モバイル対応のウェブデザインにする重要性
モバイル対応のウェブデザインにする重要性は次の4つです。
- モバイルファースト時代への突入
- SEO対策に大きな影響を与える
- ユーザビリティおよびコンバージョンの向上
- BtoBでも大きな影響を及ぼす
それぞれ詳しく解説します。
モバイルファースト時代への突入
モバイル対応のウェブデザインが重要な理由は、スマホの普及によりモバイルファースト時代に突入しているからです。総務省が公表している「令和4年 情報通信白書」によると、モバイル端末全体の普及率は2021年時点で97.3%に達しています。
また、インターネットの端末別利用率はスマホが68.5%、パソコンの利用率が48.1%と、スマホがパソコンを約20%上回る結果となりました。そのため、ウェブデザインはモバイルでの利用を前提としたものにしていく必要があります。
SEO対策に大きな影響を与える
スマホの普及率・利用率が増加し、モバイルファースト時代に突入した結果、Googleは2015年にモバイルフレンドリーに転換しました。モバイルフレンドリーとは、モバイル対応済みのウェブサイトの方が高い評価を得やすく、検索の上位表示されやすくなることです。
また、2018年からはモバイルファーストインデックスというインデックス方式に変更され、ウェブサイトの評価対象がパソコン表示からスマホ表示へと切り替わりました。検索上位を目指すためにはモバイル対応が必須になったのも、モバイル対応ウェブデザインの重要性が高まっている理由の1つです。
ユーザビリティおよびコンバージョンの向上
スマホ対応になっていれば、ユーザビリティが向上するため、消費者はストレスなくウェブサイトを閲覧できます。
その結果、離脱防止によってサイト潜在時間が長くなり、購入や契約、問い合わせといったコンバージョン向上につなげやすいです。
BtoBでも大きな影響を及ぼす
BtoBとは、「Business to Business」の略称で、企業間取引のことです。日々、多忙なビジネスマンは、移動中などにスマホで競合他社や、取引先企業を閲覧しています。
そのため、モバイル対応ウェブデザインは、BtoBでも大きな影響を及ぼすと考えてよいでしょう。
モバイル対応ウェブデザインの3つのメリット
モバイル対応ウェブデザインのメリットは次の3つです。
- 運用・管理の効率化
- コストの削減
- SEO対策を有利に進められる
それぞれ詳しく解説します。
1.運用・管理の効率化
ウェブ用とスマホ用のサイトを用意した場合、それぞれのHTMLを管理しなければならないため、運用・管理の手間が2倍となり、非効率です。パソコンとスマホどちらにも対応したウェブデザインにすれば、HTMLは1つですみます。
HTMLを1つにできれば、1回の作業でパソコン・スマホサイトどちらも更新・改修が行えるため、運用・管理を効率化できる他、作業ミスの削減も可能です。
2.コストの削減
ウェブサイトの費用を考えるとき、制作費に目を向けがちです。しかし、ウェブサイトは制作後も運用し続けなければならないため、制作費ではなく、運用費をどれだけ抑えられるかを重視しなければなりません。
モバイル対応ウェブデザインは、制作工数および制作費はかかりますが、前述のとおり、運用・管理を効率化できる側面を持っています。そのため、長期的な視点で見れば、運用費を抑えられます。
3.SEO対策を有利に進められる
モバイル対応ウェブデザインはGoogleが推奨しているウェブデザインです。スマホでの利用が当たり前となった現代では、モバイル対応しているウェブサイトがGoogle検索において高く評価されるようになりました。
そのため、モバイル対応ウェブデザインにしておけば、SEO対策を有利に進められるようになります。
モバイル対応ウェブデザインの3つの注意点
モバイル対応ウェブデザインの注意点は次の3つです。
- 制作時に手間がかかる
- 表示速度の遅延
- デザインに制約が生じる
それぞれ詳しく解説します。
1.制作時に手間がかかる
