CMSの種類
CMSの種類は次の3つです。
- オープンソースタイプ
- パッケージタイプ
- クラウドタイプ
それぞれ詳しく解説します。
1.オープンソースタイプ
オープンソースタイプは、ソースコードをインターネット上で公開しているタイプのCMSです。他タイプのCMSと比べて、低価格である他、無償で利用できるものも多くあるため、低い予算ではじめたいという場合に適しています。
ただ、ソースコードがインターネット上で公開されている特性上、不正アクセスなど、セキュリティ面のリスクがあります。プラグインの脆弱性が発見されることもあるため、細めに更新を行い、セキュリティを維持しなければなりません。
2.パッケージタイプ
パッケージタイプは、パッケージ商品として業者が開発し、販売しているタイプのCMSです。運用に欠かせない機能が備わっていることから、マーケティング対策や業務効率化が可能であり、ビジネス利用に適しています。
オープンソースタイプと違って、ソースコードが公開されていないため、セキュリティがしっかりしています。また、業者からの支援も受けられるため、不明点が出てきたり、不具合が起きたりしても問題なく利用できるでしょう。
ただし、導入費や月額利用料はオープンソースタイプよりも高額であるため、それなりの予算を見込まなければなりません。
3.クラウドタイプ
クラウドタイプは、インターネット上で提供されているサーバーやCMSを利用して運用するタイプです。クラウド上でCMSが管理されているため、インターネット環境さえあれば、どこからでも編集できます。
クラウドタイプの特徴はサーバーへのインストールやシステム構築の必要がなく、契約から導入まで早いことです。そのため、すぐにWebサイトを立ち上げたいという場合に適しています。
また、サーバーやドメインを準備する必要がないため、初期費用を抑えたいという場合にもおすすめです。一方、拡張性は低いため、独自性を出したい場合や、特殊な機能を実装したいという場合には適していません。
おすすめのCMS10選
おすすめのCMSは次の10ツールです。
- WordPress
- Movable Type
- FREECODE
- CS-Cart
- HeartCore
- RCMS
- BlueMonkey
- CREAM
- Company Cloud
- MTCMS
それぞれ詳しく解説します。
1.WordPress
WordPressはWebサービスの43%で導入されているといわれているCMSの代表格です。簡単な操作で文章投稿や写真追加、デザイン調整などが行えます。
プラグインが充実し無料で利用できるものも多いことから拡張性が高く、ブログやオウンドメディア、ECサイトに至るまで幅広いWebサイトの制作・運用が可能です。この汎用性の高さから、ブロガーから大企業に至るまで幅広く利用されています。
2.Movable Type
Movable Typeは国内の5万サイト以上で導入されている国産のCMSです。国産という特性上、信頼性・安全性が高く、官公庁や教育機関などのWebサイトにも利用されています。
ブログ形式でサイトを簡単に構築できる機能が充実している他、コンテンツに必要な要素を過不足なくまとめられるため、分かりやすいページ内容にできます。有料版であればテクニカルサポートが付帯されるため、初心者でも安心して利用できるCMSです。
3.FREECODE
FREECODEは上場企業を含む500社以上で導入されているCMSです。オリジナルのクラウドサーバーで運用することで高いセキュリティを誇っている他、担当者によるコンサルティングサービスで支援体制も充実しています。
また、ECサイトに必要なショッピングカート機能や、オウンドメディアに役立つコンサルティング機能といった各種機能が充実しているため、様々なWebサイトの制作が可能です。メルマガ配信や無料セミナーなど、スキルアップの情報発信も行っているため、CMSを活用しながらWebサイトのノウハウを蓄積できる環境が整っています。
4.CS-Cart
CS-CartはパッケージタイプのCMSです。ECサイトに必要な会員ランク機能やポイント機能などが搭載されている他、マーケティング集客機能も充実しており、多言語・多通貨に対応できます。
