コンテンツマーケティングのいろは

コンテンツマーケティングのいろは

目次

ご挨拶

これから何かを始めようとしている人間が、ホームページから何かを学ぼうとした時に必ずぶち当たる専門用語問題。昔から初心者に向けられたハウツー記事でも、これは絶対に知ってて当然という前提で書かれる専門用語が多いように思います。ですが、その単語を正確に理解できる初心者が何人いるのでしょうか。読んで学ばせるための記事で知らない単語をわざわざ検索させるようでは、ハウツー本来の目的を達成できていないことが多くあります。ほんとんどのサイトが中上級者向けに書いており基礎知識がない初心者にとって難しい内容です。

きっとこれから何かを始めようとしている人たちの中には、企業や事業の立ち上げなど、金銭的価値を手にしようとする人が多いのではないでしょうか。本書では初心者入門書として、今回はコンテンツマーケティングをテーマに、横文字はすべて解説しながら、4日間に分けて進行していこうと思います。

1日目【初心者でもわかる!コンテンツマーケティングのいろは】
2日目【具体的に何をすれば集客に繋がるのか】
3日目【コンテンツマーケティングのコツ】
4日目【コンテンツマーケティングにおいて初心者が注意したい点は?】

また、PCから見ている人が限定にはなりますが、関連サイトを見て理解できない専門用語を検索してこのサイトへ流れ着いた場合、Ctrl+Fで検索したいワードを入れてenterキーを押すとその単語にマーカーが引かれ、関連ワードにひとっ飛びできるので知っていると便利な機能として覚えておくといいでしょう。
それでは本題に入っていこうと思います。

マーケティングの種類を把握する

どんな種類があるの?

何故コンテンツマーケティングが重要視されるようになったのかを、他のマーケティング方法と比較してこうと思います。
他のマーケティングと比較することによって、よりコンテンツマーケティングへの利点が明確化されていくので、この章ではそれぞれの特色を知った上でコンテンツマーケティングをどう生かしていくか、に焦点をあてて進行していきます。

細分化するとキリがないので割愛させていただきますが、マーケティングには大きくカテゴリに分けて、3種類にあると言われています。それをカテゴライズしたものが以下となります。

1.マス・マーケティング

「マス(大衆)」とつくように、不特定多数への広いコミュニケーションを目的としたマーケティングのことを言います。一般的には、「マス広告メディア」と呼ばれる4マス媒体(テレビ・雑誌・新聞・ラジオ)のことを指し、一方通行なコミュニケーション手段であることが特徴です。大量に作った製品を売るために、大量の広告や販促資材を投下するため、宣伝費などコストがかさむことが多いのが欠点です。生産した商品の大量消費がおおもとの目的となります。

2.ダイレクト・マーケティング

 ダイレクト・マーケティングとは、ターゲットを絞って顧客のアクションを得るというマーケティング方法で、「インターネット・マーケティング(現在ではWebマーケティング)」全般を指します。「ダイレクト・マーケティング」と前述の「マス・マーケティング」の決定的な差は、前者は統計学的なアプローチの数値となり、後者は「効果の計測」が実数で正確に行えることです。顧客獲得と顧客の活性化が期待できることから、両方のプロセスにアプローチできるという利点があります。長期的な顧客獲得を目的としたマーケティングとなり、「コンテンツマーケティング」もダイレクト・マーケティングから派生されたマーケティング方法に当たります。

3.ゲリラ・マーケティング

 小規模のスモールビジネスならではの利点を、逆手にとって最大限に発揮しようという試みから生み出されたマーケティング方法となります。小企業が対象となるので予算の代わりに、広告側が時間とエネルギーを投下して顧客と関係性を築き上げることが重要となってきます。大企業には責任者が多く経営判断に時間取られるため、スピードが欠けるのに対し、小企業は小回りが利き、チャンスがあればすぐに実行に移せることが利点です。このマーケティングの目的は、心理学・人間行動学の知識から記憶に残るマーケティング計画を立て実行することです。

