ホームページ制作時に意識すべきSEO対策とは?SEO対策の概要やメリットについても解説

ホームページ制作時に意識すべきSEO対策とは?SEO対策の概要やメリットについても解説

そもそもSEO対策とは?

「SEO(Search Engine Optimization)」とは、日本語で「検索エンジン最適化」といい、自社のホームページをGoogleなどの検索エンジンの検索結果に上位表示させることです。

検索結果に上位表示する施策のことをSEO対策ともいいますが、SEOとSEO対策はほぼ同じ意味となります。

SEO対策の必要性

SEO対策がなぜ必要なのかというと、検索結果ランキングがホームページのアクセス数に直結するからです。例えば、飲食店の出店場所はお客さんにお店の存在に気付いてもらいやすいという観点から、人通りが少ない場所よりも人通りが多い場所を選ぶはずです。

この原理はホームページも同じで、検索結果に下位表示されるよりも、上位表示された方が人の目に触れやすくなり、多くのクリック数つまり集客が見込めます。ホームページは現実の店舗以上に集客力が重要であるため、SEO対策による上位表示が欠かせません。

SEO対策の効果

アメリカの調査会社が2017年に公表した調査結果によると、検索順位1位に表示されたホームページのクリック率は21.1%でした。一方、2位は10.6%と順位が1つ下がるだけで、クリック率はほぼ1/2にまで落ち込み、10位に至っては1.6%まで低下したそうです。

したがって、11位以下になるとクリック率はさらに低下することが予想されます。SEO対策をしたからといって必ず上位表示されるというわけではありません。

しかし、上位表示の方が高いクリック率を見込めることから、結果が出た場合の費用対効果は非常に高いといえるでしょう。

SEO対策の費用

SEO対策の費用は依頼内容によって変わります。例えば、ホームページ制作段階からSEO対策の方針決定・設定を行うとしましょう。

これらを業者にすべて依頼する場合、200万円以上かかります。既に公開されているホームページのSEO対策を業者に依頼した場合、SEO対策方針検討で50万円以上、SEO設定で20万円以上かかります。

コンテンツSEOの一環として、ホームページの記事制作を依頼する場合、記事数によって変わるものの、月々10万~50万円程度かかるでしょう。

SEO対策費用の料金体系

SEO対策費用の料金体系は次の3タイプです。

  • 成功報酬型
  • 一括支払型
  • 月額固定費用型

多いタイプは月額固定費用型ですが、業者によって設定されている料金体系は違います。料金体系によって、予算の組み方も変わるため、依頼前にしっかりと確認することが大切です。

SEO対策の3つのメリット

SEO対策のメリットとして次の3つが挙げられます。

  • コストの削減
  • 高いブランディング効果
  • コンバージョン率の高いユーザーの流入増加

それぞれ詳しくみていきましょう。

コストの削減

SEO対策は上位表示によって自然な検索で集客力を向上させるものです。各ページが上位表示するようになれば、広告費をかけなくても広告と同等の集客効果を得られます。

そのため、長期的にみれば、集客コストを大きく削減できるでしょう。

高いブランディング効果

検索エンジンは高品質かつ信頼性の高いホームページを評価します。SEO対策によって、多くのキーワードで上位表示されれば、それだけホームページの信頼性や認知度を向上させることができます。

ECサイトなどのオウンドメディアを運用している場合、ブランド名やサイト名の認知度向上にも寄与できるため、他社との差別化を図って、市場優位性を保つことも可能です。

コンバージョン率の高いユーザーの流入増加

SEOは検索行動に基づく集客方法です。そのため、情報収集や問題解決といった目的を持つユーザーが流入しやすくなります。

例えば、ユーザーが「新宿 ラーメン」と検索したとしましょう。この場合、新宿にいて近場のラーメン屋を探している、新宿に行く予定があるからラーメンに行こうという目的を持って情報を収集している可能性が高いです。