そのため、海外展開を行っている、今後海外展開も視野に入れている企業とは相性が良いCMSです。
5.HeartCore
HeartCoreはオールインワンパッケージタイプのCMSです。大手企業・官公庁を中心に680社以上で導入されており、基本機能としてサイト構築・マーケティング支援・他システム連携が用意されています。
170ヶ国の翻訳エンジンとの連携で多言語表示ができる他、独自関数を使用してサイトをカスタマイズできるため、専門知識がなくても問題なく構築・運用が行えます。また、操作が分からない場合はチャットボットで質問できる体制も整備されているため、安心して利用できるCMSです。
6.RCMS
RCMSはセキュリティ対策が万全のCMSです。RCMSは自動セキュリティ更新や脆弱性診断を自動で行ってくれる販売業者側のサポートを受けられます。
そのため、個人情報を扱うコミュニティサイトや会員サイト、求人サイトでも安心して利用できます。また、各サイトの特性を合わせもった多機能サイトの構築・運用も行えるため、利用幅が広いのも特徴です。
7.BlueMonkey
lueMonkeyは中小企業が利用することを前提に開発された国産CMSです。2,000社以上で導入されているMCSで、オフィス系のソフトを操作する感覚で扱えるため、Webツールに不慣れな方でも簡単にWebサイトの構築・更新が行えます。
D-DOS攻撃対策やウェブアプリケーションFW、ファイアウォールなどの多層防御の仕組みを構築していることから、セキュリティもしっかりしているCMSです。
8.CREAM
CREAMは文字カウント機能や予約投稿機能など、オウンドメディア運営を手助けしてくれる機能が充実しているCMSです。直感的な操作でページの追加・更新を行えることから、Webサイトの知識がない方でも問題なくサイト運営が行えます。
サイト運営の時間を確保できない、本格的なWebサイトを制作したいけど知識・ノウハウがない企業とは相性が良いCMSです。
9.Company Cloud
Company Cloudは企業のWebサイト制作に特化したメディア統合型コーポレートサイト構築サービスです。そのため、見込み顧客獲得やブランディングといったマーケティングを意識したWebサイト制作に適しているCMSです。
そのため、資料ダウンロード機能やメルマガ機能など、マーケティングに欠かせない機能も標準装備されています。また、クラウドタイプのCMSであるため、インストールやサーバー保守、メンテナンスの手間がかかりません。
ブログ感覚でコンテンツの編集・公開が行える仕様となっていることから、知識・ノウハウがなくても直感的な操作で簡単に情報の発信・管理が行えます。
10.MTCMS
MTCMSはAWS(Amazon Web Services)を活用したクラウドタイプのCMSです。AWSのサーバー上にWebサイトを構築していくため、セキュリティやサーバー管理の心配がなく、安心して運用できます。
海外展開していることから、多言語に対応している他、翻訳機能を使用した文章テンプレートなどの作成も行えます。会員をユーザー登録して管理する機能も搭載されていることから、公開範囲を限定したWebサイトや社内向けサイトを運営したい企業とは相性が良いCMSです。
CMSの選び方
CMSを選ぶ際のポイントは次の8つです。
- サイトの運用目的
- 必要機能の有無
- 脆弱性の対応・セキュリティ対策の有無
- 大規模サイトに対応している
- 操作しやすいか
- サポートの充実性
- コストは適しているかどうか
- 外部システムとの連携有無
それぞれ詳しく解説します。
サイトの運用目的
CMSを選ぶ際は、サイトの運用目的を明確にすることが大切です。拡張・変更次第で様々な用途に使用できるものの、CMSごとに得意分野・特徴があります。
そのため、費用対効果の高いWebサイトを構築したいのであれば、運用目的を明確にし、目的に合ったCMSを選ばなければなりません。
必要機能の有無
サイトの運用目的に合ったCMSを選定したら、次は必要機能の有無について確認していかなければなりません。例えば、ECサイトであればカート機能や決済機能、会員登録機能などが必要となるでしょう。
