ワンページサイトとは?
ワンページサイトとは、シングルページともいい、1ページで完結しているホームページのことです。
閲覧者に伝えたい情報を簡潔に提示できるため、ワンページサイトを導入する企業も増えてきました。
Webサイトとの違い
通常、Webサイトはトップページや商品紹介ページなど、内容別にページが配置され、複数の階層になっていることが一般的でした。ワンページサイトと比べて、様々なコンテンツを掲載できるため、Webサイトの方が多くの情報を訴求できるという違いがあります。
一方、階層やページ数が多いことから、読んで欲しいコンテンツにたどり着く前に閲覧者が離脱してしまうリスクがあります。その点、ワンページサイトはWebサイトと違って、1ページで完結している分、伝えたい情報を確実に発信することが可能です。
ワンページサイトと相性が良いホームページ
ワンページサイトは構成が単純なため、要点を絞って分かりやすく伝えられます。そのため、キャンペーンの宣伝を行うキャンペーンページや、商品・サービスの購買につなげるランディングページと非常に相性が良いです。
伝えたい部分を目立たせることで閲覧者を引き込むホームページを作れる他、ストーリー性のある情報発信が行えます。また、ワンページサイトの構成はスマホ閲覧とも非常に相性が良く、閲覧時のストレスを軽減できるため、ユーザビリティの観点からも有用です。
ワンページサイトの4つのメリット
ワンページサイトのメリットは次の4つです。
- ユーザーに重要な情報を訴求しやすい
- 想定したシナリオどおりに情報発信できる
- 制作工数が少ない
- 制作コストが低い
それぞれ詳しく解説します。
1.ユーザーに重要な情報を訴求しやすい
ワンページサイトは、1ページに情報を集約できるため、他ページに移動する手間がかかりません。そのため、閲覧者に対して重要な情報を訴求しやすいです。
例えば、1ページあたりの訪問者数が想定よりも増えている場合、閲覧者がサイト内で迷子になっている可能性があります。このような課題がある場合、ワンページサイトを取り入れてみるとよいでしょう。
2.想定したシナリオどおりに情報発信できる
複数ページが並列されている一般的なWebサイトの場合、閲覧者が情報を見ていく順番を制御することはほぼできません。
一方、ワンページサイトであれば、上から順にページを閲覧させることができるため、想定したシナリオどおりに情報を発信しやすくなります。
3.制作工数が少ない
ワンページサイトは1ページだけ作れば良いため、Webサイトと比べると制作工数が少なくなりがちです。1ページに盛り込む情報量は多いため、1ページあたりの制作時間はかかりますが、何ページも制作する必要がありません。
したがって、全体の制作工数は抑えられるでしょう。
4.制作コストが低い
制作コストを抑えられるのも、ワンページサイトのメリットです。Webサイトの場合、制作するページ数や実装する機能が増加するほど、コストがかかります。
制作会社によりますが、10ページ程度のWebサイト制作で50万円程度かかる場合もあります。一方、ワンページサイトであれば、10万~15万円程度で制作が可能です。
制作目的によって向き不向きはあるものの、予算が確保できないという場合は、先んじてワンページサイト制作に着手してみてもよいでしょう。
ワンページサイトの2つの注意点
ワンページサイトの注意点は次の2つです。
- SEO対策とは相性が悪い
- 多くの情報を訴求できない
それぞれ詳しく解説します。
1.SEO対策とは相性が悪い
ワンページサイトはGoogle検索から集客を目指すSEO対策とは相性が悪いです。ワンページサイトは1ページに多くの情報を盛り込む必要があるため、どうしても複数の要素が入ってしまいがちです。
そのため、該当キーワードが分散してしまい、競合のWebサイトに劣ってしまいます。SEO対策を交えたサイト運営を行うのであれば、複数のページで構成された一般的なWebサイトを採用しましょう。
2.多くの情報を訴求できない
ワンページサイトは1ページしかないため、長い文章量とは相性が悪いです。
そのため、1つの商品・ブランドに絞り、情報を簡潔にまとめなければならないため、多くの情報を発信できません。
ワンページサイトを制作する際の6つのポイント
ワンページサイトを制作する際のポイントは次の6つです。
- デザインにメリハリをつける
- 項目ごとにしっかりと分ける
- ナビゲーションを設置する
- アコーディオン・タブを採用する
- 結論をトップにしてストーリーを持たせる
- オプションを活用する
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.デザインにメリハリをつける
ワンページサイトは1ページに多くの情報を盛り込むため、当然ページは縦長になり、ページのスクロール量が増加します。したがって、視覚的にメリハリがないとユーザーが飽きてしまい、途中離脱してしまうリスクが高くなります。
大きい画像を使用したり、色調が大きく異なる背景色を盛り込んだりして、デザインにメリハリをつけることが大切です。
2.項目ごとにしっかりと分ける
構成ごとにしっかりと分けることも重要です。ワンページサイトは1列に様々な情報が並ぶため、どの項目を見ているのか、その項目がどこまで続くのか閲覧者に分かりやすいようにデザインしなければなりません。
そのため、項目の見出しを大きめにしたり、背景色を切り替えたりするなどの対策が必要です。
3.ナビゲーションを設置する
ナビゲーションとは、Webサイト閲覧者が探している情報にたどり着くための案内板のことです。前項のメリットでも触れたとおり、ワンページサイトは想定したシナリオどおりに情報発信できるといったメリットがあります。
しかし、提示した順番どおりにしか閲覧できない場合、閲覧者の個別ニーズに対応できないため、かえってストレスを与えてしまい、途中離脱されてしまうリスクが高くなります。そのため、ワンページサイトであっても各項目に飛べるナビゲーションを設置した方がよいです。