イメージしづらいと思いますので、具体例を一つ上げます。最近で言うと、阪神電鉄が2017年10月から取り組む灘の酒蔵活性化プロジェクトの一環でラッピングトレイン「Go! Go!灘五郷!」に「菰樽(こもだる)つり革」が設置されたことなどが挙げられます。

このようにマーケティングは時代に連れて様々な形に派生していったことが分るでしょう。では、コンテンツマーケティングを学ぶ前に、前知識と知っておいてほしいWebマーケティングについておおまかに説明していこうと思います。

Webマーケティングとは

Webマーケティングの定義

Webマーケティングとは、インターネットを利用して行われる、WebサイトやWebサービスを用いて行われるマーケティングのことです。

施策にはどんなものがあるの?

1.SEO 対策をしてサイトの検索順位を上げる

マーケティングを勉強していると必ずSEOという単語が目立つようになってきます。少々難しい内容となりますが、マーケティングに於いてなくてはならない施策となりますので内容を正しく理解しておくことがコンテンツマーケティングで生き残っていくための重要なカギとなります。

SEOSearch Engine Optimization)とは、検索エンジンで検索されたキーワードから、作ったサイトを検索結果に表示させるための仕組み作りのことです。具体的に何をするかというと、サイトに人を呼び込むためにユーザーの検索しそうなキーワードをいくつか定めてサイト内で多用することで検索結果のランキングの上位に反映させる作業になります。WebマーケティングにSEOが必要なように、コンテンツマーケティングにもSEO対策は必要になってきます。

2.リスティング広告やSNSマーケティングでサイトを広く認知させる

リスティング広告検索連動型広告)とは、検索キーワードに応じて検索結果上に表示される広告のことを指します。本来は「コンテンツ向け広告」も含み、PPCPay Per Click)と呼ばれる、ユーザーがクリックする度に課金されるシステムなども採用されることがあります。ですがこのような施策は、継続性のない単発的な広告であるため、段々採用する企業は減ってきているようです。

3.バナー広告を出稿しサイトに集客する

ディスプレイ広告とも呼ばれるもので、ブログやwebサイトの閲覧時に画面の両端などに広告枠を設けられている広告になります。 潜在顧客 (商品の存在を知らないが、知れば購入する見込みのある顧客)に対し認知させることができるという特徴があります。

webで行われているマーケティングについて少しはイメージを膨らませることはできましたか?Webマーケティングという大きな括りの中にコンテンツマーケティングが含まれているため、説明をする必要がありました。それではいよいよ、コンテンツマーケティングについて順を追ってご説明いたします。

そもそもコンテンツマーケティングって何?

コンテンツマーケティングの定義

コンテンツマーケティングとは、読者にとって価値あるコンテンツの制作・発信をとおして見込み顧客のニーズを育成、購買を経て、最終的にはファンとして定着させることをめざす一連のマーケティング手法です。

引用:Innova(最終閲覧日:2019年9月10日)https://innova-jp.com/

コンテンツマーケティングの目的とは?

1.価値のあるコンテンツをユーザーに届け、集客につなげる

コンテンツマーケティングの肝となるのは如何にユーザーの興味を引くことができるか、ということになってきます。ではどうすれば興味を引けるのでしょう。それはターゲットに設定したユーザーにとって価値のある情報を作成することです。運営側は地道に時代の流れや流行、世界情勢を読み、継続してユーザーにとって価値のある情報を配信し続ける必要性が出てきます。そしてWebサイトに人を呼び込み広告側が意図するアクションへと結びつけます。

2.最終的な収益に繋がるアクションをユーザーに取ってもらう

コンテンツマーケティングをする上で一番大切なことは、コンテンツを閲覧しただけで満足させないことです。どうアピールすればユーザーは利用したくなるかを考え、運営側の意図するアクションをとってもらい、コンバージョン(最終的な目標)を達成しなければなりません。目的を達成できないコンテンツはないものと同じです。

