飲食店ホームページの事例5選
飲食店ホームページの代表的な事例として次の5つが挙げられます。
- お食事処 まんだら
- 代官山Candy apple
- 飄香
- 肉のしげくに
- 100本のスプーン
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.お食事処 まんだら
名古屋の日本料理店である「お食事処 まんだら」のホームページでは、写真ではなく、イラストを使用しています。
イラストを使用することで、他飲食店との差別化を図り、インパクトのあるホームページに仕上がっているのが特長です。
2.代官山Candy apple
「代官山Candy apple」はスイーツりんご飴専門店カフェです。公式ホームページのトップは、こだわりの文章と写真を用いてシンプルなデザインに仕上がっています。
また、InstagramやTwitterといった各種SNSや、オンラインショップといった各種サービスを行っていることがすぐにわかるようにアイコンが固定されています。クリックすれば、すぐに該当ページにアクセスできるため、ファンを増やしやすいホームページ設計・運用を行っているのが特長です。
3.飄香
「飄香(ピャオシャン)」は、写真にこだわることで、四川料理の魅力をしっかりと伝えられるホームページに仕上がっています。光と影を上手く用いたコントラストで、高級感を演出しているのが特長です。
また、ファーストビューでは自店舗の紹介および四川料理の説明を加えているため、料理の理解を深めて、ユーザーの愛着心を高められるホームページともいえるでしょう。
4.肉のしげくに
「肉のしげくに」は焼豚やA3~A5ランクの国産牛・黒毛和牛などをオンラインで販売している肉屋です。肉のしげくにのホームページは非常にシンプルですが、手抜き感は一切ありません。
そのため、不要な要素は削ぎ落とし、伝えたいことを絞った洗練したホームページに仕上がっています。
5.100本のスプーン
「100本のスプーン」は、ファミリーレストランであることから、ファミリー層にターゲットを絞ったホームページに仕上げています。最大の特長は、来店時のイメージが湧きやすいように、コンテンツに動画を用いる点です。
孫と食事をする祖父母やベビーカーを押す母親などの、食事を楽しむ家族を映し出すことで、ユーザーは自分と重ね合わせて共感しやすいホームページとなっています。また、調理している厨房の様子も動画に含めており、食欲が湧いてくる構成となっているのも、このホームページの特長です。
飲食店にホームページは必要?
公正取引委員会が2020年に公表した「飲食店ポータルサイトに関する取引実態調査」によれば、消費者の約85%が一般的な検索エンジンを使用して、飲食店情報にアクセスしています。
また、約51%の消費者がインターネット予約できなかった場合、飲食店利用は断念すると回答しています。以上の点から、GoogleビジネスプロフィールやSNSを活用し、グルメサイトから予約を受け付けるという形にすれば、ホームページを制作する必要はないでしょう。
しかし、SNSやグルメサイト、Googleマップで飲食店を見つけても、ホームページがないと不安、ホームページから予約した方が確実という方も少なくありません。また、グルメサイトの利用には一定のコストがかかります。
そのため、情報の補完や潜在顧客の取りこぼし防止、コスト削減、多店舗との差別化を図るという観点でみれば、ホームページを制作した方がよいでしょう。
飲食店のホームページで掲載すべき情報
飲食店のホームページで掲載すべき情報として次の7つが挙げられます。
- 外観・内観のビジュアル
- コンセプト
- メニュー
- 営業日・営業時間・アクセス情報
- 予約フォーム・問い合わせ先
- スタッフの紹介
- ニュース
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.外観・内観のビジュアル
料理の美味しさはもちろんですが、ユーザーの中には店の雰囲気を重視する方もいます。例えば、デートや誕生日といった特別な日を過ごすためには、飲食店の空間も欠かせない要素です。
そのため、外観・内観のビジュアルが分かる写真を掲載し、自店舗の魅力を最大限伝えるようにしましょう。
2.コンセプト