また、常時追従させる形でナビゲーションを設置すれば、常にナビゲーションが画面に表示されるため、ユーザビリティを向上させられます。
4.アコーディオン・タブを採用する
ワンページサイトは閲覧者に重要な情報を訴求しやすい反面、情報量が多くなってしまうと、ページが長くなってしまい、下部まで到達する割合が低下します。これでは重要な情報を閲覧者に伝えられません。
情報量がどうしても多くなる場合、縦の長さを抑えるような工夫が必要です。長さを抑える方法としては、開閉式コンテンツであるアコーディオン機能やタブ切り替え機能を実装するとよいでしょう。
5.結論をトップにしてストーリーを持たせる
閲覧者はワンページサイトの情報を見ながら、自然に商品購入した後のことを想像しています。そのため、商品購入手順や購入後のイメージを掲載して、ストーリー性を持たせることが大切です。
結論をトップにして伝えたいことを示したら、自分が伝えたい情報を整理して、最後まで閲覧してもらえるような展開にしましょう。簡単な構成となっているワンページサイトだからこそ、閲覧者に興味をもってもらえるようなサイト戦略が重要です。
6.オプションを活用する
オプションを活用して魅力的なものにするのも、ワンページサイトを制作する際のポイントです。活用できるオプションとしては以下が挙げられます。
- イラスト
- ロゴ
- 写真
- キャッチコピー
イラストを掲載すれば、表現した雰囲気を演出でき、親しみやすい印象を与えられます。
ロゴを制作・掲載すれば、閲覧者に覚えてもらいやすくなるため、すぐに問い合わせにつながらなかったとしても、再訪してくれる可能性を高められるでしょう。
写真の印象は商品の印象に直結します。自社商品を掲載するのであれば、写真家に撮影を依頼し、できるだけ質の高い写真を掲載しましょう。
また、インパクトを持たせたいのでれば、キャッチコピーを作成し、上部に大きく掲載してみることをおすすめします。
ワンページサイトの制作方法
ワンページサイトの制作方法は次の2つです。
- 制作会社
- ホームページ制作ツール
それぞれ詳しく解説します。
制作会社
ワンページサイト制作のノウハウがない場合や、自社で制作する手間を省きたいという場合は制作会社に依頼することをおすすめします。ワンページサイト制作の実績が豊富な制作会社であれば、世界に1つしかない本格的なワンページサイトを制作してくれます。
また、企業の課題や要望に合わせたデザインで制作してくれるため、自社が想像したとおりのワンページサイトを制作できるでしょう。ただし、依頼する制作会社やデザイン、実装する機能によって制作費用は割高になります。
また、ランディングページやキャンペーンページなど、制作を検討しているページによっても費用は大きく変動します。そのため、自社の制作目的や実装する機能などを明確にしたうえで、複数社から見積もりをとり、比較検討することが大切です。
ホームページ制作ツール
ホームページ制作ツールを利用し、自社でワンページサイトを制作する方法です。ホームページ制作ツールを活用すれば、直感的にページを制作できるよう設定されているため、初心者でも簡単にワンページサイトを制作できます。
自社で運用できるような機能も用意されているため、面倒なシステムを導入する必要がありません。ただ、ホームページ制作ツールはデザインがある程度決まっている場合が多いため、独自性が出しにくいといったデメリットがあります。
ワンページサイトを制作できるツール3選
ワンページサイトを制作できる代表的なツールは次の3つです。
- WordPress
- Wix
- ペライチ
それぞれ詳しく解説します。
1.WordPress
WordPressは世界中のWebサイトのうち、33%で利用されているホームページ制作ツールです。カスタマイズ性が高く、多くのプラグインやテンプレートが配布されているため、初心者でも簡単にワンページサイトを制作できます。
シェア率が高いため、ネット検索すれば様々な情報を収集できる他、専門知識があれば手を加えて独自性を出すことも可能です。
2.Wix
Wixは500種類以上の無料テンプレートが用意されているホームページ制作ツールです。スクロールしても動かないパーツを指定できるなど、アレンジ方法も多彩なため、初心者でも独自性の高いワンページサイトを制作できます。
また、Wixの編集画面内で画像編集も行えるため、簡単な編集であれば、画像編集ソフトを別途用意する必要がありません。
3.ペライチ
ペライチは簡単なホームページを制作できるホームページ制作ツールです。サービスの名称となっている「ペライチ」は、シングルページを指す言葉でもあります。
好みのテンプレートを選び、コンテンツを設定するだけで、簡単にワンページサイトを制作できます。また、ページタイトルと検索結果一覧で表示されるサイトの説明文(ディスクリプション)も気軽に設定することが可能です。
ワンページサイトはSEO対策との相性が悪いため、あまり効果はないかもしれませんが、設定しといて損はありません。
ワンページサイト制作 まとめ
ワンページサイトは1ページで完結しているホームページであり、閲覧者に伝えたい情報を完結に伝えられます。ワンページサイトは単純な構成であるため、要点を絞って情報訴求したい際に有用であり、キャンペーンページやランディングページと非常に相性が良いです。
重要な情報を訴求しやすい、想定したシナリオどおりに情報発信できるといったメリットがある一方、1ページにまとめる必要があることから、多くの情報を訴求できません。また、ワンページサイトの効果を最大化するためには、デザインにメリハリをつけたり、ストーリー性を持たせたりなどのポイントを押さえておく必要があります。
そのため、ワンページサイト制作のノウハウがない場合は、多少コストがかかっても、ホームページ制作会社に依頼した方がよいでしょう。
みやあじよではご依頼者のご希望を聞きき、必要であれば、ワンページサイトの制作を行っています。ワンページサイトの制作を検討しているという方は、1度みやあじよにご相談ください。