情報発信がメインのWebサイトであれば、更新のしやすさや、SNSとの連携が重要です。このようにサイトの運用目的によって、必要な機能は異なります。
CMSはプラグインによって各種機能を追加・実装できますが、プラグインには有料のものも多く、結果的に運用費がかさむリスクがあります。必要な機能が事前に備わっているCMSを選ぶことで、機能追加による運用費の高騰を防止が可能です。
脆弱性の対応・セキュリティ対策の有無
Webサイトを運用する場合、セキュリティ対策は非常に重要です。CMSでは、システムを最新版に更新し、脆弱性をなくすという形でセキュリティ対策を行います。
オープンソースタイプのCMSはソースコードがインターネット上に公開されている特性上、セキュリティリスクが高いです。そのため、定期的にシステム更新を行い、最新の状態にしておかなければなりません。
しかし、オープンソースタイプはシステム更新を自社で対応しなければならないため、ある程度のITスキルが必要です。運用の手間をなくしたい、IT人材が自社にいないという場合、多少費用がかかってもセキュリティがしっかりしているパッケージタイプのCMSを利用することをおすすめします。
大規模サイトに対応しているか
大量のコンテンツを作成・編集する大規模サイトの制作を検討している場合、膨大なファイルの更新にも対応できるCMSを選ぶことも大切です。対応できるCMSでないとファイル読み込み中にバグが発生し、コンテンツが正常に表示されません。
そのため、大規模サイトの制作を予定している、時期を見てサイトの規模を大きくしていくという場合は、大規模サイトに適したCMSを選ぶことが大切です。
操作しやすいか
多機能すぎると、かえって操作が複雑となり、CMSを使いこなせないリスクがあります。そのため、システムに慣れていない方でも直感的に操作できるかどうかもCMSを選ぶ際の大切なポイントです。大規模サイトに対応している
CMSの多くは無料のデモ体験を用意しているため、本格的に導入する前に操作しやすいか確認してみるとよいでしょう。
サポートの充実性
サポートの有無および、サポートの充実性もCMSを選ぶ際のポイントです。操作支援や不具合が生じた際の対応、24時間365日対応しているかなど、サポートの対象範囲を事前に把握しておきましょう。
また、サポートは無料なのか有料なのか確認しておくと、費用の把握がしやすくなるため、安心です。
コストは適しているかどうか
CMSによって特徴は大きく異なります。無料もしくは低価格なCMSであれば、運用費を抑えられますが、機能やセキュリティ、サポート体制などがしっかりしていない可能性があります。
一方、多機能かつセキュリティ、サポート体制がしっかりしている高価格なCMSを選んだとしても、機能のほとんどを使用しないのであれば、高い費用を払う意味がありません。そのため、費用や導入後の使用方法、長期的なサイト運用などを踏まえ、費用対効果が見込めるかどうかでCMSを選ぶことが大切です。
外部システムとの連携有無
情報発信がメインのWebサイトであれば、SNSとの連携が重要となってきます。サイトから入手した情報をマーケティングで活用する場合はCRMやSFAなどのAIP連携が必要ですし、ECサイトであればPOSデータや決済代行システムなどとの連携が重要です。
外部システムとの連携有無もCMSを選ぶ際の重要なポイントといえるでしょう。
CMSの選び方とおすすめ まとめ
CMSを活用すれば、知識・ノウハウがない方でも簡単にWebサイトの制作および、運用が行えます。自社でWebサイトの制作・運用を検討している方は、CMSの導入を検討するとよいでしょう。
ただ、現在は様々な販売業者がCMSの提供を行っており、CMSごとに得意分野や特徴、標準搭載されている機能、費用、サポート内容などが異なります。そのため、何も考えずにCMSを選んでしまうと、運用目的に合った機能が実装できない、オプション料金で費用がかさんでしまったという事態になりかねません。
このような事態を避けるためには、当記事で解説したCMSの選び方を参考にしながら、自社に適したCMSかどうかしっかりと見極めることが大切です。
みやあじよでもWordPressといったCMSを活用したWebサイト制作を行っています。CMSを導入したWebサイトの制作を検討している方は、みやあじよにご相談ください。