3.ユーザーからエンゲージメントや信頼を獲得し、長期的な繋がりを持つ

ターゲットとなる顧客に対して価値のあるコンテンツを提供し 、エンゲージメント(愛着) や信頼を得続けることがコンテンツマーケティングには要求されます。ただコンテンツを提案するだけではなく、その情報に見合った商品やサービスを提供し、エンゲージメントや信憑性を高めることが求められます。長期的に安心して付き合えるかどうかが、マーケティングの勝敗を決めると言っても過言ではありません。

コンテンツマーケティングがどういった施策なのか目的を通して説明してきました。まとめると、価値や信憑性の高いコンテンツをユーザーに届けることでアクションを起こしてもらい、信頼を獲得し長期的なファンを獲得することです。
大まかな流れはつかめたところで次はなぜコンテンツマーケティングが重要視されるのか、具体例を挙げながら考察してみたいと思います。

コンテンツマーケティングが重要視される理由

1.Webユーザーがプッシュ広告を無視し始めた

プッシュ型広告とはなんぞやと思われる方が多いかもしれないですが、パソコンや携帯電話などの媒体に広告主からユーザーに強制的に発信される広告のことをいいます。具体例を挙げると、メール広告、動画広告、アフィリエイト等がこれに当たります。iPhoneなどで目的のサイトを開いているときに、関連しない広告に邪魔をされることにストレスを感じ、内容を見ずに閉じる人が多くなりました。広告の発信側はモノを買わせたくて大々的にアピールしているにも関わらず、結果としてユーザーの興味を失わせていては本末転倒です。

そうした背景から、ユーザーのニーズ(要求)に答え、プッシュ型からプル型へとマーケティング方法が変化していきました。プル型というのは、特定のニーズを持ったユーザーに対して需要のある商品をアプローチしたり、購入意欲をもって訪れた場所に広告を発信する手になります。こうして良質なコンテンツを生み出すことで企業側はユーザーとの接点を持つことができるようになりました。

2.コンテンツは配信するほどWeb上に残り続ける自社の経歴に等しい

コンテンツマーケティングには蓄積効果があり、一度発信したコンテンツは「その媒体が消えるまで」もしくは「他の企業によって新しいサービスや商品が提案され、多数のユーザーのモノやサービスへの価値が変化、または消失するまで」継続的に支持を得られることが特徴です。ブログやSNSなどで紹介した有益な情報は、新しいユーザーでも自ら自由に遡り閲覧することができるため、実績からくる信頼も得やすくなりますブログやTwitterは企業にとってポートフォリオであり、経歴でもあると言ってもいいでしょう。

3.拡散されやすいマーケティング方法である

昨今、拡散型SNSの普及がすすみ、普及当初は個人が世界中の人へと近況を共有する手段として親しみを持たれるようになりました。
その反響により、 TwitterやInstagramなどの媒体は無料でスペースを借りることができることから、 大企業を始めとするありとあらゆる企業が公式としてアカウントを作成し、自社アピールの場として採用し始めました。

ユーザーに自社のコンテンツを拡散してもらい、認知度を高めてもらう代わりに、抽選でのプレゼント企画実施する企業も増えました。これらの施策は、当選したユーザーにハッシュタグや写真などを添付した状態での口コミを要求することで、多数の人間に金銭的価値を認識させられるという利点が挙げられます。ユーザーの視点で嘘のない本音が拡散され、それらは企業の改善すべき点となるため、SNSはコンテンツを作成する上で有利な媒体と言えるでしょう。

4.低コストで始められる

コンテンツマーケティングにかかる費用の相場は月額数万円程度から50万円程度で、金額に大きな差がみられることは確かですが、行う作業の内容で違いが出てきます。10万以下の場合は上記で述べているように無料のSNSやブログを用いた記事を制作会社に依頼したケースになります。それ以上になってくると、記事制作に加え、CMS(テキストや画像のみでサイト構築を行えるシステムのこと)やアクセス解析サービスなどが含まれてきます。30万を超えるものはコンテンツマーケティングを戦略面から外注依頼した場合になります。