レスポンシブデザインといったモバイル対応のウェブデザインは、通常のウェブデザインと比べて、制作時の手間がかかります。手間がかかる理由は、端末の画面特性に合わせて、デザイン作成した後、各コードをHTMLファイルに埋め込まなければならず、工数がかかるためです。
そのため、モバイル対応ウェブデザインでサイト制作する際は、通常のウェブデザインよりも、長めに制作スケジュールを確保しなければなりません。
2.表示速度の遅延
モバイル対応ウェブデザインの場合、パソコンとスマホで同じHTMLを利用するため、表示速度が遅延するリスクがあります。また、表示速度が遅延するとユーザビリティの低下を招き、離脱されるリスクが高まります。
表示速度の遅延はSEOにも大きな影響を及ぼすため、しっかりと対策しなければなりません。
3.デザインに制約が生じる
モバイル対応ウェブデザインの場合、端末ごとにデザインを変化させられないため、デザインに制約が生じます。
そのため、端末別でデザインにこだわりたい、ページ別でデザインにこだわりたいという場合、モバイル対応ウェブデザインはおすすめしません。
モバイル対応ウェブデザインにする方法
モバイル対応ウェブデザインにする方法は次の3つです。
- WordPressプラグイン
- 自動変換ツール
- レスポンシブウェブデザイン
それぞれ詳しく解説します。
1.WordPressプラグイン
WordPressを利用したウェブサイトがすでに存在している場合、無料のWordPressプラグインを活用してモバイル対応にできます。
WordPressプラグインを活用すれば、閲覧者が利用している端末に合わせて自動で表示を切り替えられるため、費用と手間をかけずにモバイル対応ウェブデザインにできます。
2.自動変換ツール
自動変換ツールを活用して、ウェブサイトをモバイル対応表示にする方法もあります。リニューアルしなくてもウェブサイトをモバイル対応にできますが、月額費がかかる他、サイト制作の知識が一定以上必要です。
また、月額費が低いサービスだと、デザインの自由度が低くなってしまいます。
3.レスポンシブウェブデザイン
モバイル対応ウェブデザインにする最も一般的な方法が、レスポンシブウェブデザインです。レスポンシブデザインであれば、パソコンやスマホ、タブレットといった端末の画面領域に合わせて、自動で表示を切り替えられます。
どの端末であってもユーザビリティの高いウェブサイトにできるため、新規にウェブサイトを制作する場合や、サイトのリニューアルを検討している方にはおすすめの方法です。
レスポンシブウェブデザインとは?
レスポンシブウェブデザインは前述のとおり、パソコンやスマホ、タブレットといった端末の画面領域に合わせて、自動で表示を切り替えられるウェブデザインです。ここでは、レスポンシブウェブデザインを次の3項目に分けて解説します。
- レスポンシブウェブデザインの仕組み
- レスポンシブウェブデザインの種類
- レスポンシブウェブデザインのメリット
- レスポンシブウェブデザインのデメリット
それぞれ詳しくみていきましょう。
レスポンシブウェブデザインの仕組み
ウェブサイトはHTMLというプログラミング言語で記述する仕組みとなっており、デザインについてはCSSというプログラミング言語を使用しています。
レスポンシブウェブデザインでは、基本的な構造や文字はHTMLを使用して構築し、横幅や縦長などのレイアウトのデザインはCSSで記述します。このようにサイト設計することで、端末の画面領域に合わせて最適なレイアウト表示が可能です。
レスポンシブウェブデザインの種類
レスポンシブウェブデザインの種類は次の4つです。
- レスポンシブ
- フレキシブル
- グリッド
- リキッド
それぞれ詳しく解説します。
1.レスポンシブ
レスポンシブは、全体のレイアウトは変えず、画像・文字サイズを変えることで各端末に対応するレイアウト手法です。
端末間で閲覧できる情報に差異がなくなるため、どの端末で閲覧しても同じような訴求が行えます。
2.フレキシブル
フレキシブルは対応端末のサイズによって、ウェブサイトの構成要素が動くレイアウト手法です。
