消費者心理の分析 – AIDMAの法則とは –

消費者心理の分析 – AIDMAの法則とは –

唐突ですが、あなたは商品を知ってから購入を決意するまでどのように考えますか?

  • 「これは本当に必要なものなのか?」
  • 「価格は適正か?」
  • 「クチコミはどうか?」

その商品が高額であればあるほど「後から後悔したくない…」 という気持ちから慎重に検討を重ねることと思います。
そんな消費者の心理・行動には一定の法則性がある、と仮定して理論化したものが、今回このページで解説する「AIDMA」です。

マーケティングのフレームワークとして有名なAIDMA。
AIDMAの法則、AIDMA分析、というフレーズを耳にした事がある人も多いはず。 提唱されたのは1920年代ですが、非常に優秀な理論で、現在でも大いに利用されています。
AIDMAの法則について、また、AIDMAを分析に活用する方法について、詳しく確認していきましょう。

AIDMAの法則・AIDMA分析とは

「AIDMA」という単語は、下記 5つの要素の頭文字を取ったものです。

 Attention  注意・認知
 Interest
 関心・興味
 Desire
 欲求
 Memory 記憶
 Action  行動

AIDMA(アイドマ)とは1920年代にアメリカ合衆国の販売・広告の実務書の著作者であったサミュエル・ローランド・ホールが著作中で示した広告宣伝に対する消費者の心理のプロセスを示した略語である。日本語圏において「AIDMAの法則」として、2004年に広告代理店の電通等により提唱されたAISAS[1][2]との比較等で日本では知られる。

Wikipedia 「 AIDMA 」

AIDMAの法則を利用した分析とは、 消費者が商品を購買するまでの過程には一定の法則があり、それぞれの段階に応じた分析をおこない、マーケティングを展開することで、消費者に次の行動を促すことができる、という手法のことです。

今、消費者はどのような心理なのか?

  • まだ商品のことを知らない
  • 興味はあるが欲しいとまでは思っていない
  • 欲しいので購入しようと思ったが機会がない

それぞれの段階において消費者に「響く」アプローチ方法は異なります。
どのような分析が必要になるか、段階ごとに確認していきましょう。

3段階の大別

前項で説明した通り、AIDMAは 5つの要素で構成されています。
Attention、Interest、Desire、Memory、Action
この5つの要素は、更に3つの段階に大別することができます。

①認知段階

認知段階は、消費者が商品の名前、存在を認知する段階。
構成要素は「Attention(注意・認知)」

②感情段階

感情段階 は、消費者が「この商品は自分自身の役に立つか」「好きか嫌いか」判断しようとする段階。
構成要素は「Interest(関心・興味)」「Desire(欲求)」「Memory(記憶)」

③行動段階

行動段階 は、消費者が商品を購入する、サービスを使用するに至る段階。
構成要素は「Action(行動)」

消費者が商品を購入する上で、認知段階のあと、感情段階を飛ばして行動段階に移ることはありません。
あなたは「商品が販売された」という情報だけを知ってすぐ購入しますか?多くの方は認知したあと、自身の価値観・感情とすり合わせて検討を行います。

  • 「自分の問題解決に役立つか」
  • 「性能に対して価格は適正化か」
  • 「自分の趣味に合うか」

その上で、 「この商品が購入する価値のあるものである」 と判断した場合のみ、行動段階に移ることになるでしょう。
消費者が商品を購入する際「感情」は大きな判断材料です。構成要素がほかに比べて多いことからも、そのことがよく分かると思います。

AIDMAを構成する5つの要素

Attention(注意・認知)

 消費者の心理・状態  知らない、思い出せない、認識していない
 課題  知名度の向上
 考えられるアプローチ  CMや広告、DM

AIDMAの法則の最初のステップである「商品を知ること」が、Attention(注意・認知)です。商品の存在を知ってもらわなければ何も始まりません。どんなに優れた商品であっても、知られていなければ売れることもないのです。
第一段階となる知名度の向上は最重要です。まずは商品の名前や何に使うものなのかなど、基本的な部分を広く周知しましょう。

Interest(関心・興味)

 消費者の心理・状態 商品の内容、特徴を知らない
 課題 理解の促進
 考えられるアプローチ  商品パンフレット 広告

2つ目のステップは「興味を持つこと」、Interest(関心・興味)です。前のステップで「商品を知った」段階では、消費者は商品の存在を認知したに過ぎず、興味を惹かれるか、関心を得られるかは分かりません。消費者はその商品の情報が自分にとって必要なものかどうか、瞬間的に判断しています。
詳しい情報を得たいと思ってもらえるように、簡潔さやインパクトが求められます。

Desire(欲求)