情報収集や問題解決といった目的を持ったユーザーに多くアクセスしてもらえれば、成果(コンバージョン)につながる可能性も高まります。

SEO対策の注意点

SEO対策の注意点として次の2つが挙げられます。

  • すぐに結果が出るわけではない
  • 必ず上位に表示されるわけではない

それぞれ詳しくみていきましょう。

すぐに結果が出るわけではない

新規にホームページを制作した場合、SEO対策の効果が出始めるのは最短で3ヶ月、遅い場合は半年から1年以上かかる場合があります。

このようにSEO対策を実施したからといってすぐに結果が出るわけではないため、PDCAを回しながら、地道に取り組んでいかなければなりません。

必ず上位に表示されるわけではない

SEO対策は上位表示されやすいホームページに整備する施策です。あくまでも上位表示されやすくなるだけで、必ず上位表示されるわけではありません。

したがって、SEO対策を実施すれば必ず上位表示されると認識されている方は、考えを改める必要があります。

SEO対策の種類

SEO対策の種類は次の3つです。

  • コンテンツSEO
  • 外部対策
  • 内部対策

それぞれ詳しくみていきましょう。

コンテンツSEO

「コンテンツSEO」とは、検索ユーザーに対して価値ある情報を提供するコンテンツを制作して、検索上位を目指すSEO手法です。コンテンツSEOで意識しなければならないのは、コンテンツの質です。

コンテンツの質が低い場合、どれだけコンテンツの量を増やしても、上位表示にはつながりません。そのため、ターゲットを明確にしたうえで、キーワード選定をしっかりと行い、必要とされる情報を盛り込んだ質の高いコンテンツを制作していく必要があります。

外部対策

「外部対策」とは、ホームページのテーマ・トピックに関連した別ホームページからの被リンクを取得する施策のことです。近年はブランドや製品などに対するオンラインレビューやメンションも外部評価につながるため、SNSなどを活用して情報を拡散することも有用な手段となっています。

外部対策のポイントは、自然であるということです。自作で被リンクやオンラインレビューを量産した場合、ペナルティを受けるリスクがあります。

そのため、あくまでもユーザーからの評価を得て、自然に獲得していくことが重要です。

内部対策

「内部対策」とは、簡単にいえばホームページ内の構造を整備することです。構造を整備すれば、クローラーが迅速かつ効率的にホームページをクロールできるようになるため、正確にインデックスされます。

正確にインデックスをされれば、適切な評価を得られやすくなり、検索結果に上位表示されやすくなるでしょう。

ホームページ制作時に意識しておくべきSEOの7つのポイント

ホームページ制作時に意識しておくべきSEOのポイントとして次の7つが挙げられます。

  • スマホに適したデザインにする
  • ディレクトリ構造にする
  • コアウェブバイタルの最適化を行う
  • パンくずリストを設置する
  • 常時SSL化する
  • HTMLの最適化を行う
  • 更新しやすいホームページにする

それぞれ詳しくみていきましょう。

1.スマホに適したデザインにする

スマホの普及に伴い、スマホでのホームページ閲覧数がパソコンからの閲覧数を上回りました。その結果、Googleはモバイルファーストインデックスを発表し、スマホに最適化されたページが上位表示されるようになってきています。

そのため、ホームページはスマホに適したデザインで制作するようにしましょう。

2.ディレクトリ構造にする

「ディレクトリ構造」とは、データ整理に用いられる概念です。ディレクトリ構造にしておけば、各コンテンツが分かりやすく整理された状態となるため、クローラーの回遊率を高めて、正確にインデックスされやすくなります。

また、ホームページ制作でのディレクトリ構造では、ツリー型を意識することも大切です。ツリー型にしておけば、類似したコンテンツを同じ階層にまとめられるため、コンテンツの内容に関連性があることをクローラーに訴求でき、評価されやすくなります。

3.コアウェブバイタルの最適化を行う

「コアウェブバイタル」とは、ユーザーが快適にホームページを閲覧できているかを把握するための指標のことです。コアウェブバイタルは次の3つで構成されています。

  • LCP(Largest Contentful Paint)
  • FID(First Input Delay)
  • CLS(Cumulative Layout Shift)

