cookieってどんなもの?SEO初心者向けに詳しく解説!

2020.02.19

cookieとは

cookie(クッキー)とは、Webサイトがユーザーの情報を保持するために、訪問してきたユーザーのPCに一時的に保存するファイルのことです。

cookieにはユーザーがWebページを開いて操作した情報 (IDやパスワードなど)が保存されます。cookieにはcookie IDが記載されており、そのIDによって固有のブラウザであることを特定しています。

ショッピングサイトで商品を買い物かごに入れ、一度ブラウザを閉じた後にサイトを開いてもまだログイン状態になっていたり、買い物かごに商品が残っていることがあると思います。これは、ショッピングサイトがユーザーの情報をcookieとしてユーザーのPCに保存しているからです。

また、cookieはアクセス解析に利用されており、ターゲティング広告の配信や、訪問数のカウントに利用しています。

このように、ユーザーに最適な情報を表示させることや、SEO対策などにcookieが活用されています。

cookieの仕組み

例えば、あなたのPCがとあるショッピングサイトに接続したとします。そのショッピングサイトを表示するために必要となる情報を格納しているWebサーバーは、あなたのPCの中にそのWebサーバー専用のcookieファイルを作成します。

そして次回、あなたのPCがそのショッピングサイトに接続した際、Webブラウザ(例:Google Chrome、Safari、Microsoft Edge、Internet Explorer、Mozilla Firefox等)があなたのPCの中のcookieをWebサーバーへ送信します。このような仕組みによって、WebサーバーはあなたのPCが前回訪問時に使用していた情報を読み取ることができるようになります。

cookieがよく例えられるものとして会員証があります。会員証があるとその人の会員番号や、どんなサービスを利用したのか、何回目の利用なのかといった情報が伝わります。cookieとサーバーの関係も会員証と店員の関係だとイメージしてください。

cookieはそれをつくったWebサイトだけが読み込めるようになっているので、cookieが不正に盗まれて流用されたり、色んな個人情報が漏洩するようなことは原理的にはありません。ですが他人にスマホを盗まれ、cookieによって保存されているIDやパスワードが使用されて勝手に買い物をされてしまうことは十分あり得ます。防衛のためにはスマホにしっかりロックをかけて不正に使用されることを防ぎましょう。

cookieとキャッシュの違い

cookieと混同してしまいがちな言葉に「キャッシュ」があります。

キャッシュとは、閲覧したWebページの情報(ページ内の画像やアイコンなど)が一時的に保存されます。ユーザーのPCの中に保存したキャッシュを読み込むことで、次に同じWebページを訪問したときに表示するスピードが早くなり、閲覧しやすくなります。

cookieには個人情報が保存されます。不特定多数の人間が使用するであろうパソコンを使った場合にはcookieが残ったままでは困る場合もあるでしょう。そのときは都度cookieの情報を削除するべきです。(※削除については後述)

しかしキャッシュはページに含まれるデータ情報なので、個人情報保護の為にキャッシュを削除する必要はありません。しかし、キャッシュを貯めたままにしているとPCの動作が重くなるというデメリットがありますので、快適なブラウジングのために適宜削除する必要はあります。

違いについてまとめると、

  • cookieは会員証のようなもので、個人情報(ID、パスワードなど)や閲覧データのような「ユーザー情報」を保存する
  • キャッシュはWebページのHTMLや画像データなどの「Webページの情報」を保存する

と覚えましょう。

SEO目線でのcookie

メリット

アクセス状況を解析できる

Webサイトを運営するにあたり、アクセス解析は必須の工程です。 ページごとの離脱率やセッション数などの細かいユーザー分析はcookie無しには不可能です。

提供する情報を変えられる

ブラウザでの行動データを記録することで、ユーザーの属性や志向に合わせてより効果が期待できる広告を表示することができます。ターゲティング広告などの広告手法の観点からも、cookieは非常に重要な役割を果たしていると言えるでしょう。また、初めてサイト訪問したユーザーに対しては「はじめてまして」という挨拶を表示し、2回目以降のユーザーに対しては 「再び来ていただきありがとうございます」と表示することも出来ます。

デメリット

トラッキングcookieなどはユーザーに不快な印象を与える場合がある

特定のユーザーが検索した内容や、見たサイトなどを追跡・記憶して、その特定のユーザー向けにカスタマイズした 「おすすめ広告」「おすすめサイト」を表示させている機能がトラッキングと呼ばれる機能です。トラッキングcookieによって、ユーザーの氏名、住所、電話番号といった個人情報が第三者に知られてしまうことはありません。ですが自分の趣味嗜好が保存され、それが訪問した見知らぬサイトの広告欄などに反映されていると、ストーカーをされているような気分になるユーザーもいるでしょう。そのためにcookieをブロックされてしまうことがあり、正確なアクセス解析が出来なくなる可能性があります。

ファーストパーティcookieとサードパーティcookie

多くの人が知らず知らずのうちに利用しているcookieですが、2種類ある事をご存じですか?