 消費者の心理・状態 良いと思っていない
 欲しいと思っていない
 課題 理解の促進
 考えられるアプローチ 商品パンフレット 広告

3つ目のステップは「欲しいという欲求」、Desire(欲求)です。その商品が消費者自身にとって必要なのかどうかを判断します。「いい商品だな」と思っても「自分が欲しいかどうか」はまた別、という思考になったことはありませんか。
この段階では顧客のニーズへの理解が必要です。

Memory(記憶)

 消費者の心理・状態 商品について知ったが
 購入には至らないまま忘れてしまった
 課題 購入意思の持続、購入動機の提供
 考えられるアプローチ 店舗での販売促進 クチコミ

4つ目のステップは「商品を記憶すること」、Memory(記憶)です。この4文字目のMは、Memory(記憶)ではなくMotive(動機)とすることもあります。「欲しい」と思った直後には購入しない消費者も多いはず。日々様々な情報を取り入れているので、そのまま忘れてしまうことも。
最初に記憶したのち、再度商品を目にすることで購入に至るケースがあるので、複数の方法で繰り返しアピールすることも必要です。

Action(行動)

 消費者の心理・状態 購入しようと思っているが、買う機会がない
 購入方法が分からない
 課題 購入機会の提供
 考えられるアプローチ 店舗情報の周知 通販 ネット販売

最後のステップが実際に「購入する」というAction(行動)です。この段階で消費者は購入を決意していますが、もし店舗情報が分からなかったり購入方法が明確でなければ、どうなるでしょう。購入を断念してしまいかねません。
消費者が「購入しよう」という意思を持った瞬間に購入方法が分かるような環境を整えておくことが重要です。

AIDMA分析 活用のコツ

AIDMAの法則については分かった。では、どのように使えばいいのか? ここまで読まれた方の中にはそう思っておられる方がいらっしゃるかもしれません。AIDMAの法則は消費者心理の理解、分析に有効ですが、活用するには少々コツが必要です。
それは対象・目的をできるだけ絞ることです。

AIDMA分析を行うには時間がかかります。もし対象が大きければ、それだけ集める情報量も多くなり、膨大な情報を分析することになります。
「わが社の顧客に対してAIDMAの法則をもちいて分析を行う」
これでは対象が大きすぎます。目的も複数になってしまい、分析の方向性にバラつきが出てしまいそうです。

もう少し対象と目的を絞れませんでしょうか。
「1年前に発売した商品Aの売り上げが当初の予定より低迷しているので、AIDMA分析を行う」
こちらであれば、先の例より上手くAIDMA分析を活用することができるでしょう。

売り上げが低迷している原因をさぐる為、商品Aの消費者になり得る顧客に対して、AIDMAの法則に従い分析を行う。消費者は5つの段階のうち、どの段階にあるのか。どこで行動をやめてしまったのか。特定ができれば、あとは どうすれば次の行動に移ってくれるか。その段階に対してのアプローチを練り直すのです。

AISASの法則とは

「AISAS」は2004年に「AIDMA」をベースにして、新たに提唱された理論です。こちらは日本の広告代理店である電通の、秋山隆平さんが提唱者です。

インターネット、スマートフォンが普及した為、情報を調べたい時はその場で検索を行うことが出来るようになりました。価格や口コミ、購入場所などの情報を即座に調べられることはもやは当たり前です。

また、商品購入後、SNSへ写真や使い心地を載せ、友人に体験を共有したことはありませんか? Twitter、Facebook、インスタグラムなどのSNSで情報が拡散され、商品の知名度、売り上げが爆発的にアップする現象も日常的に起こっています。

このSearch(検索)とShare(共有)が当たり前になった現代で、AIDMAに足りないものを補ったフレームワークが、AISASであると言えます。「AISAS」という単語は、 下記 5つの要素の頭文字を取ったものです。

 Attention  注意・認知
 Interest
 関心・興味
 Search
 検索
 Memory 記憶
 Share  共有

AIDMAが提唱された約100年前には考えられなかった要素である、Search、Shareが追加されています。

現代では商品の情報の入手と購入手段として、インターネットを介することが多くなっています。 しかし、消費行動のすべてがインターネット上で行われる、という訳ではありません。 TVCMや新聞による従来通りの広告や、店舗販売。 SNSでの情報拡散と、ネット通販。 商品が何かによっても効果的な手法は変わってくると思います。

そして、こうしている間にも新しい技術やマーケティング理論がどんどん生み出されていきます。 AIDMAの法則を使用するか、AISASの法則を使用するか。 もしくは更に新しい理論を採用するか。

自社の商品・時代の流れ・顧客の意識から最適な分析方法を採用して、 是非とも貴社の成功にご活用ください。

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