「LCP」は画像や動画などページのメインともいえる最大コンテンツが表示されるまでの時間です。2.5秒以内が優良、2.5~4秒以内が普通、4秒衣装は不良と判定されます。

「FID」ページにアクセスして最初にクリックやスクロールなどの行動を起こした際、実際にブラウザがその動作に反応するまでの時間です。ページを閲覧したユーザー上位75%の遅延が100ミリ秒未満で優良、300ミリ秒未満で普通、300ミリ秒以上で不良と判定されます。

「CLS」はレイアウトのずれや移動した距離です。リンクをクリック仕様とした際、後から読み込まれた広告のせいでクリック位置がずれ、広告をクリックした経験のある方は多いでしょう。

CLSはこのコンテンツのずれをチェックします。ページを閲覧したユーザー上位75%のうち、ずれが0.1未満で優良、0.25未満で普通、それ以上では不良と判定されます。

4.パンくずリストを設置する

「パンくずリスト」とは、ホームページの左上部に表示されている「ホーム>サービス>A商品」といったリンクのことです。パンくずリストが設置されていれば、内部リンクを自然に増やせるため、クローラビリティを向上させることができます。

また、ユーザーがどのページ階層にいるか把握しやすくなるため、ページ移動しやすくなり、回遊率向上や滞在時間の延長にも寄与できます。

5.常時SSL化する

「SSL(Secure Socket Layer)」とは、インターネット上のデータを暗号化して送受信する仕組みのことです。Googleは常時SSL化の有無が検索結果に影響すると発表しています。

SSL化されているホームページのURLは「https://~」からはじまりますが、SSL化されていない場合は「http://~」となり、sがありません。

6.HTMLの最適化を行う

質の高いコンテンツを制作していても、HTMLタグが適切に使用されていなければ、正しい評価は得られません。

したがって、見出しタグ(hタグ)をはじめとするHTMLの最適化を図ることもホームページ制作時に意識しておくべきSEOのポイントの1つです。

7.更新しやすいホームページにする

更新しやすいホームページにすることも大切です。ホームページの上位表示を目指すためには、ホームページの制作だけでなく、その後の運用にも注力しなければなりません。

更新しにくいホームページにしてしまうと、運用段階で新しい内部対策や外部対策、コンテンツ制作が難しくなってしまいます。また、複雑なシステムだと内製化も難しくなるため、依頼元も外注し続けるしかなくなるでしょう。

このような事態を避けるためには、WordPressをはじめとするCMSを活用するなどして、ホームページ制作スキルがない事業者でも更新しやすいホームページを制作する必要があります。

重要なのはホームページ制作後の運用

SEO対策で成果を出していくためには、ホームページ制作後の運用が重要です。

ユーザビリティ重視に伴って低品質な外部リンクの貼り付けが淘汰されたり、スマホの普及に伴ってSEOの評価がパソコンからスマートフォンを主軸としたインデックスに変更されたりなど、GoogleのSEO基準は日々変更されています。

いくらSEOのポイントを押さえたホームページを制作しても、時間が経過して評価基準が変われば、何の意味もないため、徐々に検索順位は下がっていくでしょう。上位表示を維持し効果が期待できるSEO対策を実施していくためには、ホームページ制作後の運用が欠かせません。

ホームページ制作 SEOのまとめ

SEOのポイントを押さえてホームページを制作しておけば、制作後にイチからSEO対策を実施するよりも優位に立つことができます。しかし、優位に立てるだけであって、ホームページリリース後、すぐに効果が出るわけではありませんし、必ず上位表示されるというものでもありません。

また、Googleの評価基準は日々変化しているため、制作段階でSEO対策を実施していても、制作後に何も対応しなければ上位表示の維持・向上は果たせません。SEO対策で重要なのは、ホームページ制作時よりも制作後の運用であることを理解しておくことが重要です。

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