飲食店のコンセプトとは、「その店の特長」や「店主の思い」などのことです。コンセプトをしっかりと定めておけば、ユーザーはその飲食店をイメージしやすい他、他店との差別化にもつなげられます。
飲食店選びにおける検討材料にもなるため、コンセプトもホームページに掲載するとよいでしょう。
3.メニュー
飲食店においてホームページはもちろん、サービスの中心となるコンテンツが「メニュー」です。メニューは来店につながる重要なコンテンツとなります。
そのため、見栄えのよい写真や材料・調理法といったこだわり、値段の表示といったポイントを押さえながら、メニューページを作りこみましょう。
4.営業日・営業時間・アクセス情報
飲食店のホームページには必ず、営業日や営業時間を記載しましょう。営業日や営業時間がホームページに記載されていない場合、ユーザーは再度ネット検索して、情報収集しなければなりません。
また、特に注意しなければならないのが、イレギュラーな情報です。例えば、祝日対応や時短営業、悪天候による臨時休業、予約貸し切りなど、通常営業が行えない場合もあります。
折角、ユーザーが来店してくれても、上記のような理由で店休日だったり、受付できなかったりするとユーザーに迷惑をかけてしまい、信頼を失いかねません。無用な問い合わせを減らすことにもつながるため、これらの情報は忘れずに記載しておきましょう。
アクセス情報も欠かせない情報です。Googleマップの埋め込みや簡単な地図作成、最寄り駅などの情報を掲載しましょう。
車で来店するユーザー向けに駐車場の有無などを記載しておけば、ユーザーにとって親切なホームページに仕上げられます。
5.予約フォーム・電話番号
ホームページからユーザーの予約を受け付ける際は、予約フォームを設置しておかなければなりません。予約フォームを設置する際に重要なのが、プライバシーポリシー(個人情報保護方針)です。
顧客の名前や電話番号は「個人情報」として取り扱われます。そのため、問い合わせフォームにプライバシーポリシー(個人情報保護方針)を掲載し、送信者に同意してもらうことが大切です。
予約時の注意事項も合わせて掲載しておけば、ユーザーとの認識のズレをなくせるため、トラブルの防止にもつなげられます。
また、当日の予約や予約変更、キャンセルなどの連絡をユーザーが円滑に行えるように、店舗の電話番号も忘れずに掲載しておきましょう。
6.スタッフの紹介
ユーザーに安心感を与える観点から、コンテンツの1つとして「スタッフ紹介」を掲載するとよいでしょう。店舗の雰囲気はもちろん、こだわりを演出するコンテンツとして機能させることも可能です。
ただし、スタッフによっては顔出しがNGという方もいます。必須コンテンツではないため、無理のない範囲で制作するとよいでしょう。
7.ニュース
店舗の最新情報をニュースとして配信するのもよいでしょう。ニュースとして配信する情報としては「イベント告知」や「新メニュー紹介」などが挙げられます。
これらの情報をSNSと連携して発信すれば、より多くの人に情報を拡散できるため、認知度の向上はもちろん、ホームページへの集客にもつなげられます。ホームページのコンテンツ量をアップさせることもできるため、積極に発信していきましょう。
飲食店のホームページを制作時に押さえておくべき4つのポイント
飲食店のホームページを制作する際に押さえておくべきポイントとして次の4つが挙げられます。
- ECサイトと統合させない
- 複数言語に対応しておく
- ターゲット層を明確にしておく
- 差別化を図る
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.ECサイトと統合させない
ECサイトとは、ネット上で商品を販売するホームページのことです。新型コロナウイルスの流行をきっかけに、オンラインでの販売をはじめる飲食店は増加しましたが、ECサイトとホームページは分けることをおすすめします。
分ける理由は「ユーザーの流入窓口を増加」させられるからです。お互いのリンクを貼り付けておけば、相乗効果を生み出して集客・売上のアップを期待できます。
2.複数言語に対応しておく
入国の規制緩和に伴い、外国人観光客数も回復傾向にあります。外国語にも対応できるホームページを設計しておけば、外国人観光客の来店を促進できるため、売上の向上につなげられるでしょう。