指定した幅以上の画面サイズの場合、左右に余白を作って閲覧しやすい表示に調整できるため、各要素が横長に広がりすぎて閲覧しづらくなる心配がありません。
3.グリッド
グリッドはフレキシブルに似たタイプのレイアウト手法です。グリッド対応のテンプレートを活用すれば、初心者でも簡単にレスポンシブウェブデザイン対応のウェブサイトを制作できます。
レイアウトの中では1番新しい手法ですが、ウェブデザイナースクールのウェブデザインコースで多く採用されています。
4.リキッド
リキッドは対応する端末によって、ウェブページを構成している要素の位置がずれるレイアウト手法のことです。デザインは大きく変更せず、要素のみ各端末に対応してずれるため、各端末の閲覧者の利便性を向上させられます。
ただし、どんな横幅でも100%で表示させられるため、左右に余白を作りません。そのため、デザインによっては横長に広がりすぎて、閲覧しづらくなるため、注意が必要です。
レスポンシブウェブデザインのメリット
レスポンシブウェブデザインのメリットは次の5つです。
- 高いSEO効果を期待できる
- HTMLが1つであるため管理・更新・メンテナンスを効率化できる
- スマホのユーザビリティを向上させられる
- 新しいスマホ端末が登場しても対応できる
- スマホ専用ページを別途用意する必要がない
どの画面領域でも対応できるため、新しいスマホ端末が登場してもユーザビリティを維持できるのが、レスポンシブウェブデザインの最大のメリットといえるでしょう。
レスポンシブウェブデザインのデメリット
レスポンシブウェブデザインのデメリットは次の2つです。
- 文章を細かく改行するなど、記事設計まで見直す必要がある
- 表示が崩れていないか慎重に確認する必要がある
スマホの画面領域は狭いため、パソコン表示の感覚で文章を制作すると、長文に見えてしまいます。そのため、1文あたりの文字量を制限するなどして、スマホでも閲覧しやすいように工夫しなければなりません。
また、端末によって表示が崩れてしまうと、サイト訪問者の離脱につながります。そのため、サイト制作時や改修時は表示が崩れていないか、慎重に確認する必要があります。
レスポンシブウェブデザインで得られる2つのSEO効果
レスポンシブウェブデザインで得られる効果は次の2つです。
- SEO効果の統一化
- ユーザビリティの向上
それぞれ詳しく解説します。
1.SEO効果の統一化
パソコン用サイトとスマホ用サイトで運用している場合、2つのサイトを分けているため、SEO効果が分散されてしまいます。
レスポンシブウェブデザインであれば、1つのサイトでパソコンとスマホを切り替えられるため、SEO効果の統一化が可能です。
2.ユーザビリティの向上
レスポンシブウェブデザインであれば、どの端末であっても操作しやすく、閲覧しやすいウェブサイトにできます。そのため、ユーザビリティの向上が可能です。
ユーザビリティを向上させられれば、サイトの離脱率を低下させられる他、SEO効果を得られます。ただし、サイトに掲載するコンテンツによっては、表示速度の遅延を招く恐れがあるため、注意が必要です。
モバイル対応ウェブデザインの重要性 まとめ
スマホの普及率および、インターネットの端末別利用率向上により、モバイル対応ウェブデザインの重要性は高まりつつあります。ユーザビリティの観点はもちろん、SEO対策やコスト削減、運用・管理の効率化の側面からもウェブサイトはモバイル対応ウェブデザインにした方がよいでしょう。
しかし、モバイル対応ウェブデザインは制作時に手間がかかる、表示速度の遅延、デザインの制約が生じるといったデメリットがあります。また、モバイル対応にしても表示が崩れてしまうと、サイト訪問者の離脱につながりかねません。
そのため、質の高いモバイル対応ウェブデザインにしたいのであれば、ウェブ制作会社にサイトの制作やリニューアルを依頼することをおすすめします。
みやあじよも「売上あげる、お手伝い」をコンセプトに、マルチデバイスに対応したコーポレートサイトやECサイト、採用サイトなどを制作しています。モバイル対応ウェブデザインの実績が豊富な制作会社への依頼を検討している方は、みやあじよにご相談ください。