それがファーストパーティcookieサードパーティcookieです。この2種類のcookieの違いは、cookieの発行元がどこのドメインかで分けられています。

例としてAというサイトにユーザーが訪れたとします。

このサイトのログインにはIDとパスワードの入力が要求されます。再度訪れた際にログインが省略されるようにサイトAのcookieが発行されます。

このサイトAではサイトBのバナー広告が配信されており、サイトAのページにサイトBの広告が表示されていた場合、ユーザーにはサイトAのcookieとサイトBのcookieの2種類が発行されます。

こうして、ユーザーが実際訪れているドメイン(例:サイト「A」のドメイン)から発行されているcookieをファーストパーティcookie、それ以外のドメイン(例:サイト「B」のドメイン)から発行されているcookieをサードパーティcookieと呼びます。

ファーストパーティcookie

ファーストパーティcookieを利用することで、より精度の高いアクセス解析やトラッキングが可能です。また、ブラウザにブロックされにくいことが挙げられます。ですがファーストパーティcookieは量が増えると、通信料が増えます。また、デバイスやブラウザをまたぐと別のユーザーと認識されてしまいます。サイト自体の負荷の要因にもなるため、気軽に付与をすることはできません。

サードパーティcookie

サードパーティーcookieはサイト側には負荷をかけることなく付与をすることができ、サイトドメインに依存しないので、横断的にcookieを付与する事が可能になります。 しかし最近では標準でサードパーティcookieをブロックするブラウザが増えてきていることから、特にWeb広告において正確なアクセス解析がしにくくなってきています。

保存されたcookieはいつ消える?

cookieには有効期限を指定することができます。有効期限を指定しないとブラウザを閉じた時点でcookieは削除されます。有効期限を指定すると(意図的に削除しない限り)有効期限が切れるまでcookieは削除されません。

例えばサイトに初回訪問したユーザーにのみcookieを発行したいとします。有効期限を設定しなければサイトに再訪問するたびにcookieが発行されます。有効期限を指定した場合ではブラウザを閉じたりPCの電源を落としてもcookieが消える事はないため、初回訪問者のみにcookieを付与できます。 またサイトに訪れる毎に有効期限を更新することができるので、残り有効期限1日のユーザーがサイトに来た場合、有効期限が更新されます。

注意する点としてはcookieはブラウザ毎に発行されます。有効期限を指定した場合でも、同一のユーザーであっても、異なる端末やブラウザからの閲覧は別のユーザーと認識されてしまいますので、新たなcookieが発行されます。

また、現在は2038年問題(ブラウザで2038年以降の日付が処理できなくなる問題)がありますので、最長で2038年までしか設定できません。

cookieの削除方法

ここではGoogle ChromeMicrosoft Edgeでのcookieの削除方法についてご説明致します。

Google Chrome

  1. 「…」>「履歴」をクリック
  2. 「閲覧履歴データの削除」をクリック
  3. 「Cookieと他のサイトデータ」をチェックして「データを消去」をクリック

「…」>「履歴」をクリック

「閲覧履歴データの削除」をクリック

「Cookieと他のサイトデータ」をチェックして「データを消去」をクリック

Microsoft Edge

  1. 「…」>「履歴」をクリック
  2. 「履歴のクリア」をクリック
  3. 「Cookieと保存済みのWebサイトデータ」にチェックを入れ「クリア」をクリック

「…」>「履歴」をクリック

「履歴のクリア」をクリック

「Cookieと保存済みのWebサイトデータ」にチェックを入れ「クリア」をクリック

最後に

cookieについて仕組みからキャッシュとの違い、メリットやデメリットについて解説しました。cookieはその便利さや危険性について知っておくべきです。細かい仕組みを知らなかった方もおられると思いますが、この記事が少しでもcookieを理解する助けになれば幸いです。プライバシーやセキリュティの問題が常に付きまとうことを忘れずに、cookieをマーケティングやWebサイトの利用に役立ててください。

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