですか?
ローカルSEOのメリットは次の3つです。
- 競合が少なく、結果が出やすい
- 費用対効果が高い
- SEOと比べると難易度が低く取り組みやすい
SEOのハードルが高いと感じている場合、まずはローカルSEOに取り組むことをおすすめします。
3.ローカルSEOの注意点とは?
ローカルSEOの注意点は次の3つです。
- 定期的かつ継続的に情報更新を行う
- 口コミ・レビューには真摯に対応する
- 禁止行為を行わないよう注意する
Googleガイドラインで禁止されている行為としては、口コミへの報酬や被リンクの購入などが挙げられます。禁止行為が発覚した場合、ペナルティとして表示順位を大幅に下げられる、ナレッジパネルの削除などが科せられます。
4.ローカルSEOにかかる費用はどれくらいですか?
Googleマイビジネスのみを使用する場合、ローカルSEOに費用はかかりません。しかし、ローカルSEOツールを活用する場合は、月額3万円程度の費用がかかります。
また、ローカルSEOを業者に依頼する場合、初期費用が無料~5万円かかります。報酬のタイプは月額固定型と成果報酬型に分かれ、月額固定費だと月額2万~8万円、成果報酬型だと日額500~1,200円程度です。
ローカルSEOの効果的な取り組み まとめ
ローカルSEOに取り組めば、地域性のあるキーワードで検索された際、大手サイトよりも上に自店舗情報が表示されやすくなるため、集客力の向上が見込めます。ただし、Googleビジネスプロフィールにただ情報を登録しただけでは、上位表示させられません。
ローカルSEOで成果を出すためには、「更新頻度を増やす」「質の高い口コミ・SNS投稿を増やす」などの効果的な取り組みを継続的に実施していくことが大切です。
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