このようにかかる費用はケースに分けて大きく異なっては来ますが、ユーザーに価値のある情報を提供することさえできれば、多くの人に拡散され、宣伝費を大幅にカットできることには違いありません。

企業にとってコンテンツは発展し続ける資産

今回の記事によって、コンテンツは企業にとって成長し発展し続ける資産であることが理解できたと思います。コンテンツの方向性が会社の未来を決定付けるといっても過言ではありません。だからこそ、ターゲット層や目的を明確に定め、顧客のニーズに応えるコンテンツを作成し続けることが大切です。コンバージョンに繋げた実績は企業の資産として残り続け、顧客との信頼関係を結び、新たな潜在顧客や見込み客を呼び込むことになります。コンテンツマーケティングを上手に活用して、価値のある資産を築き上げていきましょう。

また、補足にはなりますが、コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違いについて説明します。コンテンツSEOをちゃんと理解している人に関しましては読み飛ばしていただいて構いません。

【補足】コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違いとは?

コンテンツSEOとは?

「コンテンツSEO」とは、SEOに加え、コンテンツの中身を考慮したキーワードを多く使いながらユーザーや検索エンジンにとって良質なコンテンツを作成し、検索からの流入数・コンバージョン数をアップするためにコンテンツを継続して発信することを目的とするものです。
また、コンテンツSEOを考える手順としては、顧客となる人物像、ターゲットとなるペルソナを明確に定めることが必要になります。そして、どんな検索ワードで目的のサイトを訪れるか調査し、キーワード選定を行います。キーワード選定が終われば、そのキーワードを多用してコンテンツを作成していきます。この一連の流れがコンテンツSEOの基本となります。

コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違いとは

では、コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違いをはっきりとさせていきましょう。結論から述べると、行っている施策がユーザーの目に直接的に見えるか見えないかであると言えるでしょう。コンテンツSEOの場合、顧客が目的とするコンテンツのキーワードを検索結果に反映させ、直接そのページに入ってくる仕組みをつくる作業なのでユーザーの目には見えません。

一方で、コンテンツマーケティングに関しては、コンテンツの内容を熟考し、どう売り出せば見込客は興味を持ち、サービスや商品を利用したいのかを考える作業なので、ユーザーの目に直接触れ語りかける手段であると考えましょう。

コンテンツSEOの重要性

では、なぜコンテンツSEOが重要なのでしょうか。これは、検索エンジンの進化と関係しています。

今こそGoogleは「良質なコンテンツを上位に表示させることが、顧客の満足度に繋がる」と考え、良質なコンテンツを上位に表示するという評価基準をガイドラインに記しています。

ですが、かつてのGoogleは「リンクを多く貼ってあるページ」に対して評価基準を置き「外部からリンクを貼られる(被リンク)数」によって順位が定められていたのです。しかし、その評価基準はサイトを検索結果の上位に組み込むために、アルゴリズムを逆手にとって、順位を不正に上昇させるため、被リンクを販売する業者が現れるきっかけとなりました。
アルゴリズムとは、検索エンジンでの検索結果から、Webページを適切に、かつ迅速にランキング付けする機能をプログラムに組み込んだもののことを指します。ユーザーにとって価値のないサイトでも、業者から被リンクを購入することで検索結果の上位に割り込むことができたのです。これらの行為をブラックハットSEOと言います。
しかし、Googleのアルゴリズムで、そのような不正な検索エンジン対策が次々と摘発されていき、Googleからの評価が下がったことで、検索結果で順位が大幅に下落するか、もしくはインデックスから削除されるという「ペナルティ」が課せられました。このような対策から、正当な方法でアルゴリズムに則れば時間も奪われず真っ当な評価が得られるという意見が多くなり、最近ではブラックハットSEOの対義語であるホワイトハットSEOが着実に増えてきています。

そしてこのような背景が、コンテンツSEOを価値のある重要な施策として認識させることになりました。

以上が、コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違いとなります。
2日目の記事では、 【具体的に何をすれば集客に繋がるのか】 に焦点を当てて進行していきます。

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