一昔前は英語のみの対応がほとんどでしたが、近年は中国や韓国、ベトナムなど、アジア圏からの観光客も増えています。そのため、中国語や韓国語、ベトナム語など、複数の言語に対応しておくと安心です。
3.ターゲット層を明確にしておく
ホームページのテイストはターゲット層によって大きく変化します。そのため、性別や年齢、職業、家族構成、趣向など、ターゲット層を明確にしておくことが大切です。
ターゲット層を明確にすれば、どのような点が強みとなるのかを洗い出せるため、ターゲットに効果的な訴求が行えるホームページに仕上げられます。
4.差別化を図る
飲食店が独自ホームページを制作する理由は、他店との差別化です。近年はSNSやグルメサイトの利用率が増えており、ホームページは不要だと感じるかもしれません。
しかし、グルメサイトやSNSは決められたテンプレートの範囲内でしか情報発信できないため、差別化するには限界があります。最終的な着地地点にホームページを用意しておけば、他店との差別化を図ることができ、自店舗の強みを効果的に訴求できるでしょう。
飲食店ホームページの集客力をアップさせる3つの方法
飲食店ホームページの集客力をアップさせる方法として次の3つが挙げられます。
- SNSとの連携
- Googleマイビジネスの登録
- グルメサイトの活用
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.SNSとの連携
近年主流となっているのが「SNS連携」による、集客力のアップです。TwitterやInstagramといったSNSは投稿時にハッシュタグを付けることができます。
ハッシュタグを使用すれば、似た興味や関心を持っているユーザー同士で話題を共有することが可能です。また、クリスマスデートや忘年会といったハッシュタグを用いれば、カップルや幹事に訴求できるため、予約獲得につなげられる可能性があります。
また、近年はInstagramやTikTokで飲食店を検索し、SNSの投稿をチェックした後、そのまま予約したり、来店したりする若者が増えています。以上の点から、SNSの運用・連携は飲食店が行うべき施策といえるでしょう。
2.Googleビジネスプロフィールの登録
「Googleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)」とは、ユーザーがGoogle検索やGoogleマップで検索した際、店舗情報を表示させることができる無料ツールです。例えば、新宿の焼肉店がGoogleビジネスプロフィールを登録したとしましょう。
登録しておけば、ユーザーが「新宿 焼肉」と検索した際、そのエリアにある焼肉店の候補として自店舗を表示させることが可能です。ホームページのURLを設定しておけば、店舗詳細からホームページへ直接誘導させることもできます。
SNSでの検索が増えているとはいえ、Google検索を活用している方も多いです。流入窓口を増やすという観点からも、SNS運用と平行してGoogleビジネスプロフィールの活用をおすすめします。
3.グルメサイトの活用
集客力アップという観点でいえば、グルメサイトの活用も効果的です。ホームページやSNSを駆使してイチから集客したとしても、すぐに大きな効果を得ることはできません。
そのため、グルメサイトの集客力を活用しながら、認知度や集客力を向上させていくのも1つの手段となります。グルメサイトでユーザーを集客し、グルメサイトの情報では決めきれない場合、ユーザーの背中を押す補完ツールとして、ホームページやSNSを活用するとよいでしょう。
飲食店ホームページのまとめ
公正取引委員会が2020年に公表した「飲食店ポータルサイトに関する取引実態調査」によれば、消費者の多くが一般的な検索エンジンで飲食店情報にアクセスしています。店舗の評価を参考にし、インターネット予約がない場合、約半数が離脱することを考慮すれば、グルメサイトやSNS、Googleビジネスプロフィールで事足りるともいえます。
ただし、店舗情報があってもホームページがないと不安を感じる方も少なくありません。そのため、必須ではありませんが、ユーザーの取りこぼし防止や他店との差別化を図りたいということであれば、飲食店もホームページを制作した方がよいでしょう。